clusterワールド「いえもんくんの住処」を作るにあたり意識したこと。
こんにちは。いえもんと申します。初noteです。
記録や作文が苦手なことを克服すべくキーボードに手を置いています。
わたしは現在clusterというメタバースプラットフォームで色々なものを作ることに挑戦しています。
イベント、アバター、ワールド、アイテム、アクセサリー。
手を出し過ぎて回しきれていないけがありますが試行錯誤を繰り返しています。
その中で先日、ワールド「いえもんくんの住処」の総訪問者数が5000人に至ったので今回はその記念(?)にワールド制作にあたり考えていたことを書いてみようと思います。
※これはあくまで私が制作にあたって意識したことの単なる記録であって、訪問者数が伸ばすハウツーではありませんのでご注意を。いわばおまじないです。
何を作るか?
わたしが作ろうと思ったのは自分の居所でした。物理的な制約から解放された理想の空間。そんなものが欲しくて作りました。今でもアイテム制作の知見が広がるとともに少しづつ発展を続けています。
Unityのワールド?ワールドクラフト?
clusterでワールドを作るのには2種類の方法があります。
ゲームエンジンUnityを用いて作る方法・・・自由度は高いが技術が求められる。
cluster内部コンテンツのワールドクラフトで作る方法・・・手軽だがUnityのワールドより制限が多い。
私は住処についてはワールドクラフトで制作することにしました。
それは制限があることでできることとできないことの割り切りがしやすかったからです。自分は身の丈以上に頭の中に空想が広がるタイプで、Unityワールドだと自由度が高い分理想だけが先走ってしまい手をつけられずに停滞してしまう可能性が高く、ある程度慣れてからがいいだろうとの判断でした。
盛り込む要素
・自分の居心地の良さ
居所だというのであれば条件さえ整えば自分が24時間365日過ごしてもいいと思える空間。そんなところを作ろうと思いました。
また、わたしは和風が好きなのでこのテイストにすることを選びました。好きなスタイルの方がテンション上がりますよね?
・音声の有効範囲によるエリア分け
宴会などの喧騒の中で聞きたい話だけを選択して聞き取れることをカクテルパーティー(効果)というそうです。
私はそれが弱いらしくロビーなどでフレンドさんと話している時に可聴エリアに他のボイスチャットのグループがいると全部が耳に入ってしまい疲れてしまうことが多くありました。
そのため複数のボイチャグループがワールド内で共存できる環境にしたいと思い、距離減衰で音声が途切れる外側に隣のエリアを設置することでボイチャの混線を低減しようと考えました。
頻度は少ないですが実際に「話が別れたから一度隣の部屋に行こう」など上手に使用してくれる人がいるところも目にするようになりました。
・エリアごとのメイン用途
初期の段階ではエリアは3つでそれぞれの用途は、入口、居間、大岩ステージでした。その後、湯の間と見晴らし部屋を追加しました。
居間はのんびり過ごしたり、フレンドさんと話したりするところです。
入口と居間を分けたのは新たに訪れた人が気まずくなりにくくするため。
一人旅をしている時などにフラッと入った瞬間に見知らぬグループが盛り上がっていたら「あっ、すみません」ってなってしまうのでそれの予防です。
大岩ステージは、わたしが歌好きなので歌う機会を設けたいと思い作りました。0からのスタートだったので小規模でチープだけど和気あいあいとした感じにしたいと思いました。練習やライブなどで使用しています。最近ライトを設置しました。
湯の間は、居間が大岩ステージまでの通路上にあるため、居間にグループがいる時に旅人が通過しにくいのでは?と思い至る時があったり、ワールドで2グループがおしゃべりしている時に片方は団欒スペースを使い、片方は別のエリアを団欒用途で使うのだとなんだか追いやられているようだなと感じた時があったりしたため、用途を同じくする動線外の部屋を増設することにしてできました。
季節も寒くなってきていたため温泉に囲まれた、温かい雰囲気にの部屋にしました。足湯や水中スペースもあります。
見晴らし部屋は、ワールドを見渡せる部屋が欲しいなと思い湯の間に合わせて増設しました。開放感があって良いです。また湯の間の声が少し聞こえる程度の位置にあるのでカフェや図書館のように他の人たちの喋り声をBGMにして何かするといった使い方もしやすいです。
各エリアは10人くらいを最大として3〜8人くらいで過ごすのが心地よいくらいの広さにしています。
これは1人あたり何㎡とかいう数字的なものではなくあくまで視覚的な印象から私の主観で設定しています。そのためアイテムの大きさや配置によって各エリアの広さには若干の差があります。
・奥行きのある構造とサムネイル
せっかく作るからには人に来てもらって使って欲しい。
なので構造は最初の視界から奥上方に続き、建物が見える、更に階段が伸びているという作りにして、行ってみたい という好奇心をくすぐるように心がけました。
サムネイルは装飾や文字入れをせずにファーストビューの写真をそのまま使うことで「※画像はイメージです」状態が生じないようにしました。
特に今回制作しているのは行く所ではなく居所で、イメージギャップはそのまま心の離れにつながると考えているため注意しました。
・壁の削減と最小限のついたて
先ほどの構造の話にも少し関連しますが、なぜ奥ではなく奥上方なのか?
