弟が自ら命を絶ちました

 何かに集中していないと気を保てなさそうなので。
私には弟がいるのですが、4月の晴れた日自ら命を絶ちました。
飛び降りでした。
私とも両親とも、会話という会話もなく、たまに話しかけても、悩むように顔をしかめ、ようやく言葉を絞り出す。というような性格でした。
話すことが苦手なやつなんて大勢いるし、社会生活出来てるから、まぁいいんじゃね?くらいに呑気に考えていました。
 ですが、事は私の知らない所ですでに始まっていたのかもしれません。
ある日、父親が机に置いてあった弟の通帳を見てしまったのだそうです。
そこには、ある月を境に勤め先からの給与振込が記載されていませんでした。
不審に思った父親が弟を問いただすと、じつは数年前から仕事を辞めていて、朝は会社に行くフリをしていたとのこと。
最近だいぶ遅くまでゲームしてる声が聞こえるし、朝も起きず母親に起こされていて、遅刻が常態化したら流石にマズいかな?と思っていましたが納得がいきました。
後から聞いた話では、職場内では主に人間関係で上手くいってなくて、辛い日々をすごしていたと。

この数年は、貯めたお金で好きなことを思うように出来ていたのだと願うばかりです。

引き金となったのは、辞めたことがバレたこと、隠していたことを親に叱責されたこと、生活や性格改善として色々やらされることになること…いくら考えても真相は分からずじまいですが、遺書の日付が父親と口論した日で、その日父は思わず酷いことを言ってしまったそうです。
飛び降りた場所も、その日口論した場所ということもあり、今度は父が思い詰めないかが気がかりです。
検死から帰ってきた弟の顔がとても穏やかだったのがなんだかとても悔しいです。
ここ数十年はいつもしかめっ面で、こんな穏やかな顔は見たことがありません。

最後に、

世の親御様へ
子供が何でも話せる環境を整えてください。それを作る自信がないのなら、早々に突き放してあげてください。半端な愛情はお互いが傷つきます。

世の苦悩を抱えてる人たちへ
どんなにつらくても、逃げ場がなくても、死んではダメです。死んだらそこで終わりなんです。
自分なんてダメだなんて思わないで、自分を省みている時点であなたは既に立派です。
誰かがあなたのことを悪く言うかもしれない、親でさえ言うかもしれない。
でも、辛いかもしれないけど、そういう奴らに負けないで。所詮は他人の戯れ言。あなたのことをよく知りもしないで言いたいことを言っているだけです。

あなたのことをちゃんと理解しているのはあなた自身です。
あなた自身の声に耳を傾けてください。

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