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「8時だよ、全員集合!!」と「オレたちひょうきん族」

毎週土曜日の8時と言えば、TBSの生放送の「8時だよ、全員集合!!」が定石だった。
毎日8時には就寝していたけど、土曜日だけはこの番組のために、起きているのを許される特別な時間だった。(6歳下の妹は「カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ」の方が記憶にあり、好きだったようだ)

それが、この頃学校では、だいぶ「オレたちひょうきん族」(1981年スタート)が流行り定着しつつあった。
廊下のあちこちで、男子が懺悔コーナーのマネをしていた。今も昔も、子どもがマネできるギャグが、大流行している都市伝説みたいなものがある。それを準えるように、視聴率の変化と共に、男子の流行りの遊びも、ドリフターズでなくひょうきん族が増えてきていた。

「8時だよ、全員集合!!」には、子どもがマネをしやすいギャグがあった。

東村山市民でもないのに、東村山音頭が歌えたり、踊りながら早口言葉言ってみたり、CMをそのまんま丸パクリしてても、面白く楽しかった。未だに、これらのギャグやCMのマネができる大人は多いと思う。

我が家に限っては、息子たちもドリフターズが大好きで、特に次男(中3)が未だに「8時だよ、全員集合!!」のDVDを見てはゲラゲラ笑っている。40代50代と「8時だよ、全員集合!!」を語れる、平成生まれは珍しいと思う。

それだけ、ドリフターズのコントは完成度が高くて、面白さのいろが褪せないものだった。

一方で、オレたちひょうきん族も、捨てがたかった。単純に男子の中で流行っていたため、情報が耳に残りやすかった。懺悔コーナーのマネなんて、テレビ見ていなくてもできたし、何かのNGの表現も劇画みたいな顔で手を×(バツ)にするだけで成立する。
タケちゃんマンやパーデンネンなど、面白いキャラクターはいっぱいいた。出演者がいろんな芸人で多かったことと、「8時だよ、全員集合!!」のような歌の間合いが無いから、チャンネルを変えるタイミングがなかった。

ドリフターズが、緻密なコントだったと知ったのは、いかりや長介さんが亡くなった後だった。毎週、ものすごい努力をされてつくられていた、生放送のコント作品だと、ドキュメンタリー番組で知って、面白いだけでなくそこに尊敬の念も加わった。
火曜日の「ドリフの大爆笑」とは違った、生放送の迫力と時間管理のスゴさが、「8時だよ、全員集合!!」の醍醐味だったんだと思う。

そのドリフターズが今や、志村けんさんまでお亡くなりになり、ただただ寂しい限りです。
ご冥福をお祈り申し上げます。

私たちの世代は、そこまでテレビやコンテンツが、今ほど多様化したものはなかったから、「8時だよ、全員集合!!」「オレたちひょうきん族」だけで、お酒が飲めると思う。小学生だったから、中間・期末テストにも縛られず、楽しめていたのかもしれない。

明日、次男と一緒に見ようかな…。

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