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政界烈女伝・土井たか子と田中眞紀子のいた時代

日本の国会議員の女性比率は16.0%、世界146カ国中133位。
相変わらず男性目線の法案、飾り物の様な女性議員。昭和の方がもっと逆風が強かったのに、パンチのある女性政治家がいたよね、という事で、今回は土井たか子と田中眞紀子って算命学的にどうだった? という回。
今回はゲストにライターの似鳥よーこりんをお迎えしておりますが、途中更にスペシャルゲストが通りかかります。



天中殺には人間が変わる


似鳥よーこりん(以下、よーこりん)「憲政史上初の女性党首・おたかさんと、『角栄の娘』眞紀子さん。二大巨頭特集回ね」

みい「線香一本で屋敷を燃やし尽くす程の逸材は昨今見ないなということで」

よーこりん「あれねー。リアル大炎上!」

みい「田中眞紀子とおたかさんの命式はどんなもんだったのかということで、祇穂先生どうぞ」

伊藤祇穂(以下、祇穂)「みいちゃんの趣味の人選だから、わたしも詳しくないんだけど」

みい「わたしもおたかさんは野村カツ代の親友だったことしか知らないよ」

よーこりん「親友だったの?」

みい「『女性の社会進出を阻んでいるのは、家事労働の負担が大きすぎるから。もっと家庭料理は簡単でいい!』っていう野村カツ代と、おたかさんががっちり手を取り合ったアツイ時代があったんだよ。
おたかさんって、政治家の娘として出て来たのかと思ったら、全然そんなことないんだよね?」

祇穂「同志社とか、関西学院大学とかで法学を教える先生だったみたい。時事問題の論客としてラジオ番組レギュラー出演したり、神戸市の人事委員会に、全国初の女性委員として選出されたり。
それで本人は別に政治家になるつもりは全くなかったんだけど、新聞に『立候補するんじゃないか』って報じられちゃったんだって」

みい「トバシ記事が」

祇穂「それを見た周囲の人が『自分たちに迷惑がかかるからやめてくれ』と言ったり、神戸市人事委員会からも『勝てっこない、そんなあほなことしないでしょう』みたいにチクチク言われたことで、おたかさんの心に火が付いちゃって『じゃあ出てやる』みたいな。
でも命式を見る限りだと、そういう反発心というか、ケッ!やってやるぜ!みたいなものは、おたかさんにはないの

よーこりん「えっ、ないの?」

みい「今のエピソードと逆じゃん!」

祇穂「で、何でかなって思うと、立候補するっていう1969年というのが、おたかさんの天中殺なのね」

みい「天中殺ってなんか、悪い事ばっかり起きる期間っていうイメージだけど……」

よーこりん「それと、新しいことしちゃだめとか」

祇穂「何にしても天中殺期間ってじっとしておくのがいいんだけど、『何かやらなきゃ、何かやらなきゃ』って焦りみたいなものが出てきてしまうの
で、その焦りが行動になってしまうというか。今までやってこなかった事なのに出来るんじゃないか、出来る、やってやるぜ、って、いつもと違う感覚に陥っちゃうの。それが理由じゃないかなと。でも始まりが天中殺だから」

よーこりん「はじまりが天中殺」

みい「チャゲ&飛鳥みたいな」

祇穂「だからおたかさんは苦労されたと思う。まあどう考えてもそうだよね。1969年に男の中に女が入って行って。で、その次の天中殺が80年なんだけど、その時に、男女雇用差別だとか、家庭科が女の子のみ必修なのはどうしてだ、とか性差別法について国会で質問して、そういうのをガンガンやってる。
議員生活10年ぐらい経って、自分の地位も固まって来て、ここでやってやる! ってなったんだと思うんだけど、それがまた天中殺なので苦労されたと思う」

よーこりん「男子に家庭科が必修になったのは、おたかさん発だったのかー」

祇穂「この天中殺の三年後、83年に社会党の副委員長に抜擢。委員長になったのが86年。算命学的には、黒柳徹子さんと同じタイプ。愛情深くて女性的。愛に生きる人。ボランティア精神、奉仕の精神がある。頭が良くて知識欲が高い」

