修正

私はAIについて概ね肯定的であるが、Go●gleのAIスマホの広告には驚いた。「取った写真をその場で修正、みんな最高の笑顔に」と謳っていたが、みんなで撮った写真のそれぞれの表情をAIに編集させて強制的に100点満点の笑顔にさせられていた。撮られた写真の変な表情も時々面白いと思えるエッセンスだと思っていた自分にとって作り変えられた表情を切り取った想い出が残ることに違和感があった。(まあこれも生まれたときからスマートフォンを持っている世代とは認識が異なることも理解している)

”真実”を”写”すと書いて”写真”と思っていたので当たり前のように修正される写真に対しての違和感が拭えずに感覚のアップデートがなかなかできないでいる。これからは集合写真で欠席した子も隣にいるし全ての記録が笑顔の写真しか残らない人だっているし不都合なものが写った写真は修正して消えた記録しか残らないのだ。クリエイティブに使う方面だったAIが日常生活を静かに侵蝕していく気持ち悪さを感じながらそんな自分のニッコリと笑った自撮りを見て、違和感を抱くことも次第に忘れていくのだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?