ユーチューブ広告の不愉快さ

 テレビなど見ずに、ユーチューブばかり見ているので、「あの手の広告」を否応なしに聞いている。
 見ていればすぐに飛ばすので大丈夫だが、調理している時やトイレの時など、手が離せない時に延々と流れる。

 増毛剤、やせ薬、精力増進剤、口臭防止剤、英語教室、副業案内のアフィリエイト教室、このあたりが常連広告主である。

 基本は、ひとの「弱みにつけ込む」パターンだ。その解決プロセスは、「何もせずに、錠剤を1錠飲むだけで、気が付いたら、痩せたり、毛が生えたり、精力絶倫になったり、英語が話せたり、カネが儲かってしょうがなくなる」という、怠け者が狂喜乱舞するイージーなものだ。

 似たようなナレーターがやっているのか、声のトーンと、シャベリのリズムを聞くだけで不愉快になる。
 磯丸水産あたりで大騒ぎしている、おバカな大学生が得意気になって話す声質とテンポである。

 聞いた瞬間に、「コイツには、知性も教養も常識も会話力も作文力も資産も、マトモな友人も何もない」と確信できる、浅はかさである。
 しかし、これだけ沢山流れている以上、騙されるバカが居るということだ。

 マトモな思考力がある人間なら、「在庫不足になりそうな商品を広告する」などあり得ない事を知っている。そんな事をした日には、お詫び行脚が避けられない。
 「この動画は、ユーチューブが『副業が必要だと判断した人』だけに配信する」技術など地球上に無いことを知っている。そんな技術が開発されたらノーベル賞モノである。
 「メディアで有名になり」とか「東大教授が開発した」とか、誰も検証できない。

 だいたい、そんな画期的な効果が事実なら、タダで教えるバカは居ない。5万や10万の受講料で教えるのはモッタイナイ。1000万円は頂かないと損である。

 「労せず、宝を得ようとする人間」は、怠惰なだけでなく、人間として間違っている。「成功」とか「達成」とかと最も縁遠い、人間以前の存在である。

 この広告のコピーを書いた奴、企画を立てた奴、台本を書いた奴、現場で演出した奴の顔が見てみたい。
 オランウータンにやらせても、もっとマシなものができると思う。

 安倍晋三や麻生太郎、スガあたりと同列の連中だろう。これを書いている最中にもユーチューブから広告が流れている。

 「くたばれ、この人でなし!!」と罵っている。


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