みい「愛の視野が広いタイプの二人だね。すぐ隣にいる人への愛、って言うより、この世の全てに愛がなくては、って感じ」

祇穂「落ち着いた人って思われてたと思うよ。子どもの頃から若年寄、みたいな。でもちょっと可愛らしい。多分晩年は、おたかさんに頼まれたら断れないな〜っていう、そんなおばあちゃんだったんじゃないかな、と思われます」

みい「サマーウォーズの栄おばあちゃんだ。じゃあ土井たか子さんが政治の世界に足を踏み入れたのは、黒柳さんのユニセフみたいに、人の為に何かしたいっていう奉仕の精神みたいなところがあったってことかな」

祇穂「結果としてはそうかな。原因は『勝てっこない』って焚きつけられたことかなと思うけど」

よーこりん「やるっきゃない! がそこで出てしまったのね」

プリンセスは単細胞


祇穂「田中真紀子さんは全く真逆で、男らしい

みい「生まれ育ちとしてはプリンセスじゃん」

よ「プリンセスかな?!(笑)イメージとしてはもっと苛烈、猛女」

みい「だってもう田中角栄が成功してからのお子さんでしょ。『あの! 角栄の娘! 』って言われて育ったんじゃない?」

よーこりん「『人間には3種類しかいない。家族、敵、使用人だ』っていうあの世界観ね!」

みい「わたし、敵にもならないから、今、田中真紀子に会ったら『おっす使用人』って言われるんだろうなー」

祇穂「田中真紀子は単細胞。頭で考えるより先に体が動いてしまう。言葉がキツイのは、年齢を重ねていくにつれて余計に体が動かないから、どんどん強くなる。猪突猛進。本当に条件反射で動いちゃう人。頭を通らないですぐ動いちゃう。
私の師匠の師匠は、算命学を日本に持って来た人なんだけど、大きな声で言っていいのかわかんないけど、その人は田中角栄さんをみてたのね」

みい「それは角栄の方が『よう先生、みてくれよ』って来たってこと?」

祇穂「たぶん……? だから授業の時によく田中角栄の話になるんだけど、本来、算命学は『女性は内に、男性は外に』っていう考え方で、家を継ぐっていうのは、男の人、男系の役割なのね。
だからそういう事を田中角栄さんは知っていたにも関わらず、眞紀子さんに継がせた。『こういう風にやるといいんだよ』って助言を受けても、つい違う方を選んでしまう。人というものは……っていうね」

みい「それは、『眞紀子さんでもいいですよ』って言われたっていうパターンではなく? 普通女の子はあれだけど、眞紀子さんならその星があるから大丈夫ですよ、って言われた可能性はなく?」

祇穂「家族全員を鑑定してただろうけど、やっぱり継がせるのは男がいいって伝えてたと思う。でも、角栄さんが眞紀子さんを選んだ。日本全体の事を考えなきゃいけない立場の人であっても、そこで情に流されるってことがあるんだなと、それを聞いた時には思ったなー」

みい「気をつけようとは思ってもその通りには出来ないよねー」

祇穂「そういうところが人間臭くていいかなって」

よーこりん「 シナリオ通りにはいかないよね」

みい「わたしも二年以内に団子屋を開業しなくちゃいけない筈なのに、全く進んでいないわー」

よーこりん「なにそれ?!」

みい「祇穂先生によると、わたしは庶民的な商売をここ1〜2年で始めるといいんだって。団子屋なのはわたしの好み。田中角栄だって星の通りには出来ないんだから、わたしが団子屋になれないのも無理はないわね」

女性の時代、連帯感の時代


祇穂「時代の流れを見ると、土井たか子さんはやっぱりパイオニアだよね。男女雇用機会均等法が出来たのが85年。どうにかして女性も社会に出ていこう、って流れが来て、89年がおたかさんブーム」

みい「その割に、バブルの頃って世間は女性性を前面に押し出してた気がする。何で揺り戻ったんだろう。女性は若く美しく装って、うまく男性を操るのがクレバーです、みたいな」

よーこりん「アッシー君、ミツグ君、みたいな?」

みい「そうそう。せっかくおたかさん世代が女性の社会進出に尽力して男女平等を訴えたのに、バックラッシュで男性の後ろに戻ろうとしちゃう感じ。お飾りのお花でいるのがいいんです〜って」

