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公認会計士試験の勉強法① 〜全般〜

 2019年論文式試験を受け終わりましたので、公認会計士試験の勉強について振り返ります。少しでもご参考になれば幸いです。予備校はCPAです。


簡単な受験略歴:大学入ってから簿記を始めて在学中に短答まで合格→働きながら論文を受け三振→数年経った昨年夏から受験専念し12月短答合格→論文結果待ち

成績:昨年12月短答71%、論文答練・模試はどの科目も平均偏差点60くらい


 まず受験勉強全般について大事だと思うことを書いてから、後々短答・論文の科目別の勉強法について書いていきたいと思います。私は勉強を教えるプロではないので、成功体験の押し付けをすることしかできません。いろいろな選択肢を試行錯誤し、自らの勉強スタイルを形成するのが良いと思います。


1.高めの目標設定

 短答では70%、論文では偏差点52を目指すのではなく、私は短答は80%、論文は100位以内(偏差点61くらい)を目標として設定していました。単純に考えると70%取れる実力の人は合格率5割だと思っているので、本試験が運ゲーになってしまいます。専念受験では不合格が許されない環境にあるので、不合格率を限りなくゼロにするために、高めの目標設定をして事故っても合格ラインを超える実力をつける必要がありました。

 目標設定数値は答練結果を評価する基準にもなるので、モチベーションの観点から重要で、達成可能高水準にする必要があります。私は最初、論文の目標は200位以内としていましたが、答練の結果が思いの外よかったため上方修正しました。逆に短答では目標とは程遠い結果となり悔しい思いをしました。


2.直近の答練の科目を全力で勉強する

 私自身が計画的に勉強することが苦手だったので、基本的には次に受ける答練の科目をひたすら勉強していました。その日にやる科目が勝手に決まっているので、スケジューリングが楽です。CPAでは大体週3答練があるので、1科目に約2日、論文では2週間で全科目一回りする感じでやっていました。論文答練は10回以上あるので、必然的に全科目のテキストを10周以上やることになります。

 これの一番のメリットとしてはモチベーション管理のしやすさです。数日後の答練で良い点数を取るという明確な目標があるため、数ヶ月後の本試験を見据えて勉強する場合と比してやる気が上がり、焦りも生まれます。

 また、直近の答練の科目に注力することでその答練で良い成績を取ることができます。それにより精神的余裕を持って勉強を進められます。机にいろんな科目のテキストを並べている人が結構いますが、単純に考えて答練では負けないだろうなと思っていました。

 良い点悪い点ありますが、各科目の勉強時間が平準化されます。ただ、各科目の必要勉強時間は異なるので、主に答練のない期間に財務とかの重い科目に取り組み調整していました。


3.成績を全世界に公開する

 私はTwitter(@ikaikeishi)で答練・模試の成績を全て載せていました。モチベーション維持の観点から私にとっては重要なことでした。悪い成績とっても晒さなければならないので、恥晒さないよう努力しますし、特に良い成績が取れれば自尊心を満たせるので努力します。時間も掛からず無料でできるのでやって損はないかと思っています。

 同じ理由で毎日の勉強時間もツイートしていました。また、答練で間違えた箇所の反省も全てツイートしていましたが、これは答練の復習をしっかりやることを義務とするためにツイートしていました。


4.苦手を徹底的に潰す

 苦手科目、苦手論点がたくさんあると当然不合格率が上がります。以前私は得意・苦手は足が早い・遅いぐらい生まれつきのものだと思っていたので、苦手は解法を丸暗記したりして誤魔化すという手段をとっていました。しかし、数をこなしているうちに苦手が解消していき、この価値観は変わりました。

 苦手分野は基本的に理解が足りてないのですが、「理解」ってよく聞きますが、いまだによくわかりません。個人的には物量と疑問によって理解していった気がします。

 物量に関しては勉強時間を増やすというより、論点間で緩急をつけて、読み進める速度を変えていく(勝手に変わっていく)感じです。重要度よりも得意・苦手で緩急つけていたと思います。

 次に丸暗記だと限界があるのでそれぞれの処理に疑問を持ち、「なんでこんな処理なのか?」「そもそもどうしたいのか?」という一個前の背景等がテキストに書いてあったり書いてなかったりするので、その辺を少し意識して長期記憶に落とし込んでいました。3回丸暗記するより、1回ゆっくり考えてみたほうが後々効いてくると思います。


5.結局、何回もやるのが最強

 論文式本試験までは各教科10〜20回くらい回転しました。短答ではそれほどやっていなかったので、勉強量がそのまま結果として出てしまいました。回転させるたびに覚えてる範囲が増えていくし、不思議と理解も深まっていきます。人間ってスゲーってなります。ただ漫然と読み進めるのではなく、よくわかってないところをわかろうとする姿勢で読むことが大事な気がします。

 また繰り返し読んでいるうちに一冊読み終わる時間もだんだん短くなっていきます。本試験直前の一、二週間で全科目消化するための準備にもなります。




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「決まった範囲を、試験日までに復習しておけば、いい点数が取れるに決まっています。」(稲盛和夫『考え方』2017)


以上

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