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その日からその日の間

先週末(2022年2月26日)は、デジタルハリウッド大学大学院の成果発表会だった。

2019年度から、年に一度の全力の「その日」を”DHGS the DAY"と呼んでいる。→関連ノート記事「DHGS the DAY(ザ・デイ)」

今年も、スタッフとしてライトニングトークに登壇した。

修了年次の院生の成果発表会に限らず、修了生、教員、スタッフの多岐にわたる活動を紹介できるよう、ライトニングトークとして枠を広く設定している。昨年から、プロデュース役から離れて、スタッフとして登壇させてもらっている。
(下のリンクは私の番から再生開始:90秒間)


昨年(2021年2月27日)の theDAYでのライトニングトークを振り返ってみた。

さて今朝、Facebookで一年前の投稿がリマインドされた。前回のtheDAYから、今回のtheDAYの間には、例年にも増して色々なことがあった。
(下のリンクは私の番から再生開始:120秒)

その原稿も、Workflowyに書き溜めたアウトラインの中から見つけたので、記録に残しておく。

ライトニングトーク(2021年 theDAY)原稿

みなさんこんにちは、スタッフの池谷です。

私も120秒後にQRコードをお見せしますので、みなさんスマートフォンを出して読み取りの準備をしてください。

学校づくりは、終わらないプロトタイピングです。私たちは、まさにこの日、theDAYのような節目にありながらずっとプロセスの中にいて、ビジョンを実現していきます。

今日はそれに関するお話をします。

デジタルハリウッドを設立した杉山知之が80年代の後半にマサチューセッツ工科大学のメディアラボに客員研究員として赴きました。
ここで3人の研究者から大きな影響を受けています。

まず、ニコラス・ネグロポンテ所長。企業からのスポンサードによって産学協同の、プロジェクト型のワークスタイルで研究・開発を行い、様々なプロフェッショナルがプロジェクトごとに離合集散する働き方は、「ハリウッドワークスタイル」としてデジタルハリウッドの名前の由来にもなりました。

次に、シーモア・パパート教授。つくることで学ぶ、という構築主義の概念を提唱しました。プロトタイピングをしながら人が本質を学び取り、新たなものがつくられていくという考え方は、私たちの教育設計の中心にあります。

最後に、マービン・ミンスキー教授。心のはたらきを解明することで、人ができることはコンピューターにもできるという研究を行い、人工知能の父と呼ばれました。やがて来るコンピューターとネットワークに包まれた世界では、人間はクリエイティブなことしかしなくなる。この考えに導かれるように、DHUは学校づくりをしてきました。

ミンスキー教授は、メディアラボで杉山知之に語ったそうです。

トモ、新しいアイデアは混沌からしか産まれないのだよ。
ここには、いろいろな分野の専門家と、世界中から集まってくる学生たちがいる。だから、ここに来たんだ。

これらの思想に影響を受けて、デジタルハリウッド大学は構想を描いています。そのエッセンシャル版のWebサイトを公開しますので、プレスリリースにご注目ください。

それから、もう1つ。

近未来教育フォーラムを開催します
私たちの旗を立てます。ワイヤード編集長の松島さんがゲストです。こちらのQRコードからお申し込みください。
ありがとうございました。

付記というか、けさ思ったこと

その日(theDAY)からその日(theDAY)の間に、色々なことがあった。

学校づくりは、終わらないプロトタイピングだ。と言い張り、あれこれ試してみるものの、プロセスの中に居続けるのは苦しい。それぞれの持ち場に孤独を強いることになるからだ。

それでも、「これは、こういうものだから」とか、「こうします。以上」みたいな決断主義に陥るよりずっとマシだと思っている。自分の過剰さに向き合わない構築は、出来上がった瞬間から機能を失うからだ。”向こう側”から目を離さず、行動は柔軟に。2022年度は生成変化(BECOMING)の年になる。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。つたないものですが、何かのお役に立つことができれば嬉しいです。