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生成AIの理解を深める企業研修を実施 伊藤忠インタラクティブの「生成AI導入支援サービス」

近年、業務効率化や生産性向上を目的に、人工知能システム「生成AI」を導入する企業が増えてきました。一方で、「導入したものの、うまく活用できていない」という悩みも多く見受けられます。そこで伊藤忠インタラクティブ株式会社(以下、IIC)では、生成AIの導入から実装までを伴走する「生成AI導入支援」を実施。サポートの一環として、生成AIに関する企業研修にも力を入れ、導入に向けた基盤づくりをお手伝いしています。
 
今回は、建材専門商社の伊藤忠建材株式会社(以下、伊藤忠建材)で実施した企業研修をご紹介。研修を経て、どんな課題を解消できたのか、社員にどのような変化があったのかを、伊藤忠建材の皆様と、当社デザインマネジメント事業部のメンバーにインタビューしました。
 
生成AIの導入を検討している企業担当者様は、ぜひ参考にしてみてください。
 
◎interviewee ----------------------------------------------------------------------
 伊藤忠建材株式会社
  IT推進部 部長  中野達夫 様
  IT推進部 IT統括課 田中穂乃花 様
  IT推進部 IT統括課 牧野創太 様
 
 IICデザインマネジメント事業部 共創デザイングループ 浅井晶子
 (以下、敬称略)
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■「ITリテラシーの底上げ」を目的に研修を実施

――IICが提供している企業研修について教えてください。
 
浅井:弊社では、生成AIの導入を検討している企業様や、導入後の活用に課題を感じている企業様に向けて、基礎知識から実践方法まで、体系的に学べる研修をご提案しています。企業様ごとに、目指すべき方向性やご要望が異なるため、事前のヒアリングをしっかりと行い、そこで明らかになった課題に合わせて研修内容を決定していきます。
 
今回、伊藤忠建材様からは、「社員ごとにITリテラシーのバラつきがある」という課題をご提示いただきました。そこで、生成AIの導入をご検討いただく前段階として、DXや生成AIについての知識をご提供し、ITリテラシーの向上を図ろうということになりました。
 
――IICに研修を依頼された背景について教えてください。
 
牧野:「生成AIを使ってみたい」という気持ちだけではスムーズに実装できず、まずは「学びの場が必要」と考えたからです。業務の効率化や、業界内での優位性確立のため、生成AIの活用は以前から視野に入れていました。しかし弊社では、社内システムを入れ替えたときに各社員の適応力の差が顕著にあらわれたほど、ITスキルやITリテラシーに個人差がありました。
 
そこで、「社員のITスキルやITリテラシーを底上げしたい」とIICさんにお伝えし、「DXの基礎」と「生成AIの活用方法」の2部構成で研修を実施してもらうことにしました。
 
中野:現在、様々な業務がデジタル化され、いわゆるデジタルデッド状態になっていると考えております。つまり、データ検索や社内SNS、グループチャット、メール、WEB会議、通知等、情報が過多になり、人間の処理できる能力を超えてきていると考えています。これら単純な情報処理といった日々の業務の処理に追われ、企業にとって最も重要なイノベーションや戦略的思考といったコア業務が阻害されているという懸念を抱いています。
このような状態をAIで解決できないのか、単純な情報処理といったタスクはAIで自動化し、より重要な業務へ人的資源をシフトしていく、そのような方向性へ向かうには組織全体の変革が必要だと思っています。それには従業員がAIと共に働く新たな方法を学んでいく必要があり、その前段階として、当社の社員が生成AIにどのくらい興味があり、その後のステップにもどれほど意欲的であるかを図るためにも、全社員を対象に研修を行うことにしました。参加人数は456名IT推進部のみ対面で、他の社員にはオンラインで受講してもらいました。

中野様

■「実現性が高まった」生成AIのプロンプト例に好評の声

――研修について、どの部分が印象に残っていますか?
 
