一部動画のコメント欄閉鎖について

いよわと申します。ボカロPをやっています

お気づきの方もちらほら居たみたいなんですが、先日YouTube上の一部MVのコメント欄の閲覧、新規投稿を停止させていただきました。理由については現在までお知らせしておりませんでしたが、憶測による投稿が多く見られたためこれはちゃんと言っといた方が良いなと思って本記事を書くことにしました。

コメント欄を閉じた理由としましては、

①コメント欄を見た方の多くが不愉快に感じる投稿が非常に増えたため

②作者自身の精神衛生を保つため

主にこの二つになります。

数ヶ月前ほどからTiktokというアプリでの楽曲の使用が増え、おそらくそこを入り口としてYouTube上の原曲を聴きにくる方々が増えました。(YouTubeの再生数等のデータと照らし合わせています。)

ただ、それに伴ってTiktokでの一部悪意のある投稿、およびそれについての言及コメントが増加し、作品の価値を大きく損ないかねないと判断いたしました。コメント欄の書き込み・閲覧の再開時期については未定ですが、長い時間をおこうと思っています。


以上がお知らせとなります。



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以下、個人的な気持ちです(これ以降お知らせを含みませんので、読まなくていいです)

以下内容につきましてのご意見については返答等できかねますのでご了承ください。また、任意の期間経過後文章を編集、削除する可能性がございます。


最近の傾向としまして、Tiktokに進出されるボカロPの方々が増えてきたように思います。実際、そこを起点として広く知られるようになった作品も多く、非常に魅力的に映るのも理解できます。

ただし、僕個人としましては既に被害に近い形で悪い影響を受けてしまっているので、そのアプリにおけるコンテンツ消費のあり方に良いイメージは抱けない状態になっています。

基本的に、コンテンツの消費は個人が好きなようにすればいいと思っています。僕の場合、楽曲が二次創作等の用途で使用されることは利用規約で条件つきで承認していたし、さらには楽曲の一部を切り抜いたものが使われたりすることが多かったのですがそこについても大して抵抗はありませんでした。(そもそも長尺の動画が載せられないシステムっぽいし)

ただ、明確な悪意が感じられる投稿も非常に多く、そういったものを目にした際はかなり不愉快でした。全体的なユーザーの年齢層が低い等の影響もあるのかとは思いますが、リテラシー及びコメントやコンテンツの利用における各方向への明らかな敬意の欠如を感じることがかなり多かったです。

Tunecoreなど楽曲配信サービスで設定するとTiktokで自分の音源を使用可能な状態に出来るんですが、最も多く使われている僕の楽曲についてはTiktokでの配信を行っておりません。=誰かが当楽曲を使用して投稿した動画の音声をそのまま他者が転用する形で広まったということです。ですので、Tiktokに作品を投稿してない人にも自分の作品を使用、酷いときには悪用される・大衆の無意識の悪意に晒される危険性があるということを理解しておいてほしいと思います。

また、僕はイラストのほうも自身のTwitter等で投稿しているのですが、そちらでも無断使用の被害に遭いました。コメント欄ちらっと覗いたらみんな全く気にしてなかったので唖然としました。相当有名な方っぽかったので、ユーザー層全体の民度を疑いたくなる件でした。

人のコンテンツを使うな、という話ではなくて、最低限のマナー・リスペクトのかけらも存在しないようなユーザー層が多くを占めているように感じ、そのことに強く失望したということ。ボカロシーンにおいてもその存在感を増しつつあるこのアプリですが数々の件に晒された1クリエイターとしてそのコンテンツ消費のあり方に強い遺憾の意を示します。

トラブルに巻き込まれて最も強く残った気持ちは「相手を罰したい」などの気持ちではなく、「最初からこんなトラブルが起こらなければよかったのに」そこから発展して「一時的な気持ちとはいえ、曲を投稿したことを後悔してしまった」ことに対する悲しさです。他にどれくらい同じような被害を受けた方がいらっしゃるかはあまり把握していないですが、クリエイターに創作活動を後悔させるようなことが今後あの界隈で繰り返されるとすれば、そのような場所で作品を発表することは絶対にしたくないし、これから先世の中全体のコンテンツ消費に関する価値観が自分と合わない方向にどうしようもなくズレていった折には、おとなしく屋号を畳もうと思います。

とはいえこの意見は個人的なものなので、今のところは具体的に何かするとかではなくただ僕自身がこのアプリに関わらないよう気をつける、という対策をとるに過ぎないです。普通に楽しんでくださっている方々のことを考え今後の当件への言及もなるべく避けていきたいと思っています、ご協力よろしくお願いします。

メリット・デメリットを精査しながら、各々のクリエイターがよりよい創作活動ができるような選択をしていけることを祈っています。