かたや、高校受験なう⑤

次男坊が1年生の時から、オープン大会によく出ている高校を見つけては、今の次男坊の偏差値と照らし合わせて、目星をつけていた。それは、長男が剣道部で頑張っている時も、進学を見据えてやっていたこと。
今年度の夏休みは、ほとんどの学校は、学校見学も学校説明会も中止を発表していた。夏休み直後、最後の大会と、引退試合を控えているから、今のうちに高校の段取りをしようと、スケジュールチェックしていた。


「あれ?そう言えば、都立高校は、まだ学校あるよね。」
「にーちゃんが、8/4が終業式だって言ってた。」「4日?あ、その日ならおかーちゃん休みだ。」
「ねぇ、お母さん。オレさ、高校回っておいた方がいいのかな?」
「そりゃそーでしょ。絶対、こんなはずじゃなかったって思うこと出てくるよ。」
「そっかー。高校選ぶのって面倒くさいんだね。」
「自分の進路なんだから、面倒くさがらないでよ💦よし、学校に入れないけど、外から学校の様子と下校する生徒の様子とかを見に行ってみる?」
「うん。行っときたい!まず、どんなところか見てみようかな。」

珍しく次男坊から、活気ある返事が返ってきた。ちょっと楽しみになってきた。

行った先のK高校は、車で30分、自転車なら50分かからないくらいのところ。教育に力を入れている市なので、同じ都立でも、設備は結構いい学校だった。
次男坊は、自然溢れる環境や、窓から聞こえる生徒の活気ある声が刺激になったのか、

「お母さん、オレ、ここの高校に行こうと思う。」

と言った。去年まで、学校説明会で2ヶ所高校を訪れていた。その時は、「ここ行きたい!」なんて言わなかった。そんなにK高校がいいのか。「目標にするのはいいと思う。もっと内側の情報を得てから決定させようか。」と言ったものの、せっかくヤル気を出してきた次男坊に、水を差すのも憚れる。何より、説明会が見通し立たないから、宙ぶらりんでいるよりはいいのかと、思えてきたから、目を輝かせている次男坊には、それ以上言えなかった。

帰宅後、珍しく自ら問題集を開いて、勉強しだした。これが長く続けばいいなと、今は過度な期待はしないよう、気をつけようと思った。


そして10、11月に学校説明会を開催されるとのことで、予約してやっと校内へ行くことができた。そこでも、いろいろ見た次男坊は、やっぱりここがいいと、志望校をロックオンした。


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