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#2 自分の人生を、生き切る。


本を読んで、声を上げて泣いたのは、何年ぶりだろう。

私が生まれる、わずか30年前、日本はこんな状態にあったのだ。

特攻隊の話は、これまでにも何度もテレビや映画で見てきた。

戦争の話、特攻隊の話は・・・正直なところ、重すぎて背負うことなどできないし、目を背けたいもの、触れずにいたいものでもあった。


が、ある方の言葉がきっかけで、鹿児島の「知覧」という土地のこと、知覧特攻平和記念会館というものがあることを知り、興味を持った。

そして探したわけでもないのに、なぜかたまたま出会ってしまった、この本。

永松茂久さんの著書「人生に迷ったら知覧に行け」

今、自分の人生に何一つ迷いはないけど、何かのメッセージだと思った。

神様に、この本と出会わせてもらったのだと思った。

導かれるように購入し、読んだ。


読んで、良かった。


平和ボケ、と言ったら、その通りなんだと思う。

私は、今、自分が手にしている幸せを知らな過ぎた。

まだ10代~20代前半で、この国のためにと命を散らした若者たちがいて、彼らの命の上に、今日のこの国が成り立っている。

特攻隊の是非を問うのではなく、ただ、彼らがその命と引き換えに守ろうとしたこの国を、今の私たちはちゃんと守れているだろうか?と考えさせられた。


飛び立った若者たちが、最後にしたためた手紙に、涙が止まらない。

どんなにか、未来が欲しかったことだろう。

どんなにか、生きたかったことだろう。

22歳。19歳。

私の娘、息子と同い年だ。

夢と希望に満ち溢れた、人生で一番輝かしい時期じゃないか。

娘がおしゃれしてカフェに出かけ、食べたケーキや、友達とのツーショット写真を私に見せてくれる。

息子が大学で好きなことを好きなだけ学び、作った課題作品を笑顔で見せてくれる。

なんて幸せなことだろう。

娘も息子も知らない。

同年代の若者が、自らの命を差し出した歴史の上に、自分たちの人生があることを。


私は娘と息子と夫と共に暮らしていて、愛しい家族の笑顔がいつでもそばにある。

夫も私も知らない。

我が子を、もう二度と戻ってこれないことを知りながら、戦場へ送り出す悲しみを。


泣き腫らした顔で、娘を抱きしめた。

二度と戻ってこないと分かっている場所に、送り出すことなどできるものか。

愛しいこの体が、爆撃と共に粉々になると分かっていながら送り出すことなどできるものか。

私が号泣している理由を知らない娘は「お母さん、なんなの~!」と苦笑い。

そう、令和という時代を生きているだけで、最高に幸せなのだ。

私たちには、天寿を全うできる自由があるのだから。



ああでもない、こうでもない。

不平不満を言う前に。

私なんて・・・、あんな奴!と

自己否定したり、他者否定をする前に。


今日も自分の命があること、元気で過ごせること、美味しい食事ができて、好きな服を着て、大切な人と共にいられることに、深く感謝しよう。


寿命が来るまで生きることを許されている時代なのだから、思いっきり自分の命を輝かそう。


自分の人生を、生き切ろう。


そして愛と感謝を広げて、笑顔の人を増やして、平和な世界を作ろう。

空へと散った彼らが願った、平和な世界を、次世代につなぐのが私たちの役目なんじゃないだろうか?



*** 生き方美人クリエイター MEGUMI ***

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