お金関係の書籍 その参⑤

第7章 自分を信頼する

本チャプターでは、「アンカリング」で物事の値踏みを行う習性について言及された章となっています。


アンカリング
何かの決定を下す際、その決定とは全く関係ないはずの物事に引きずられて、結論を引き出してしまう傾向をいう。

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ダン・アリエリー&ジェフ・クライスラー 櫻井祐子訳


メーカー希望小売価格の下に販売価格が表示されていると、その差額に対して買い得だと感じてしまう。
この場合、メーカーの希望価格が妥当かどうかの判断材料がないために、それを基準にして損得勘定をしてしまう。


需給の法則によれば、留保価格(それに支払ってもいいと考える価格)を決める際に考慮に入れるべきは、その品が自分にとってどれだけの価値があるか、ほかにどんな出費の選択肢があるかの二点だけだ。

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ダン・アリエリー&ジェフ・クライスラー 櫻井祐子訳


けれども、売値は支払い意思額(=留保価格)に影響を与えるのだと仰られています。
私たちは、自分の意思決定を信頼し、前例や市場評価を鵜呑みにして、その判断の誤りを認めようとしない。そんな安易な意思決定プロセスに警鐘を促す章となっていると感じます。

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ダン・アリエリー&ジェフ・クライスラー 櫻井祐子訳

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