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恋してしまったかのように。

あっというまに、季節が移り変わっていく。
平成の終わりとともに、3年ほど住んだ会社の寮を出てあたらしい暮らしをはじめた。

“あたらしい”といっても、大田区の池上から、おなじく池上へ。

引っ越すというと「どこに行くの?」という会話が大抵生まれる。「池上から池上に」と伝えると、大抵なぜか?と問われる。
所帯をもたない人の引っ越しにおいては「職場に近い土地」だとか、「暮らしやすい土地」や「別の土地」に、より便利に暮らすために引っ越す、というのがよくある例なのだろうな、と会話のなかで感じる。

私にとっては「池上を選んだ」というより、離れられないという表現のほうが近いかもしれない。
もともと会社の指定で、選ぶ余地もなく住んだ池上。朝と夕の5時には鐘の音が聞こえ、住まうまえにイメージしていた”東京”というまちのイメージとは、まったく違う下町感、地方感が残り、参道には古くから残る店も多くあるし、なかなか見かけないようなディープなお店もたくさんある。

いい意味で完成されていない「受動的にたのしむのではなく、能動的にたのしめる余白がまだまだある。」そんなまちだと思う。

まちごと、もぞもぞと動きはじめている大田区。そして池上とともに、私も、もぞもぞと、ひとつひとつ、池上を中心に日々と想いを綴っていこうと思います。

クロダアミ


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