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#2 作業用BGM of the Year 2022

年末年始で時間が空いたので、『note』を始めてみました。
気が向いたら“THE 10 BEST Restaurants of the Year 2022”も更新しようと思っているので、フォローしていただけたら幸いです。まずは、普段聴いている作業用BGMについて。
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基本的に外出先で音楽を聴く際はSpotifyで、直近3年間のデータは以下の通り。

▼2022年
総再生時間: 54,252分
総再生アーティスト数: 3,687組
Top Artist: Kid Cudi
2nd Artist: Drake
3rd Artist: Vince Staples
4th Artist: Sunni Colón
5th Artist: Jay Worthy

▼2021年
総再生時間: 56,061分
総再生アーティスト数: 2,612組
Top Artist: Kanye West
2nd Artist: Mac Miller
3rd Artist: Tyler, The Creator
4th Artist: 小袋成彬
5th Artist: J. Cole

▼2020年
総再生時間: 58,899分
総再生アーティスト数: 2,316組
Top Artist: BROCKHAMPTON
2nd Artist: Frank Ocean
3rd Artist: 小袋成彬
4th Artist: Tom Misch
5th Artist: J Dilla

ということで、年平均約940時間(約56,404分、1日約2時間30分)もSpotifyで音楽を聴いていますが、基本的に在宅中はYouTubeが耳の相棒。下の画像は12月某日に何の気なしにスクショしたもので、1日平均約4時間46分も観ている&聴いているみたいです。


そして、その大部分が仕事中に作業用BGM代わりに観ている&聴いているDJライブ配信のアーカイブなので、なんとなく2022年にお世話になった“2022年に公開された動画”を中心にいくつか紹介しようと思い立ちました。趣味嗜好の関係で、『Boiler Room(ボイラー・ルーム)』が多めなのは目を瞑ってください。

Fred again..
Boiler Room: London

7月30日に投稿されてからの5カ月間で、誇張なしに50回は再生しているほどハマったのがイングランドの音楽プロデューサーFred again..(フレッド・アゲイン)の『Boiler Room』です。

『Boiler Room』のYouTubeチャンネルは2012年5月の開設以来、これまでに数百本以上の動画が投稿されていますが、このFred again..のアーカイブは2023年1月3日現在で1,204万回再生を記録しており、“投稿から半年と絶たずに歴代7位の再生数”という情報だけでも興味が湧くかと思います(*1位はCarl Coxの5,950万回再生)。

最初から最後までグルーヴ感とレイブ感が満載で、聴き逃す箇所が1秒も無いほど素晴らしく何も考えずに一旦再生してほしいですが、見どころは大きく2つ。1つは、22:07〜。彼は1993年生まれのSkrillex(スクリレックス)直撃世代ということもあり、オマージュしたゴリッゴリのプレイを魅せていたところ、あまりの盛り上がりからアジア人男性がブースに流れ込み不注意でプレイを止めてしまうハプニングが発生。それでもFred again..は笑顔で対応し、何事もなかったように再開する器の大きさ&技量の高さを披露しています。

もう1つは、31:34〜。ここから流れるのは、2022年11月のリリースに先立ってプレイされたThe xx(ザ・エックス・エックス)のRomy(ロミー)とのコラボソング“Strong”。Fred again..の手掛ける楽曲の多くは多幸感に溢れていますが、本楽曲は特にそれが強く『Boiler Room』で(たしか)世に初めて存在が明かされ、長らくリリースを待ち望んでいたという個人的な想いが強いです。

“Strong”は、友人や家族に囲まれて大音量でプレイされることを想定して制作されたそうで、Fred again..と共にStuart Price(スチュアート・プライス)も参加。アートワークとMVは、Romyの妻で映像作家・写真家のVic Lentaigne(ビック・レンテーニュ)が担当していて、彼女と抱き合っている男性は従兄弟Luisとのこと。

Fred again..の空気感は、その前にフロアを温めていたKILIMANJARO(キリマンジェロ)の功績もあるので合わせてどうぞ。1回完全に止めてから、Kelis(ケリス)とAndré 3000(アンドレ・3000)の“Millionaire”で再開するのはズルい。

Hiroko Yamamura
Boiler Room x Slingshot Festival

続いても『Boiler Room』から。ノースカロライナ州のダーラムで開催された音楽フェス「Slingshot Festival(スリングショット フェスティバル)」とのコラボパーティーで、シカゴのテクノ・ハウスのクラブシーンで活躍するDJ Hiroko Yamamura(ヒロコ・ヤマムラ)が出演した1本です。これに関しては、度肝を抜かれたレベルでは1位かもしれません。

正直Hiroko Yamamuraの名はこの動画まで知らず、『Boiler Room』からアップ通知が来た際に「初見の日本人女性だ」と再生したところ、見事ハートを撃ち抜かれました。検索してもあまり詳細が出て来ず、とりあえずInstagram(@hiroko__yamamura)をフォローしている状況なのですが、プロフィールで“techno machine ”を名乗る通りアッパーかつソリッドな選曲と展開で特に後半で喰らいます。

