【感想】舞台│Mr.daydreamer #6『Kunst』

ロクコレではMr.daydreamerの芝居を観れなかったので、前回公演の『Kunst』について感想を書いてみる。
感想というか印象の雑記。
■Mr.daydreamer #6『Kunst』

■日程
2021年
10/30(土) 14:00/19:00
10/31(日) 13:00/18:00

■会場
ハコ町屋(福岡市東区箱崎2丁目10-34

■脚本・演出
上野隆樹(Mr.daydreamer)

■出演
大谷豪
池田千春(Yb)
沢見さわ(Mr.daydreamer)
関大祐(劇団言魂)

■あらすじ
舞台とされる場所には、3体の彫刻が展示されている。
この彫刻群の創作者は、既に他界している。

それらの彫刻には、「表現する者」という役割が与えられている。
また、それを見る観客には「観測者」という役割を与えられている。

様々な事象が起きる。
それらはどうやら、創作者の記憶に起因するものらしい。
しかし表現する者は、自分たちの意思でそれらを引き起こしている。
共通する記憶、各々の意思は一つの結末に至っていく。

■以下雑感
【登場人物(役割)】
・案内人
・一般民
・旧芸術家
・死体

【舞台】
畳の部屋、黒電話、内側に黒ビニールが貼られたベビーベッド、照明

【言葉や印象】
儀式、生、死、反出生主義、生まれなかったものへ(人、作品)の鎮魂、制約、負荷、開放、駒、実験的、創作意図、受け取り方(観測)、作者の意図しない解釈、一面的解釈の否定、想像力が頼り、胎児の寝息、見えざるもの(聴こえざるもの)を見る(聴く)、作者の原風景、望まれて生まれた人は多いが(もちろん望まれず生まれた人もいる)、赤子自身が望んで生まれてくることはない(と思う)、生まれてきて良かったと思う(人がいる)のは後天的なもの、人や生物は結構デジタル、数あるサイコロの出目次第、生物は神的視点からみると機械と変わらない、システマチックなもの

『形骸化された「Kunst(アート)」という概念に、新しい定義を与えようと試みるものである。』という主題をクリアできたかまでは不明。

個人的にはアートは価値観によって定義されると考える。
新たな価値観を提示するか、既存の価値観を明確化あるいは抽象化することで、より真実に迫るものであったり欲求を満たすもの。

前に見たサロメは既成だったから今回の方がより作演の脳内が反映されてて面白かった。
儀式的な空間でいろんな時代のいろんな人に見えた。
何だかんだエンタメよりこう言うのが好き。
役者への物理的な負荷がえぐかったのでゆっくり休んで欲しい。

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