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メディカルクリエーションふくしま2023 参加レポート

皆さん、こんにちは! ifLinkオープンコミュニティ会員の濱@ISEです。

今回は、11/01-02に行われたメディカルクリエーションふくしま2023の参加レポートです。

イベント自体はifLinkとは関係ないのですが、展示内容にifLinkと関連する(予定の)ものを出しているので、ご紹介も兼ねて書かせていただきます。

メディカルクリエーションふくしまとは

正式には、第19回 医療機器設計・製造展示会 メディカルクリエーションふくしま2023といい、福島県郡山市にある、ビッグパレットふくしまで開催となります。

会場外観
展示会パネル

出展対象は、医療・福祉・介護機

器分野のメーカー(製造販売業者)に、技術やサービスを提案したい企業・団体で、部品メーカー、完成品メーカー、大学・研究機関などが出展しています。

なお、2023年の来場者数は、11月1日(水)1,832名、11月2日(木)1,695名で、二日間合計3,527名(おそらく出展者含む)とのことです。

さまざまな企画

今年は、『ふくしまTECHてっくストリート』というイベントが新企画として計画され、特設ブースにものづくり技術を活かした製品、見て楽しいもの、構造・つくり方が気になるものなど、ものづくりの技術力を伝えるものや、来場者の興味を引くものが展示されました。

また、特別企画として、臨時売店エリアが併設され、地元福島のお弁当や軽食、コーヒーにお米!まで販売していました。

他にも、全国の学生から集まった「日常生活でできる病気の予知」につながるような医療関連製品アイデアの審査(第4回創生アイデアコンテスト)や、メディカルクリエーションふくしま(MCF)大賞などのプレゼン企画、医療・介護に関するセミナーなど企画が盛りだくさんでした。

会場へのアクセス

会期中、郡山駅-ビッグパレット間で無料のシャトルバスが運航されていて、会場自体はちょっと駅から離れているのですが、アクセスは悪くないです。

・・・が、前日に所要あって会場に向かった僕は、行きに駅で30分、帰りにビッグパレットで1時間待ち(前日はシャトルバスなし)に見舞われました。。。

出展内容

メディカルクリエーションふくしま(MCF)には、会津大学さん(共同研究してます)との共同出展の形でブースを出しました。

まぁ、僕自身は共同研究のメンバーではないので、具体的な研究内容はあまりわからず、展示内容も当日になってはじめて知ったのでした。(あとで大変な目にあう要因とはつゆ知らず)

設営前のブース(MCF大賞エントリーの旗とテーブルクロス)

これが、当日朝に設営すると、こうなります。

設営後のブース(一部権利関係でぼかしています)
設営後のブース(横から)

出展内容:Right4ANSHIN

こちらは、僕としてはメインとなる展示です。

上の写真の、オレンジ見出しのバナースタンドで掲示しているもので、介護現場における介護スタッフの身体的負担を軽減することを目的としたものです。

Right4ANSHINのデモ展示(わかりづらくてスマヌ、しかも調整前)

デモは以下の内容となっています。

  • 介護スタッフの代わりのデッサン人形を

  • 作業現場に取り付けたカメラで撮影し

  • 介護スタッフの姿勢として判定し

  • 現在の姿勢が負担のない姿勢かどうか、とどうするべきかを提示する

判定については、以下の6パターンです。
○:正常:まっすぐ立っている
△:注意:少し傾いている(前後2パターン)
×:危険:大きく傾いている(前後2パターン)
-:判定不能:カメラの撮影範囲に人形が認識できない

僕のエンジニアとしての実装力の都合でもあるのですが、実はこれ、妥協に次ぐ妥協の結果としてこの判定に着地したものです。

本当は、Kinectみたいに関節と骨格を取得して姿勢判定をするつもりだったのですが、開発期間中にデッサン人形の関節と骨格をうまく取得できなかったのです。

今後ifLink連携をすることを見越してAndroidアプリにしていることもあり、使えるライブラリにも制限があって、展示に間に合わないと判断してあきらめたのです。

結局、展示に間に合うように、たった3枚の画像と特徴量マッチング(OpenCVのAKAZE)だけで、上記6パターンの判定をするように実装したのでした。

具体的には、こんな感じです。

○:正常:まっすぐのマッチ率が最も高い
△:注意:まっすぐと前/後ろのマッチ率が近い(低い方≧高い方xしきい値)
×:危険:前/後ろのマッチ率が最も高い
-:判定不能:すべてのマッチ率が規定値以下
※「△」のしきい値と「-」の規定値は調整できるようにUIに実装

