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糸魚川の藤

 4月下旬から5月中旬にかけて、山の景色の中に紫色を見かけたことはありませんか?新緑の季節、生き生きとした緑色に浮かぶ紫色の花を見かけると綺麗だなぁって感じたことがあると思いますが、それが藤(ふじ)です。
 
 藤は「上にのぼる植物」という意味をもつ漢字で、元々は蔓(つる)を作る植物を指すそうです。言われてみれば山で咲いている藤の花は、木に巻き付いて上の方で咲いています。

 最近知った事なのですが、藤の花が咲いている山は人が入っておらず荒廃の象徴らしいです。木々にまきついて樹冠まで登ると、今度は広がり始めて葉をだして日を遮ってしまうので、その木は立ち枯れしてしまうそうです。これを聞いてから見てみると、違った視点で見れるかもしれません。

 それはさておき、ここでは糸魚川の藤スポットのご紹介!


「月不見の池」

 由来は巨岩が林立し、うっそうとした古木や樹木が生えていて千年も斧を入れない密林状態となって、月も見えずまた月影を湖面に映すことも出来ない神秘的な池であると言うことから、この名が付いたらしいです。

 はるか昔に起きた、巨大な地滑りで出来上がった地形で湧き水でできた池や大きな岩が多くあり「月不見の池」は美しい藤の名所となりました。池の周りには遊歩道があり、木々と巨岩が織りなす景色は素晴らしいです。

苔むした遊歩道を歩いて森林浴
池の周りにある藤棚

 5月初旬に訪れましたが、池の水がほぼ無く濁っておりました。なので、どうして水が少ないのか調べたところ、湧水が流れ溜まる池なので季節によって水位が上下するそうで、雪解けの季節が一番水位が高いそうです。
 ただ、年々水位が低くなる時期が早くなっており原因も複合的だそうで、何とかしようと大規模な工事もしたみたいだが解決できなかったそうだ。
 ですから「月不見の池」という神秘的なネーミング、観光サイトに記載さいれている情報だけで訪れると、池の水が無くてがっかりする方もいるかもしれません。ですが、池の周りの遊歩道は歩いているととても気持ちよく、寂れた観光地のようなノスタルジックな雰囲気が楽しめると思います。決して放置された場所ではなく、近くのトイレも綺麗に管理されているのもポイントが高いです。

地元の方がしっかり管理してくれています
時の流れを感じるベンチ

駐車場 有
トイレ 有


「早川藤まつり」

 早川(はやかわ)地区の新町(あらまち)で40年近く行われているお祭りです。開花によって時期は変わりますが、だいたい4月後半から5月中旬に開催されます。
 県道沿いには愛好家の方が育てた藤の鉢植えが並び、目を楽しませてくれます。「月不見の池」の藤と合わせていかがでしょう。

 この時期臨時駐車場として下早川公民館を使用してもよさそうです。看板表記等は見つけられなかったのでカーナビを利用するのをおすすめします。


「開花状況」

下記のリンクで開花状況をお知らせしてくれるのでご覧ください。
新潟県糸魚川市 花めぐり(外部リンク)