インカムゲインとキャピタルゲインの違いを解説
資産運用には様々な種類がありますが、各投資方法によって得られる利益に細かな違いがあります。
各投資方法がどのような利益をメインとしているのか事前に把握しておけば、資産形成の目的に合った投資方法を選びやすくなるでしょう。
この記事では、インカムゲインとキャピタルゲインの違いについて解説します。
・インカムゲインとキャピタルゲインとは
資産運用を行うことで得られる利益はインカムゲインとキャピタルゲインの大きく2つに分けられます。
インカムゲインとは、保有資産から継続的に受け取る利益のことです。例えば、銀行預金の利息や投資信託の分配金、株式投資の配当金、不動産投資の家賃収入などが該当します。
キャピタルゲインとは、保有資産の売却で得られる売却益のことです。例えば、株式投資や投資信託、不動産投資など価格変動が生じるものは全てキャピタルゲインが期待できます。
・インカムゲインの特徴
インカムゲインの特徴は以下の通りです。
・継続的かつ安定的に利益が得られる
・利益が少ない
例えば、株式投資で配当金を出している企業の株式を保有した場合、決算月に年1~2回は配当金を受け取れます。また、不動産投資は入居者さえいれば毎月家賃収入を受け取れます。
このようにインカムゲインは確実に得られるため、ライフイベントや老後に向けて確実に貯金・貯蓄を増やしたい方におすすめです。
継続的かつ安定的に得られるのは魅力ですが、基本的に得られる利益が少ないのは大きな減点ポイントと言えます。
例えば、株式投資や不動産投資は1年あたり数%のインカムゲインが期待できますが、銀行預金や個人向け国債は0.001%や0.05%のように1%を大幅に下回っています。
仮に、三井住友銀行やみずほ銀行などのメガバンクに0.001%の金利で1,000万円預けても1年間で得られる利息は100円だけです。
しかし、だからと言って株式投資や不動産投資が良いというわけではありません。これらは元本割れのリスクが高いため、安易に始めると資産を大きく減らす可能性があります。
そのため、インカムゲインを目的とした資産運用を始める場合にも、リスクを考慮しながら投資方法を選びましょう。
・キャピタルゲインの特徴
キャピタルゲインの特徴は以下の通りです。
・大きな利益が期待できる
・利益が得られるとは限らない
例えば、株式投資では1日に数%の価格変動が生じることは珍しくなく、10%以上の利益が得られる可能性があります。
そのため、大きく資産を増やしたいという方は、インカムゲインを目的とした取引ではなくキャピタルゲインを目的とした取引がおすすめです。
一方、失敗した場合の損失も大きくなるため、リスク対策を徹底しないと大きな損失を被る可能性もあるので注意が必要です。
インカムゲインは資産を保有しているだけで継続的かつ安定的な利益が期待できましたが、キャピタルゲインは決済しなければ利益を得られません。
例えば、金融商品の価格が購入時より下がっている場合は決済すると損なので、決済できるタイミングまで待つことになります。しかし、待っても利益を必ず得られるとは限りません。
そのため、資産運用を始める際は、確実に利益を得たい方はインカムゲイン、大きな利益を得たい方はキャピタルゲインと目的に応じて選び分けることが重要と言えるでしょう。
・まとめ
資産運用によって期待できる利益は、インカムゲインとキャピタルゲインの大きく2つに分かれます。
インカムゲインは保有資産から継続的に受け取れる利益、キャピタルゲインは保有資産の売却で得られる売却益という違いがあります。
特徴が大きく異なるため、まずインカムゲインとキャピタルゲインの特徴の違いを事前に把握しておくことが重要です。
また、資産運用ごとにメインとなる利益も違うため、インカムゲインとキャピタルゲインの違いだけでなく、各資産運用がメインとする利益についても把握しておきましょう。
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