Jamie Jones at Pliva Waterfalls in Jajce,
Bosnia-Herzegovina

現在42歳でハウス&テクノを得意とするJamie Jones(ジェイミー・ジョーンズ)が好きで、彼がDJを中心に音楽と観光を同時にプロモーションするプラットフォーム『Cercle(セルクル)』に出演した1本も相当聴き込みました。

彼は20代の大半の夏をイビサで過ごしていたこともあって、良くも悪くもサウンドはバウンシーでチャラさが滲み出ているのですが、仕事中はそれがちょうど良い。プリヴァの滝と呼ばれるボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボから車で往復6時間もかかる観光名所が舞台からか、オーディエンスは少し年齢層が高いハイブローな人ばかりで良いムードです。

ちなみに、Jamie JonesがイビザでThe Martinez Brothers(ザ・マルティネス・ブラザーズ)とB2Bしている『Boiler Room』も良さ全開で、2014年の公開から作業用BGMのレギュラーになっています。

ちなみにのちなみに、Martinez Brothersも贔屓のDJの1組。2022年12月にはロンドンのクラブ「The Beams(ザ・ビームス)」でSkepta(スケプタ)とB2B(?)をしていて、『Mixmag(ミックスマグ)』が配信に入っていたとの情報もあり、アーカイブが投稿されることを待ち望む日々。

Mall Grab
Boiler Room: Melbourne

ここから2本は、オーストラリアはメルボルンで行われた『Boiler Room』を。まずは、1月14日に東京で、1月20日に大阪で約3年ぶりのジャパン・ツアーを開催するMall Grab(モール・グラブ)。

地元凱旋も兼ねた『Boiler Room』のため気合の入ったセットで、スピード感と爆発力を備えたプレイでフロアをロックしまくっています。2022年12月に公開されてから、年末まで基本的に毎日聴いていました。

Mall Grabのジャパン・ツアーがある1月14日は、ストックホルムの新星Oli XL(オリ・エクセル)の初来日公演が被っていて、翌日は5年ぶりの7thアルバム『Fragments』をリリースしたばかりのBONOBO(ボノボ)の来日公演があり、その翌週にはRina Sawayama(リナ・サワヤマ)のライブとPeggy Gou(ペギー・グー)のパーティー(場所未定)もある来日ラッシュ。東京都内ではコロナの新規感染者数が10,000人/日になりそうですが、3年越しに音楽的な日常が帰ってきそうな気配。

salute
Boiler Room: Melbourne

Mall Grabと同じかそれ以上に12月の公開から絶えず聴いていたのが、オーストリア・ウィーン出身でマンチェスター在住の新星 salute(サルート)。ハイテンポかつハイエナジーなハウスを中心としたセットで、2023年以降も聴き続けるであろうお気に入りのアーカイブです。

彼が『HUNTER×HUNTER』のキルアのTシャツを、冒頭からブース上手にいるオーディエンスAがアーセナルの2020-21シーズンのユニフォームを、終盤にブース下手から現れるオーディエンスBが201年に発売された『ONE PIECE』と〈UT〉のコラボTシャツを着ているのも、この動画のお気に入りポイント。

[VINYL SESSIONS]
JBL L112

ちょっと詳細は分からないのですが、『mindspray』というチャンネルがヴァイナルオンリーのミックス動画シリーズ“VINYL SESSIONS”を配信していて、そのうちの1本です。

こちらは、おそらくハワイ・ホノルルの音楽レーベル〈Aloha Got Soul Honolulu(アロハ ゴット ソウル)〉とのコラボ企画で、韓国・ソウルのレコードバー『Kompakt(コンパクト)』を舞台に3人のDJが繋いでいる1本。どちらも仕事中より家事が捗る優秀な作業用BGMの位置付け。

[AOMIX] EP.19
by Spray [4K]

元2PMのリーダーで、のちにJay-Z(ジェイ・Z)が代表を務める〈Roc Nation(ロック ネイション)〉に所属したJay Park(ジェイ・パーク)。現在はアーティスト活動と並行して、ヒップホップとR&Bを中心としたレーベル〈AOMG〉と〈H1GHR MUSIC(ハイヤー ミュージック)〉を設立するなどビジネスマンとしての手腕も発揮していますが、この動画はその〈AOMG〉のYouTubeチャンネルで公開されているヴァイナルオンリーのミックス動画シリーズ“AOMIX”のひとつ。

この動画シリーズは、どれもネットの海を漂う時のお供にしていて、“EP.19”と“EP.22”を連れて繰り出すことが多いです。Jamie xx(ジェイミー・xx)とThe Avalanches(ザ・アヴァランチーズ)が2020年に公開したB2Bのミックスに大貫妙子の“4:00A.M.”を入れ込んでいたことを例に(42:00〜)、数年〜数十年前からシティポップの波が欧米を席巻していますが、“AOMIX”でも大橋純子や竹内まりやの名が往々にしてあり、人種を越えて魅了する音楽性について誰かと酒を酌み交わしながら語りたいところ。

