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スタートアップ営業組織作りの教科書

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企業向け研修サービスを提供する「アルー株式会社」の創業から東証マザーズ上場までの15年間の法人営業組織づくりについてご紹介していきます。
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2021年11月の記事一覧

(17)新商品の販売はフレッシュな人材が向いている(ミドル期)

スタートアップ「ミドル期」の5番目の記事です。 ※ミドル期:一般的には「事業拡大に向けた投資を加速し、成長に差し掛かった段階」を意味します。 今回は課題(17)「新商品の販売はフレッシュな人材が向いている」です。 ①新規分野検討の試行錯誤アルー株式会社は、リーマンショックによって大きな影響を受けた2010年春の新入社員研修シーズンを乗り越えました。 当社顧客の中には、業績悪化に伴う新卒採用数を減らす会社が多くありました。新卒採用を控えると、単純にその年の新入社員研修の受

(18)専門特化営業チームを成立させるには相当の企画が必要(ミドル期)

スタートアップ「ミドル期」の6番目の記事です。 ※ミドル期:一般的には「事業拡大に向けた投資を加速し、成長に差し掛かった段階」を意味します。 今回は課題(18)「専門特化営業チームを成立させるには相当の企画が必要」です。 ①市ヶ谷オフィスへの移転アルー株式会社は、2009年末に市ヶ谷に本社を移転をしました。 前々回の記事「(16)営業組織には「継続的な人材採用」と「退職の最小化の努力」が同時に必要」の時点で、市ヶ谷への移転をしておりました。 創業前より数えて7番目のオフ

(19)営業マネジャーのフォローに集中する(ミドル期)

スタートアップ「ミドル期」の7番目の記事です。 ミドル期の記事はこれで最後となります。 ※ミドル期:一般的には「事業拡大に向けた投資を加速し、成長に差し掛かった段階」を意味します。 今回は課題(19)「営業マネジャーのフォローに集中する」です。 ①営業マネジャーへの負荷の集中2011年頃のアルー株式会社には停滞感がありました。 前年より取り組み始めた新規事業「グローバル人材育成」の出足は好調でしたが、立ち上がったばかりの事業であり営業部全体の売上から見ればまだまだ小さい

レーター期全体像

アルー株式会社の起業・経営の経験に基づく「スタートアップ営業組織作りの教科書」の記事を連載しています。 本連載は、企業向け研修サービスを提供する当社の創業から東証マザーズ上場までの15年間を事業ステージ毎に「シード期」「アーリー期」「ミドル期」「レーター期」「プレIPO期」と5つに分け、それぞれの段階で起きた当社の出来事と、課題、それに対する対応策や私自身の学びを紹介していきます。 各事業ステージ毎の構成は、最初に「期」の全体像を解説し、次の記事から各期で起きた出来事や課

(20)目標設定次第で、業績はアクセラレートする(レーター期)

スタートアップ「レーター期」の最初の記事です。 ※レーター期:一般的には「事業が安定し継続成長が実現しIPOが視野に入る段階」を意味します。 今回の記事は、課題(20)「目標設定次第で、業績はアクセラレートする」です。 ①有楽町オフィスへの移転2012年2月アルー株式会社は、創業前から数えて8番目となる有楽町オフィスに本社を移転しました。広さは約220坪。ビルのフロアの半分を借りていました。 (神楽坂→本郷→湯島→銀座シェアオフィス→西新橋→市ヶ谷→有楽町) 本記事はレ

(21)インセンティブは高すぎる金額にしない(レーター期)

スタートアップ「レーター期」の2番目の記事です。 ※レーター期:一般的には「事業が安定し継続成長が実現しIPOが視野に入る段階」を意味します。 今回の記事は、課題(21)「インセンティブは高すぎる金額にしない」です。 ①インセンティブ制度の導入インセンティブは「社員の意欲・やる気を高めるための金銭・非金銭的報酬」を意味します。モチベーション向上のために多くの企業で導入されている仕組みではないでしょうか。 業績連動型報酬も広い意味ではインセンティブに含まれますが、営業組織

(22)営業生産性をベンチマークし限界突破をする(レーター期)

スタートアップ「レーター期」の3番目の記事です。 ※レーター期:一般的には「事業が安定し継続成長が実現しIPOが視野に入る段階」を意味します。 今回の記事は、課題(22)「営業生産性を業界他社とベンチマークし、限界突破をする」です。 ①営業生産性の社内常識当社のレーター期においては「営業生産性の向上」が大テーマでした。 そのためにまず行ったことは、現状把握と目指すべき水準の明確化です。 果たして現在の自社の生産性は高いのか低いのか?伸ばせる余地があるのか? 業界他社とのベ

(23)管理者をなるべく兼任させない(レーター期)

スタートアップ「レーター期」の4番目の記事です。 ※レーター期:一般的には「事業が安定し継続成長が実現しIPOが視野に入る段階」を意味します。 今回の記事は、課題(23)「管理者をなるべく兼任させない」です。 ①兼務の拡大2013年頃、アルー株式会社ではマネジメントポジションの兼務が拡大していました。 組織が成長・拡大をすると、それに伴い管理者のアサインが必要になります。しかしながら管理者としてアサインできる人は不足しがちというのが、スタートアップベンチャーでは良く発生

(24)育成機能に特化した組織を作る(レーター期)

スタートアップ「レーター期」の5番目の記事です。 ※レーター期:一般的には「事業が安定し継続成長が実現しIPOが視野に入る段階」を意味します。 今回の記事は、課題(24)「育成機能に特化した組織を作る」です。 ①「育成する」と「稼ぐ」を両立するための施策アルー株式会社の業績成長のドライバーは、企業研修サービスという事業特性から「営業担当=人材育成コンサルタント」の熟達でした。 企業の人材育成課題は、個社ごと多種多様であり、時代ごとに変化します。 紋切型のソリューション提