見出し画像

【デュエパ】冬の荒波を泳ぐもの、オターク【伝説のクリーチャー -人間 】

やあみんな、こんにちは。
おれの名前は飯田、今日も冥王結界波(遊戯王)で盤面を処理してはX(旧𝐓𝐰𝐢𝐭𝐭𝐞𝐫)でネットワーク社会の監視を行っている。

インターネットが荒れる時、数字も動く。現代の人間はネットワーク社会へと繋がりを求め、果てには現実の交友関係をネットワークに依存した、半電子生命体と化した。なんてこったロックマン。

「熱斗、お前の身体が必要なんだ。」「おれの?」

誰も知らないプレイレベル

プレイレベルの不和とか、なんかそんなんでその卓で起こりえないであろう破滅級の盤面を築かれた際「冥王結界派」「ラーの翼神竜 -球体形-」が欲しくなる場面が時々ありませんか?

2023年12月現在はプレイレベルに具体的な指標が無いので、判断が主観かつ自己申告制なので仕方ない部分があります。そもそも指標が存在しないため不和を訴える個人が唱えるレベル感が誤っている可能性すらあると留意すべきです。口伝レベルで実質的に伝わってはいても確信を付く情報はデュエル・マスターズ公式による大本営発表があるまで誰も知らん。
そのような状況なので、度々発生するそんな事態に悪態を付くようであれば何らかの対応手段を有するのが筋です。

究極プログラムvsチェンジ.bat

究極のデッキパワーを持つもの(伝説のクリーチャー)に対抗するために、己も究極のデッキパワーを持つもの(伝説のクリーチャー)になって対消滅を狙う戦術がまことしやかに囁かれていますが、残念ながらそれは己の首を締める結果になる上に対消滅ルールは既に消えています。
色々言う前に何故究極のデッキパワーを携えることになるのかの理由を説明します。


たった今から究極のパワーを有するものだ!
プレイレベルの不和で発生した破滅的盤面やリソースをひっくり返すために、己も同等の力を有して対抗する構築理論を指します。
デッキのパワーがいくら高くなろうとも、扱う人間がプレイレベルに応じた「カードの取捨選択」を行うことで理論上全レベル、もしくは2レベル間に対応できる、という謳い文句の人間強度に全幅の信頼を寄せた理論です。



なるほど完璧な理論っスね———っ
不可能だという点に目をつぶればよぉ〜〜


「究極のパワー構築」に『弱点』はある・・

面倒なので列挙します

前提
・プレイレベル1、2の卓において封殺盤面(プレイレベル3相当)を敷くプレイヤーを想定する
・想定したプレイヤーに対応するためにデッキを強力にする
・卓のプレイレベルが適正であればカードのプレイで調節する

①プレイレベル3想定を意識し過ぎて、そもそも適正プレイレベルに即した卓での過剰なパワーは不和を生じさせる。

②不和を生じさせないためにカードをプレイするか否かの取捨選択を行うと、必然的に大多数のカードがプレイ出来なくなる。

③「カードをプレイしない」プレイは著しいプレイレベルの低下を招くので結果的に不和が生じる。

④対戦に実質的に参加できないので楽しくない。

⑤身も蓋もないが、個々人でプレイレベル観が違うのでプレイで調整したところで何かしらの文句は出る。

以上、そういった観点から対抗するためだけにデッキパワーを無闇に上げるのは己の精神の拠り所すら破壊しかねません。では我々はSNS他媒体で狂いまくるしかないのでしょうか…。


こんな記事を書いている以上そんなこともなく、普通に古来から親しまれている構築理論があります。
シルバーバレット」です。

シルバーバレット(=銀の弾丸)は人狼や吸血鬼などを倒す武器を語源とした「対象特攻」の総称です。カードゲーム界隈では「複数の対処手段」と「それらをサーチする札」で構成された、多種多様な相手に対応するための構築理論です。お前に相応しいソイルは決まった!

ただ通常の構築において全てのデッキにシルバーバレット適正があるかと言えばそうともいえず、現実にデュエルマスターズで実現出来ているアーキタイプは「オボロティガウォック」くらいのものと捉えてもよさそうです。(近年の他TCGではポケカの三神バレット、MTGの石鍛治デッキ、遊戯王の出張ギミック)

シルバーバレットがサバイブできる環境はよっぽどのハイパワーでない限りミッドレンジ、あるいはコントロール環境になった時なのですが、ことデュエパーティーに至っては万年コントロールなので銀の弾丸をサーチできる隙がこれでもかと存在します。

ロックマンも敵やステージによって武器やラッシュを使い分けるのでシルバーバレットの体現者です。オーラ100を纏ったフォルテにヒートスタイルをぶつけるといりょく100のチャージショットでキリよくオーラを剥せるゾ!(コロコロゲーム天国)


