資産運用は必要?人生100年計画から資産運用の必要性を考える

結婚・出産、車・住宅の購入、子供の進学、老後など、人生には多額のお金が必要な様々なライフイベントがあります。

「老後は退職金があるし、それぞれのイベントも月々の給料から少しずつ確保しておけば問題ない」と考えている方もいるかもしれませんが、本当にそれで十分でしょうか?

この記事では、資産運用とはそもそも何か、人生100年計画から資産運用の必要性について解説します。

◆資産運用の必要性◆
株式投資や投資信託、不動産投資など、様々な資産運用の種類がありますが、これらを行う必要があるのか気になっている方も多いと思います。

「在職中は会社から給料がもらえる、退職後は退職金に年金を受け取れるので必要ない」と考えている方もいると思いますが、安心して毎日を暮らすためには資産運用が不可欠です。資産運用が不可欠な理由として、以下の2つが挙げられます。

・年金だけでは老後の生活費を賄えない
・ライフイベントの資金を確保できない

それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

◇年金だけでは老後の生活費を賄えない◇
厚生労働省が公表した「令和元年簡易生命表の概況」によると、日本の高齢化は以前よりも深刻化しており、女性87.45歳、男性81.41歳となっています。

また、総務省が公表した「家計調査報告(家計収支編)2019年(令和元年)」の平均結果の概要によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)は実収入23万7,659円に対し、消費支出と非消費支出の合算が27万929円と毎月3万3,269円不足。

仮に100歳まで35年間同じ状態が続いたと想定すると、約1,400万円の資金不足となり、年金だけではとても老後の生活費を賄えているとは言えません。

もし、病気になった、介護が必要になった場合はさらに支出が増えるため、最低でも老後の生活費として、2,000万円は確保しておく必要があるでしょう。

◇ライフイベントの資金を確保できない◇
お金が必要になるのは老後だけではありません。人生には、多くのライフイベントがあり、多額のお金が必要になることも想定しておく必要があります。

日本FP協会が公表した「主なライフイベントにかかる費用の目安」をまとめると、以下の通りです。

・結婚費用:約467万円
・出産費用:約51万円
・子供1人あたりの教育資金:1,049万円※
・住宅購入費:約3,340万円(マンションは約4,350万円)
※幼稚園から高校まで公立、大学のみ私立

「老後を安心して暮らすために2,000万円貯めておこう」と考えた方も多いと思いますが、ライフイベントの資金を確保するだけで精一杯なのが現状と言えるでしょう。
https://www.i-fp.net

◆資産運用とは◆
転職やダブルワークなどで給料を増やすことは可能ですが、限界があります。必要な資金を増やしていくには、給料を増やすことよりも手元の資産をどうやって増やすかが重要です。そこで重要なのが資産運用です。

「資産運用は危険なもの」という印象を抱いていて、なかなか一歩を踏み出せずにいる方も多いと思います。資産運用への一歩を踏み出すためには、まず資産運用の知識を身に着ける必要があります。資産運用とは何なのかを詳しく見ていきましょう。

◇ギャンブルではない◇
資産運用は失敗すれば損をする可能性があるため、ギャンブルと混同されがちです。しかし、ギャンブルと資産運用は全くの別物です。

ギャンブルは運の要素が強いですが、資産運用は金融商品の特徴を理解して臨めば利益を得られる可能性が高まります。また、金融商品の中には元本が保証されているものもあり、確実に資産を増やせるのも大きな違いと言えるでしょう。

◇直接金融と間接金融◇
資産運用は、直接金融と間接金融の大きく2つに分類されます。

直接金融とは、国や会社が発行する債券や株式などを投資家が購入するという仕組みです。投資リスクは投資家が直接負うことになる一方、大きな利益が期待できます。

間接金融とは、金融機関が投資家から資金を集めて融資先・投資先を決めて運用するという仕組みです。投資リスクは金融機関が負うことになるため、知識や経験がなくても問題ない、一定の利益が保証されている一方、利益が少ないのがデメリットです。

◇預金と投資◇
直接金融と間接金融は「直接金融=投資、間接金融=預金」と言い換えることもできます。

投資とは、貯めることよりも増やすことを重視したものです。株式や債券、投資信託などの金融商品が該当します。

預金とは、増やすことよりも貯めることを重視したものです。普通預金や定期預金といった金融商品が該当します。

投資は運用成果の予測が困難であるため、長期投資と分散投資でリスク管理が必須ですが、大きな利益が期待できます。一方、預金は元本保証が付帯されていることがほとんどなので、リスクを回避しながら確実に小さな利益を積み重ねることが可能です。

大きく資産を増やしたい場合は投資、確実に資産を増やしたい場合は預金と、目的に合った資産運用の手段を選びましょう。

https://www.i-fp.net


◆まとめ◆
ライフイベントに必要な資金、老後の生活費などを補うには、給料や退職金、年金だけでは足りません。

ライフイベントや老後を安心して迎えるためにも、資産運用は不可欠と言えます。しかし、資産運用の知識が全くないまま資産運用を始めた場合、資産を大きく減らす可能性も。

リスクを抑えながら資産を増やすためには、資産運用に必要な知識をしっかり身に着ける、銀行やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しながら取り組みましょう。


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