デモで示したいことはわかるレベルの判定になったので、及第点はもらえるのではないでしょうか。

前泊のため10/31(火)の午後には出発する予定で、月曜は準備でそれどころではないだろうな、と思っていたので、前週の土曜日にガーっと一気に仕上げたのでした。(なお、若干の誤字があった模様)

出展内容:Right4Health

こちらは、僕が所属しているディビジョンとしての展示となります。

展示計画に当初から入っていたかというとそうでもないのですが、展示スペースを調整すれば置けそうということでねじ込ませてもらいました。

Right4Healthのデモ展示(一部権利関係でぼかしています)

デモは、以下の内容となっています。

  • スマホアプリ(Right4Health)でカメラを起動し

  • 機能性表示食品にかざすことで

  • AIが学習した内容から該当製品を識別し(検出した位置に枠を表示)

  • シャッターボタンで確定すると

  • 撮影した画像内の機能性表示食品の情報が表示される

うーん、これだけだとちょっとわからないですよね。(うまく説明できない)

想定シーンとしては、買い物の際に、「機能性表示食品って体にいいらしいけど、何がどう作用するのか(体にいいのか)イマイチわからない」といったときに使います。

機能性表示食品がある自販機やスーパー/コンビニの棚を撮影すると、陳列されている中から機能性表示食品をピックアップし、消費者庁の機能性表示食品の届出情報データベースを基に要約した情報が表示されることで、機能性をその場ですぐに確認できます。

とはいったものの、学習済のAIモデルで検出するので、新製品が出たり、パッケージが変わったりすると再学習が発生するので、このままではまだリリースできないんですけどね。

出展内容:以触伝心

こちらは、僕は(興味はあるけど)関わっていなく、別ディビジョンのメンバーが合同会社a+a(エープラスエイ)様と共同で進めているものです。

上の写真の、赤見出しのバナースタンドにあるように、「伝えたい」をサポートするコミュニケーションツールで、動作と紐づけたメッセージを簡単な操作で送信できるようにするものです。

ご一緒したa+aのN氏とゴロニャン®

ISEとしての展示は、力触覚デバイスと呼ばれるデバイスを操作することで、Line APIを経由してスマホのLineアプリにメッセージを送信するモノです。

・・・展示、としましたが、実際にはブースに展示していなく、担当したメンバー2名が首から下げて(お弁当売りスタイル)会場内を歩き回っていました。

とても目を引くので、これこそぜひ写真を、と思っていたのに、なぜか写真を取り忘れたのが悔やまれます。

担当者曰く、「何だこいつは」といった目で見られて、声を掛けると「気になっていたんです」と言われたとか。

目立つ、という意味ではとても効果的だったのですが、どこの展示か明示していなかったので、ブースへの誘導にはあまりつながらなかったようです。

出展内容:会津大学共同展示

こちらも、僕は(興味はあるけど)関わっていなく、共同研究メンバーと会津大学がメインとなる展示です。

とはいうものの、共同研究の内容は、「健康管理と異常検知機能付きのスマート浴槽システムの構築」となっていて、さすがに浴槽を展示はできないのでポスター展示でした。

共同研究のポスター(ああっ、照明の反射が!?)

お風呂に入っている人の心拍をセンサーでリアルタイム検出することで、入浴中の快適性とか、健康状態の長期的な追跡ができるようになるシステムです。

センサー系のデバイスなので、ifLinkとつなげることも考えたいですね。

展示を見に来てくれた方々の反応

ここからは、僕のメインとなるRight4ANSHINとRight4Healthに絞っていますが、ブースまで展示を見に来てくれた来場者の方々と、企画にあった業界OB・OGツアーの方々の反応です。

Right4ANSHINへの反応

工場系なので、介護のことはあまりわからないが、腰痛が課題になる、という点には理解できる。

金属加工系製造業

いきなり現場に導入は難しいだろうが、機器導入時のトレーニングには使えそう。

介護系:特別養護老人ホーム

姿勢の判定結果が見えるのはよいと思う。

製造業

トレーニング用途で需要あるかも。
自作の補助具を使っていた人もいるが、やはり使いにくい。

支援団体

正しい姿勢を教えてくれるのはありだと思う。
介護ではないけど、ゴルフのスイングとか正しい姿勢(理想のスイング)との比較とか。

医療系製造業

(介護ではなく、製造業であることを前置きして)
製造業では重量物の運搬が頻繁にあり、労災の防止が求められる。
姿勢を監視、データ収集して、講習会などでのエビデンスに使えるのではないか。