祇穂「まだ追いついてないんだよね、時代が。バブルの頃は、陽の時代、男性の時代だったんだよ。だから男性に媚びた方が得だったの。
2011年から13年ぐらいにかけて、女性の時代に移行していくんだけど」

よーこりん「それは、今も? 今も女性の時代の途中?」

祇穂「今も陰の時代、女性の時代だね。バブルが終わって、日本が暗くなってきた頃から、女性が活躍出来る時代になっていくの。単純じゃない時代、男性がバーン!って体当たりしても進めない時代には、女性の方がスルスルっと前に行ける」

みい「3.11の時に、海の方の被災地と、山の方の被災地で、漁業の方は、男は海に出ていて基本いない前提だから自治会が女性ベースで組み立てられてて、それでめちゃめちゃ話が早かった、って言うよね。農業の方は『それは前例がないから』とか『先祖代々の土地だから』とか、お父さんおじいさん達が譲らなくて話が先に進まなかった、って内陸の方の友達がぼやいていた」

祇穂「一致団結するっていうのは女性の方が得意だから。敵に立ち向かうにしても団体でいかないと弱いから、敵わないから。暗い時代になってくると、力のある男性が一人バンッて台頭しても、それに誰もくっついていかないんだよね。
女性は誰かが立ちあがると、仲間が支えて強さが出る。縦の繋がりじゃなく、横の繋がりで」

みい「そんな時代の筈なのに、あんまり女性の連帯感が国政に出てこないなー。まあ連帯する程の人数もいないのですが……16%なので……。
おたかさんは眞紀子さんが嫌いじゃなかったみたいだけどね。というか、田中角栄に一目置いてたって」

祇穂「ご縁はあるね。命式的には気も合う。土井さんから見たら田中眞紀子はかわいい後輩だったと思うし、可愛がられ慣れてるから眞紀子さんもまんざらでもなかったかも。
同い年とか、対等な立場だったら最初は気が合っていても、最後にはめちゃくちゃ喧嘩して終わっていたかもしれない。かなり年下っていうのがよかった。おたかさんとさんで15歳差だからね」

次世代の女性リーダーは?


よーこりん「後に続く人がいないんだよね。今の60〜70代にもっと元気のいい人たちがいても良さそうなものだけど」

みい「小池百合子71歳。高市早苗、野田聖子、片山さつきが全員60ちょっとか。ここにシスターフッドが……芽生えなさそうだなあ」

祇穂「女性の時代だからこそ『みんなでやろう』っていう流れになると変わるんだけどね」

みい「土井たか子さん享年85歳。近親者だけの葬儀で、長年秘書として連れ添った五島昌子さんは『こんなにきれいなら、もっと人を呼べばよかった』と悔しがった、だそうです。
法学部の先生だった女性が、天中殺に奮起して、昭和を代表する猛女、烈女として駆け抜けて、『男を圧倒する』みたいに言われてたけど 最期は一番近くにいた人達に一人の女性として見送られたのは、男だから、女なのに、って枠にはめこみたいわけじゃないんだけど、やっぱり自然なかたちで良かったね、って感じがしてしまう」

祇穂「土井さんは自分とは違う面を、たぶん無理して出して外で頑張ったから、一線退いたあとは、元の自分の生まれてきた意味の通りに穏やかに生きられて良かったよね」

よーこりん「一方、個人的に眞紀子さまには、昭和の猛女の熾火とならずに、もう一声、雄叫びを上げて、田中眞紀子ここに在りと存在感を誇示して欲しいなー」

そして熊がつぶやいた


みい「田中眞紀子さんって今、80歳なのね。お元気ね」

よーこりん「線香一本で屋敷を燃やせるほどに」

🐻「自民党の一番やばいのがあそこにあったから燃やしたんでしょう。タイミング良すぎるし。『私が線香一本で燃やしました』の一言で終わらせたからね。『で、それが何か?』って。それだけの力が彼女にまだあるって事でしょう」

よーこりん「通りすがりの🐻が何か言って去って行った……」

みい「スペシャルゲストでしたね」

算命学は、生まれた年・月・日の干支からその人の運命を算出し占う古代中国発祥の占術です。当たるも八卦、当たらぬも八卦。本記事は「算命学的にはどう見えるか」という雑談として理解ください。

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