CoCシナリオ同居人感想

ネタバレあります。まだ通過していない方はご注意ください。

まずはじめに、回してくだったKPさん、最高の推理にたどり着いた相方さん、そして見守ってくださった観戦者のみなさま、素晴らしいシナリオを書いた製作者の方への感謝を。マジで良かった。これは嘘偽りのない感想です。

その上で感想をば、なおすでに各方面への配慮かめんどくさくなって思ったこと全部書く気で、何様って感じの意見と思われる方もいると思うので、「同居人」を手放しで褒めたい、褒められたい、という方はここで閉じてください。OK?









でもマジで良かったと思ってるのはホントです。
具体的に挙げるなら、
・プレイヤーを一気に引きずりこむ二幕構成
・時計に気づかせたときの快感すら感じさせた仕掛け
・探索者を狂気へと引きずりこむよく練られた最高に趣味の悪いギミック(これは手放しの褒め言葉ですよ、念のため。)
・最後に探偵に試練を与え、考えを止めた人間の情緒を容赦なく殺していく底意地の悪さ(クトゥルフシナリオ的には"最高"って意味。)
あたりでしょうか。これらの要素要素が最高オブ最高だったばかりに、どうしても思ってしまったんです。

「盛りすぎじゃね?」

多分シナリオ製作者もこれを回すKPも、探偵がシナリオに隠された秘密を暴けるかという最後の選択を見守りたいんじゃないかと思ってます。実際相方が真実にたどり着いたのを察したときは感動もんでした。ニャルへの交渉も超カッコよかった。

ですが、それにしてはダイスで決まる部分の殺意が高い。50程度のSANならほぼ死ぬし、ダイスでしか情報が出なさそうなシナリオなのにダイス成功率を減らすギミックによって相当な割合で情報収集中に死ぬ。キシマとの戦闘でも数割は死んでいくと思います。

ただ勘違いしてほしくないのは、シナリオの殺意自体が高いのは決して悪いことではないし(普通の人間が宇宙的恐怖と対面してて死なない訳ないだろ!!!)、ダイスによって探索者の運命がなすすべなくロストへと転がり落ちていくのはクトゥルフの醍醐味でもあるからそこが問題だとは思ってないです。

問題なのは、シナリオの根幹とはすこし違う(悪い言い方をするなら、KPが望んでいない場所)で探索者がほとんど死んでいくため(キシマとの戦闘で死ぬのは本当に誰も望んでないだろうにMAまで持たせる必要あったかなぁ)、みんなが見たい景色を見るにはそこまで相当KPが(温情やらによって)探索者達を運ぶ必要がある、ということなんじゃないかと思います。シナリオのラストのエモさが極まっているので、(助手側にHOを事前配布していると特に)KPはどうしてもそこを見せてやりたい、逆にそこまで運べないと後味が悪いとまで思ってしまうのではなかろうか、などと感じました。シナリオのラストシーンが良すぎるのが悪いですね。(何言ってんだこいつ)

「盛りすぎじゃね?」は上記の点だけでなく、全体的に自由度の低さにも繋がっていたように感じます。発想力によって謎を解く必要があるのに対しギミックの強制が強く、自分たちで見つけた答えのはずなのに「やらされている感」が拭えない点や、シナリオのゲームバランス難化のためのように感じてしまう日数と探索箇所の設定など。これらも要素の詰め込みすぎで起きた問題のように感じます。

なので最終的な感想としては、「超旨い寿司と焼き肉を同時に食わされて複雑な気分!!これが安い寿司や肉ならいっそ諦めがついたのに!!!」ですかね。

でもこのシナリオのおかげで自分でシナリオを書くモチベがぐんぐん沸いて来ました。(この感想も正直シナリオ書くとき用の備忘録的側面あります。)私がシナリオ書くときはダイスなんかで殺してあげません。公平にヒントを提示したうえで無数の選択を突き付け、探索者たちが後悔と怨嗟の海に沈みながら宇宙的恐怖に殺されていくシナリオを、KPもシナリオ製作者も予想もしていない解決策を閃いたPLに多大な称賛と納得の生還を与えられるような自由度の高いシナリオを……書けたら、回せたらいいなぁ。頑張ります。

さて、ここまで色々言いましたが、同居人はマジで良シナリオだと思うし、(人にはオススメできないけど!!)最高のKP、同卓者に恵まれました!!KP!!!ココフォリアの演出と描写最高だったよ!

(でもキャラクリ後に極高ロスシナリオなことと秘匿あること伝えてきたのは許してないよ!!罰としてオリシのテストプレイに付き合ってもらいます!)

以上!!

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