製造業

病院での指導の際に見せるのはどうか。
客観的に自分の姿勢が見えるので、指導の効率化が図れると思う。
商品化されたら紹介したい。

支援団体

介護従事者や介護施設運営者をあまり捕まえることができなかったところはあるが、概ね良い反応をいただけました。

用途としては、現場での運用よりトレーニングや研修での利用が望ましいという声が多かったです。

他に、長期的に使い続けることでデータ取得・活用の用途もあるのではないか、という意見がありました。

アラート・情報提供の機能より、モニタリング・分析ができるところの評価がよかったのは意外でしたね。

貴重なご意見、感謝です。

Right4Healthへの反応

撮影するだけで情報が得られるのはいいかも。

アカデミック総務系

既存の情報を使っているのはよい。
画像で判定して情報がえられるのもGood。

製造業

あれば助かる。
食事指導を受けているので、写真を撮ると栄養分析してくれると嬉しい。
機能性表示は、気になる人は気になるので、あるとよいのではないか。

支援団体

話を聞いてもらえた数は少ないものの、コレが気になってブースで声を掛けてくれた方もいました。

こちらも貴重なご意見、感謝です。

感想と反省

イベント通しての感想と反省をよかった点と悪かった点としてまとめました。

よかった点

  • 展示デモを通じて外視点での意見・コメント(是非を問わず)いただけたのが参加目的かつ最大の収穫でした。

  • Right4ANSHINについては、まだifLink連携を入れていないこともあるが、終日エラーなく動作し続けた。

  • Right4Healthの方に興味を持ってくださる方がいたのは意外だった。

  • ギリギリのタイミングで作ったRight4Healthの資料も活用できた。

  • 見に来た方の興味を感じて、Right4Tの紹介をすることもできた。

  • バナーに興味を持って足を止めた人に声をかけて説明に引き込むことができた。

悪かった点

  • 自分が関わった展示以外への理解が十分でなかった。
    とくに、ブース対応を基本としていたので、見に来た方に説明できないところがあったのは、申し訳なかった。

  • 展示内容をもっと関連付けたものとして説明できればよかった。

  • 展示・製品に関して説明をする際に、自分が相変わらず説明下手だと感じた。
    こちらの言いたいことの中に、うまく質問を交えて、相手の意見をもっと引き出せればよかった。

  • 狭いブースに関係者が大勢で立っていたため、若干近寄りがたかったのではないかと思った。
    (展示関係者だけで10名近くになっていた)

  • Right4Healthの展示台(厚紙製)が貧弱すぎて、隣の雪崩に巻き込まれて崩れた。

おまけ:交流会

初日(11/1)は、イベントの交流会もそこそこに、ISEメンバーで会食となりました。(なんと、社長が事前に場所も見つけてくれていました)

初日やってみてどうだったか、他のブースの展示はどうだったか、などプチ反省会や情報共有をして、2日目に響かない程度に気持ちよく楽しみました。

2日目(11/2)は、展示に関わったメンバー(ISE、会津大学、a+a)+ゲストも交えて、中華料理店での打ち上げとなりました。

個人的には、イベント中も含めて、大学関係者ともa+aのメンバーとも仲良くなれたので、楽しかったです。

ゲストの会社の社長が僕と同じ地元(石川県七尾市)出身で、高校の先輩(当然、世代が違うので面識はない)ということもあり、そんな話でも盛り上がったり。

そんなこんなで、楽しい時間だったわけですが、帰らないわけにもいかず、20時ごろには解散、各々帰宅の途についたのでした。

僕が家についたのは22時を超えていましたが、お酒は飲まなかったので、予定通り日付変わることには尼崎に向けて出発したのでした。(11/3文化の日だけの虫干し会のため)


ISEのメディカルクリエーションふくしま2023に関するニュースリリースはこちら

Right4ANSHIN、Right4Healthは株式会社情報システムエンジニアリングの商標および登録商標です。
「ゴロニャン」は合同会社エープラスエイの登録商標です

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