普段の構築に銀の弾丸を数発仕込む

シルバーバレット構築にシフトするとして、そこで銀の弾丸を大量に詰め込むぜ〜!と弾丸ジャラジャラするのもNGです。それをしてしまうと、対面によって役に立たないカードがデッキに複数枚入ることになり、実質的なデッキ枚数が減ってしまう事態を引き起こします。
シルバーバレット構築の肝はデッキのメインルートを崩さない範囲で行うことです。

例えば、呪文サーチの《ヘブンズ・キューブ》のメインの使い方が《グローリー・スノー》でのマナブーストだと仮定した場合に、マナブーストの必要性が薄れた状況では他の呪文をサーチできる余白が生まれます。そういった呪文サーチを行うデッキには盤面をリセットできる強力な呪文を1、2枚忍ばせて銀の弾丸とすることが出来ます。

サーチの話題が出ましたのでさらに続けて銀の弾丸の代表格である《ドキンダム・アポカリプス》と《ドルマゲドン・ビックバン》の違いを見ていきましょう。

どちらも範囲は違えど対象を取らずクリーチャー全てに封印を行えます。
封印の範囲性能だけで言えばアポカリプスに軍配が上がりますが、特定の相手のみに封印を置けるビッグバンの器用さも強力です。

《ドキンダム・アポカリプス》

クリーチャーであることが最大の特徴です。自然が入るデッキであればクリーチャーサーチの《五郎丸コミュニケーション》でサーチできます。闇火はクリーチャー色なので敵味方見境なく封印する性質との噛み合わせが幾分か悪いのでケアは必要です。
近年の闇は墓地回収に制限のないカードも増えましたが、やはり大多数はクリーチャーに限定したものとなっているため内包している色に根ざせばアクセスのしやすさはこちらが上です。

効果は強力ですが融通が効き辛いため、コマンドを採用できないデッキでは自殺行為に等しいです。どちらかと言えば多色コントロールでのデッキ破壊に用いられることの多い札です。


《ドルマゲドン・ビッグバン》

近年クリーチャーのキャストに対するメタが増えた影響でこちらへの重要度が高まりました。
後半の闇、火のコマンド蘇生がインクの染みになるデッキでも全体封印が非常に強力かつカード一枚で完結しているため、色が合えば採用する価値があります。

一番の特徴かつこのカードを採用する理由にもなっている要素が効果範囲が限定的かつ相手を選べる点です。封殺盤面を築いたプレイヤーのみに効果が及ぶため、捲り札でありつつ他プレイヤーへのヘイトコントロールにも寄与します。


筆者自身は《ドキンダム・アポカリプス》には懐疑的ですが、シルバーバレットに求められる「単体完結」「捲り札」という要素はこういったカードを指します。他にも盤面で十分勝てるデッキであれば《ロスト・ソウル》等も候補に上がると思われます。
ただこういった相手に干渉するカードは必ず後手に回ることになるので詰め込みすぎると立ち行かないことは改めてお伝えします。

あくまで普段の構築に「刺す」というのがベストなのです。


何故シルバーバレットではなく、ハイパワー構築へ行き着くのか

ちょっとした考察の段階に入るので興味無い方は飛ばして大丈夫です。

結論から記しますと「対処することに命を賭け過ぎている」と思われます。

極論封殺盤面を築かれていても盾に殴れる状況であれば殴れば終わりです。
殴ることに臆病である内はカードの力に頼らざるを得ない状況に持っていかれることが多く、脅威になるプレイヤーに「ガードを下げれば負ける」という状況を押し付けるプレイも必要です。

かと言って集中的に特定プレイヤーを狙えという話でもなく殴った後のヘイトコントロールも重要なので平均の盾枚数が大事です。よっぽど盤面に維持したいクリーチャーでもないなら1点でも小突いておくと未来に必ず芽が開きます。プレイレベル論ではよくカードプレイに重きを置かれる傾向がありますが、殴りの量も大いに関わる要素ですのでこの機会に覚えておきなさいこれは命令です。

盤面に対する対処自体はカードに書かれていることを実行するだけで行えますので、想定される状況に応じた札を採用するだけで事足りてしまいます。
ですので、「効果を発揮出来れば強い」札を大量に採用したり、フォーマットのゲーム性がよく分からない場合には「とりあえず強い」札を採用しがちな可能性もあります。思考盗聴した訳でもないのであくまで考察です。(一応補足しておきますが、自宅のカードプールが少ない事情やとりあえず組んでみた段階の初心者の方に対する物言いではありません。あくまでプレイレベルの不一致が発生した場合の対抗手段を探している経験者による対ハイパワーのためのハイパワー構築を指しています。)