多くの地上生物は上に登りたがると考えています。なぜなら基本的には上の方が見通しがいいから。つまりは危険を察知しやすく身を守りやすいので本能的に行きたくなる。
同じ理由から上方に限らず見通しがいいことはそれだけで安心感につながると考えています。
そのため、住処ではできる限り壁を設置せずに"見渡せている感覚"を演出しています。
・触覚を満たすもの
好きなものには触りたいですよね?
逆にいうと触れると好きになれる。
触れ合い、という言葉があるように何かに触ることは満足感や幸福感を満たすことに大きな役割を果たします。
住処にはクラフトアイテムの中で手に持てる(採取したり捕まえたりできる)ものをたくさんおいているのでたくさんワールドと触れ合うことができます。
その意図が功を奏しているのかいないのかは不明ですが、遊びに来たユーザーがアイテムを手に持っている姿はよく見かけます。
・キーワード
他にも様々な意図が組み込まれていますが、それらの元にはいくつかのキーワードがあります。
安心・・・居所である以上一番重要な要素です。存在が許されること。これを要素としていかにワールド内に盛り込むかを今も模索しています。
発見(成功)・・・小さな発見や成功体験は自分へのポジティブなイメージにつながり、それらは居心地の良さにつながると考えています。住処には大したことのない発見や成功を散りばめようと意識しています。かといってそれがコンテンツとして提供されてしまうとそれは消費につながり一過性になりやすいと思っているため、できる限りインパクトを薄くしようとしています。
霜降りステーキフルコースじゃなくて味噌汁を出す、そんなイメージ。
ちょっとしたスリル・・・刺激がなさすぎるのも退屈なのでスパイスとして直進すれば越えられる程度の階段や通路には手すりを付けないなど、ちょっとしたスリルも残すようにしています。
ユーザーに学んだこと
・キッズユーザー
ある時、キッズユーザーたちが持てるアイテムで足場を作って鳥居に登ってるのを見かけました。
自分たちで足場をつくって、登頂に成功していました。
それを見てすごく感動しました。
ただの拾える物が子供たちと出会ったことでアスレチックというコンテンツに化けたのです。
それまでの私はできる限りコンテンツを置かないようにしようということだけに注意を払っていましたが、そのことがあって以降は人と出会うことでコンテンツに成るものを置くことも意識するようになりました。
・海外ユーザー
英語のキャプションをつけてからたびたび海外のユーザーもうちを訪れてくれるようになりました。自分は外国語ができないので現代の翻訳技術 様様です。
最近だとカンボジアから来た方と話すことでクメール語でこんにちはは「សួស្តី(suostei)」と言うことや、ルーマニアから来た方と話すことでルーマニア語でのこんにちはは「Buna ziua」ということを知るきっかけをもらったりして刺激的な時間を過ごしています。
最後に
以上がキーボードに手を置きながら思いついた「いえもんくんの住処」を作るにあたり意識したこと、実際にワールドを開いてみて思い浮かんだ事柄です。
今後も少しづつ様変わりしていくでしょう。
興味が湧いた方はぜひ一度訪れてみてください。
頭の中に何かある、そんな人は一度手を動かしてみるのもいいかもしれませんね。
clusterはわたしのように記録や文章が苦手でも、作ったものややったことがそのままアーカイブやポートフォリオのように残っていくので充実感がありますよ。
拙文失礼しました。
いえもん https://twitter.com/iemon_kun
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