いいのかな…

もう受験日まで、時間がない。

がむしゃらになれるわけもなく、追い込まれながらも心のどこかで、冷めている自分がいた。胸の内を吐き出せてすっきりしたと思った。

でも、望月先生からの期待された言葉が、正直嬉しかったのになんとなくそれは本意じゃなかった。

一生懸命になれない集中できない

まず滑り止めの私立高校の入試がある。合格圏のH高校は、電車で乗り換え1回の約30分。駅までの移動時間を含めると50分くらい。だけど、路線は何かと止まりやすい中央線。かたや、チャリで行くと45分くらい。勾配を4つ越えなくてはならないし、ICの出入り口を通るので結構危なかったりする。校内は、環境はいいし設備も充実していた。通うには申し分ないけど、どうしても私立はお金がかかると、子どもながらも気にしていた。下には妹もいるし、お父さんの自営業が傾いてるとか…。受験はするけど、通ったらダメだろうなぁと思っていた。

本命の都立は、H高校(ここでもH)。こっちは電車で15分。雪でも止まることがない天候に強い西武線。合格率は40~70%行ったり来たり。危うい受験になる。でもこのくらいやらないと、今までサボった分の差し引きが埋まらない。尻叩いてでも、やらなくちゃ!先を見据えて、ポジション取っておかないと!願書出しに行く時が、初めて高校に足を踏み入れた時だった。それくらい、ギリギリの期間で決めた高校。

言われるがまま
促されるまま
受験準備が進んでいった。

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