またデュエルマスターズのプレイヤーがそもそもデュエパーティーにおけるハイランダー構築への造詣があまり深くないのも要点に挙げられます。臨機応変にカードを使い分けられるメリットを凌駕するデメリット、同名カードを入れられない天与呪縛を全員が持っている状況での構築は通常の対戦とは違う視野で行う必要があるためです。正直ここは筆者も怪しいです。なので強いカードを片っ端から入れて対ハイパワーを構築したくなる気持ちも分からんでもない。俺はそんなもん回さんが(豹変)。


次は対ハイパワーハイパワーを構築しないために、シルバーバレットの肝であるサーチカードの性質に触れます。


今すぐ抜きたい!サーチカード

サーチカードはハイランダー対戦において非常に重要なポジションに位置します。
重要度で言えば「初動」「受け」「メインギミック」に連なる確定枠の一種であり、色が合うサーチを入れてから構築を開始することもザラです。60枚構築が実質59枚構築になる原因の一端を担います。

使い方自体はシンプルです。ただデッキから特定カードを持ってくる。ただそれだけなのですが、初手6+1(+パートナー)枚、盾6枚まで掘っているにも関わらず残山札枚数は46枚も存在します。その状態で1枚の特定カードを引ける確率は初手で11%ほどですが、サーチカードが合わされば単純に倍の22%に上昇します。研究仙人(伊藤敬氏)の言葉を借りるならばサーチ対象となる全てのカードが実質2枚採用になります。

こういったサーチカードの性質はシルバーバレットの戦略と特に相性が良く働きます。(シルバーバレットは対策となるグッドスタッフな札をピン刺し採用する構築を指します)ピン刺ししたカードはメインギミックとは関係の無いカードがほとんどなので極論「いらない場面ではとことんいらない」です。そういったカードはデッキの中に眠っていてほしく、なんならデッキボトムに鎮座していても困りません。そのような性質を持つシルバーバレットカードを持ってこれるサーチカードはデッキの根幹でありつつ回答札を用意できる切り札にもなりえます。

ただサーチカードにも唯一弱点があります。

それはデッキのカード種数を減らしてしまうことです。

シルバーバレットを採用するにあたってサーチカードの存在は無くてはならないものです。ですが、そもそものデッキ構築の課題として何故シルバーバレットを採用しなければならなかったのか。その発端は相手プレイヤーの強力なプレイに対応出来なかったことにあります。
つまりサーチカードの採用はカード1種分の手数を失うことと同義なのです。


なので結論として筆者個人の考えを纏めると、サーチの採用理由は......
①メインギミックの一部に自然と入る(光文明など)
②ドローが少なく、引いた端から使う
③そもそも全体的にグッドスタッフ寄り(他サーチ候補が強い)

非採用を纏めると
①サーチをせずとも十分にデッキを掘れる
②シルバーバレット以外のサーチ候補が弱い、もしくは少ないのでシルバーバレット専用カードと化している(結果的にメインを邪魔するカードが2種入る)

(番外 メインギミックに枠を取られ過ぎている(デッキ改造の際にサーチカードをぶっこ抜く勇気))


サーチカードというものが「現時点の状況において最も強いカード」を引っ張ってくる性質上、シルバーバレットを必要としない場合に他のサーチ候補にもある程度の強度が求められます。サーチカードが実質シルバーバレット専用カードとなるか、デッキを掘れる自力があるならば採用せずとも良いかと思われます。


最後に

対ハイパワーのためにハイパワー仕様にするとなると、労力や掛けたコストが膨大になります。なおかつデッキを改造するとなると、別デッキへと変貌してしまい自分のやりたかったことが失われる原因にもなりかねません。かと言って全て一から構築となれば労力もさらに掛かります。

シルバーバレットを新たに採用するとデッキ内のギミックの数種を犠牲にすることになりますが、デッキ改造自体はその程度で済むのでローコストかつ対抗手段が得られ心の余裕が生まれます。

正直なところ、プレイレベルの不和が発生しても対抗できるようにとハイパワーな構築をしてしまうと第二のハイパワーが生まれる原因になりかねず、そういったパワーの際限の無い上昇は飽きを生み出します。
プレイレベルに応じてプレイで調整しようとするのもデッキを根本から否定する要因になるので、そもそもそのデッキを握る意味から考える必要すら生まれてきます。プレイレベルに応じた適正なプレイを心掛けるというのも、2023年12月現在では個々人の判断に委ねる形となっており無茶な話です。

本記事の執筆のきっかけはプレイレベルの不和で起こった事象への対抗に自身も想定プレイレベルを上げた構築で臨むという方法がSNS上で囁かれていることでした。筆者はこの方法がこのフォーマットにおいてあまり推奨できるものではないと考えているので自分なりの回答を記事にしたためました。


エキサイティング・デュエパデッキが2024年1月20日(土)に発売されます。デュエパーティーも色々言ったり言われたりしていますが、この機会にこのフォーマットを遊んでみてください。希望小売価格2750円(税込)です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?