牧野:「生成AIのプロンプト例」が特に印象に残っています。AIに対してどのような指示を出せば、求める回答が得られるのかを例示してもらえたことで、具体的なイメージを持つことができました。また、前半と後半で内容が違ったのも良かったです。前半で「DXを推進することで、どのような業務効率化が図れるのか」を伝えていただいたことで、後半の「効率化の手段としての生成AI」の説明がスムーズにインプットできたと感じています。
 
田中:他の社員からも「プロンプトの説明が良かった」という声を多くもらっています。「生成AIに注目度が高まっているらしい」と興味を持っていた人にとって、実現性が高まったのではないでしょうか。

田中様

――受講後、社員の皆様にはどのような変化がありましたか? 

牧野:ほとんどの社員が、生成AIの活用にポジティブな姿勢を見せています。受講後のアンケート調査でも、「生成AIを実践してみたい」「さらに発展的な研修を受けたい」という意見が多く寄せられました。実際に生成AIの活用例を見せてもらったことで、自身の業務効率化に期待を寄せている社員が増えたと感じています。 

田中:「DXの基礎」についても、しっかりお話いただいたことで、全社的にIT知識の基礎固めが叶ったと感じています。これまで様々な研修を行ってきましたが、今回のIICさんの研修は「面白かった」と非常に高評価でした。


左から 田中様 中野様 牧野様

■分析結果をもとに、ステップアップした研修を検討

――IICとのコミュニケーションや、サポート体制はいかがでしたか?
 
中野:準備期間は約2カ月でしたが、非常にスムーズに進めていただきました。研修当日の質疑応答の時間では、質問しやすい雰囲気をつくってくださるなど、細かいところへの配慮も感じました。
 
牧野:研修後の分析にも力を入れたかったので、社内アンケートをもとにしたレポートをいただけたのもありがたかったです。IICさんからのフィードバックを見て、社員の意見を把握できましたし、目的の一つだった「ITリテラシーの底上げ」も果たせたと感じています。本当に有意義な研修でした。
 
浅井:ありがとうございます。お客様ごとに生成AIへの理解度や期待値は異なるため、ヒアリングに注力し、伊藤忠建材様が「今後どうしていきたいか」にしっかり耳を傾けることを意識して進めさせていただきました。アンケートでいただいた声を、今後に活かしていきたいと思っています。
 
――今後の展開について、どのように考えていますか?
 
牧野:すでに、次のステップに向けて動き出しており、IICさんから「発展的な研修」についてのご提案を受けているところです。
 
私自身、IT推進部に配属されてからITやDXについての知識を学んできましたが、表面的な事実だけでなく、裏側にある仕組みや理屈を知ることで理解が深まりましたし、面白みを感じるようにもなりました。そうした「ITの面白さ」を感じてもらうことこそが、「ITスキルとITリテラシーの向上」に直結しているのだと思います。
 
実際、今回の研修をきっかけに、生成AIに興味を示し始めたメンバーも出てきています。今後は、他部署のメンバーも巻き込みながら、生成AIの導入を検討していきたいです。最終的には、DXのボトムアップにつなげられたらと考えています。

牧野様

中野:弊社は昔から我々の建材流通業界の中ではシステム化が進んでいると言われておりまして、取引先向けに弊社がシステムを開発し、販売や導入、運用サポートといった事を推進し、一定の評価をいただいていたと自負しています。しかしながら、最近は業界内のどの会社もIT化・DX化が進んでいる事や我々自身、自社内のシステム開発や導入に手一杯となり、自社内向けのDX化だけに資源を割くようにしている事から、業界内におけるシステム面での優位性はほぼフラットになったと思います。今回の研修やこれから行う研修により、ITに関する知識が全社的に深まることで、営業サイドからの発想でビジネス拡大に直結するようなDX企画や取引先を巻き込んだデジタルプラットフォーム構築のような発想が生まれ、我々IT部門がそれをサポートしていく、といった展開になることを期待しています。

田中:管理部署と営業部署が手を取り合い、ITを活用して業績アップにつなげていきたいですね。

浅井:生成AIツールの選択肢は数多くあり、今は伊藤忠建材様にとって「最もフィットする手法」を模索しているところです。また将来的には、自走して生成AIを活用できるような体制づくりもお手伝いさせていただけたらと思っています。今後も事業拡大を見据えたご提案とともに支援させていただきますので、よろしくお願いいたします。

IIC 浅井さん

「社内のITリテラシーを底上げしたい」「生成AIへの理解を深めたい」と考えている企業のご担当者様は、ぜひ一度ご相談ください。
 
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