Ewan McVicar in the Steel Yard
@ Creamfields North with @beatport Live

Ewan McGregor(ユアン・マクレガー)はスコットランド出身の俳優で、Ewan McVicar(ユアン・マクヴィカー)はスコットランド出身のDJ。自身でフェスを開催し後進育成も行うなど、同国のクラブカルチャーの発展に注力する“地域密着型DJ ”です。

ダンスを中心とした多彩な切り札が持ち味で、今回ピックアップした動画では大箱というのもあってThe Chemical Brothers(ケミカル・ブラザーズ)やDaft Punk(ダフト・パンク)といった王道で分かりやすい楽曲を織り交ぜていて、それが何も考えないけど気分は上げたい作業する時にぴったり。大学卒業後にDJの道を選んだことで酷く母親を落ち込ませたそうですが、ブースに母親を連れて一緒に会場を盛り上げているので関係は良好そう。

本談よりの余談。スコットランドといえば、フットボール。Ewan McVicarは、ペイズリー柄の発祥の地とされるペイズリーを本拠地とするセント・ミレンFCの熱狂的なサポーターで、映像内で着用しているペイズリー柄の1着はセント・ミレンFCの2022-23シーズンのアウェイユニです。というか、クラブがこのアウェイユニを発表する時に彼はモデルを務めていました(左端)。

他のパーティーでもセント・ミレンFCのユニを着用しているのが散見され、彼のようにカルチャーの架け橋となる“地域密着型DJ ”が日本でも増えることを願っています。

Floorplan
Boiler Room x AVA Festival 2022

Jeff Mills(ジェフ・ミルズ)と共に“ミニマル・テクノの創設者 ”として知られるRobert Hood(ロバート・フッド)。そんな彼が、ディスコやハウスの顔を見せる際の名義がFloorplan(フロアプラン)で、最近は愛娘、その名もLyric(リリック)とのデュオとして活動しています。

この動画は、北アイルランド・ベルファストで開催された音楽フェス「AVA Festival(AVA フェスティバル)」とのコラボパーティーでの1本。録音ミスか何かで13:22頃までは若干音が小さいことを除けば、ベストアーカイブのひとつ。頭を空っぽにして仕事に打ち込めます。

Palms Trax
Boiler Room x Dekmantel Festival 2022

死ぬまでに行きたいオランダ・アムステルダムの音楽フェス「Dekmantel Festival(デクマンテル・フェスティバル)」。ここから立て続けに本フェスと『Boiler Room』のコラボパーティーを3本。

1つ目は、イングランド出身のPalms Trax(パームズ・トラックス)。彼と「Dekmantel Festival」は縁が深く、才能が世界に発見されたきっかけを作ったのが同フェスであり、2015年に出演した際のプレイはその年を代表するハイライトにもなったほど。ビンテージハウスからレアなディスコまで、澱みない手捌きから席を立ってしまいそうになるのが悩み。

Young Marco
Boiler Room x Dekmantel 2022

2つ目は、「Dekmantel Festival」の開催地であるアムステルダムが地元Young Marco(ヤング・マルコ)。縦横無尽に多彩なジャンルを繋ぐスタイルで、最後の10分は踊らざるを得ないほど華麗なフィナーレです。

Chaos In The CBD
Boiler Room x Glitch Festival 2022

3つ目は、ニュージーランド出身のBen(ベン)とLouis(ルイス)からなる兄弟ユニット Chaos In The CBD(カオス・イン・ザ・CBD)。アフリカ音楽のエッセンスを感じさせるハウスから始まり、ドリーミーで、ファンキーで、キャッチーで、メロウで、ジャジーで…2022年に最も再生した動画の3本指には入ります。

imoutoid
Live at SECO LOUNGE 2008/06/20

最後に番外編を。2009年に18歳の若さで心不全により急逝したimoutoid(イモウトイド)の動画が10年越しの2019年にアップされているのを偶然発見し、それからずっと聴いています。imoutoidに関しては、imdkmさんが『音楽ナタリー』に寄稿しているのでぜひ。『ニコニコ動画』の全盛期を通ってきた方ほど刺さるかと。

18歳の若さでこの世を去った天才アーティスト、imoutoidが遺したもの
https://natalie.mu/music/column/328974


もう書くの疲れたので、あとはタイトルと動画だけ貼っておきます。

SPFDJ
Boiler Room Berlin: Intrepid Skin

Pablo Bozzi
Boiler Room x Khidi: Tbilisi

FKA.m4a
Boiler Room: Barcelona

DJ Boring
Boiler Room x Lost Sundays

ANFISA LETYAGO
techno set in The Lab LDN

最後に、適当にいい感じの楽曲をぶち込んでる自作の作業BGM Playlistを貼っておきます。流れとか整えていませんが、ぜひ。

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