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スプリング

走行力学-3

なぜ30Kgのスプリングレートではねないのか?

数字にはマジックがある

30kgf/㎜のスプリングレートは硬くて跳ねると言う記事を見た。それは本当なのだろうか。
クラシックミニのスプリングはバンプラバー、つまりゴムの固まりまのだが跳ねない。
この事実から、編集子は「大きなばねレート数字」イコール「硬くて跳ねる」は、ただの神話だと考えた。

ばねレートが大きいと跳ねる。は、間違い

「何キロのスプリング入れてるの?、えっ30kgだって!?、それって硬すぎではない?、跳ねちゃってダメでしょ」
 深夜のファミレスやサーキット、峠で交わされるバネレート談義である。同じモデルで同じ足まわり、同じ重量、同じ走行シーンと言う、いくつもの条件をクリアした後ならまだしも、全く違うモデルとセットでこうした会話がなされることに意味は無い。ちなみにクラシックミニをコイルオーバー化する際のばねレートが60kgf/㎜~200kgf/㎜だと言ったら驚くのではないだろうか。そのそも、クラシックミニの純正スプリングはバンプラバー。要はゴムの固まりだ。その純正でも前述のレートでコイルオーバー化しても、サーキットでも街中でもまったく跳ねない。
 本稿の発生は、ここからだ。モデルによっては「ベストレートは○○kgf/㎜」などと、じつに丁寧な解説がなされる場合もあるが、それ自体が意味を持たないと言うことをお伝えしたい。

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