【囲碁】「ポン抜き30目」っていう話
こんにちは。
IGOcompany【U】@毎日note継続中(263日目)です。
公益財団法人日本棋院での15年間の勤務を経て「囲碁」の普及活動をしたりしながら、ご飯を食べてます。
「宇佐美囲碁教室」っていう教室を運営したり、武蔵小杉の「永代塾囲碁サロン」にて指導碁や交流会をしたり、
「新百合囲碁学園」の学園長を任されたりしながら、世田谷や麹町、大学などでも囲碁を教えています。
今日は、これから新百合ヶ丘の麻生市民館で、新百合囲碁学園のSunday碁を開始します。
さて、
本日のnoteは、
【囲碁】「ポン抜き30目」っていう話
です。
読んで字のごとく、ポン抜きには、30目(くらいの)価値があるよって意味の言葉ですが、
教室で生徒さんと話していて、
「ポン抜き30目」について、
意外と誤解があるなと思ったので、ちょっとnoteに書いておこうと思った次第です。
お伝えしたいことは、
「(序盤は特に)ポン抜き出来るならしておいた方が良いのですが、つまらないポン抜きも囲碁には存在する」
という事です。
なんのこと?って思った方は、
(短めのnoteですので)是非ぜひ最後まで読んでみて下さい。
こちらは、今度有料noteで書こうと思っている、
とあるタイトル戦の序盤なんですが、
黒15の手で白10の石をポン抜きするのが、このnoteを読んでくれている方のほとんどにとっては好手になりえます。
実戦は、
黒15と足早に左下隅の三々に入ったトコロです。
プロのタイトル戦の棋譜なので、黒15と遅れないように打っているのですが、
このnoteを読んでくれている方のほとんどは、下の図の黒1の「ポン抜き」で十分です!!
序盤にポンと石を抜くことが出来れば、悪いことはありません。
後々の心配もない手厚い形です。
教室の生徒さんにも、
この棋譜で講義をしたんですが、
「序盤でポン抜きをすれば30目の価値がある」と言われているので、だいたいは抜いておきましょうと伝えました。
しかし、
例えば、
下の図のように黒△の石があって、黒が込み入っていれば、
ポン抜きの威力が失われることがあります。
とはいえ、こういう時もよっぽどの高段者じゃない限りは、だいたい抜いておいて構いません(笑。
ただし、
価値のない「ポン抜き」というものもありまして、
今日のnoteでは、そちらをお伝えしたいと思います。
(ちょっと適当な図かもしれませんが)、
下の図で白番です。
白Aと打てば「ポン抜き」が出来るワケですが、
皆さんは、白Aと打ってみたいでしょうか??
だいたい序盤は「ポン抜き」しておいて悪くはないとお伝えしましたが、
この場合は、流石に価値のないポン抜きです。
それはというのも、白は要石が取れているので、左上隅の白石は、しっかり生きている石なんですね。
イメージでお伝えすると、次の図のような感じです。
この図でAと抜くのは、生きている石に引っ付いている「カス石」1目を取るだけになりますので、不要の一手。
こういう時は、「ポン抜き30目」と言えど、取らなくていいんですね。
どこか別の大場に打つべきです。
有段者の方には当たり前の考え方でも、級位者の方は、Aと抜いてみたいと思ってしまうようですので、今日のnoteでちょっと書いてみました。
これ以降の棋譜については、(来週中くらいに)有料記事にまとめるつもりですので良かったら楽しみにしていてください。
囲碁って覚えることが沢山あるので、こうやってちょっとずつ、色んなことを知っていくのが良いと思います。
このnoteが、(ホンの少しでも)棋力向上のお役に立てれば嬉しいです。
それでは、
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また次回のnoteでお会いしましょう!!