生産的な会議を可能にするプラットフォーム 『Do』 解説レポート(サンフランシスコ)

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DO
https://do.com/

DOは、生産的でありながら楽しい会議運営を可能にするプラットフォームです。
会議に関するファイル共有や議題の管理など様々なツールを利用することで、会議の生産性を向上させることができます。

【目次】
1.動画解説
2.サービス概要
3.創業者や立ち上げの経緯
4.企業詳細情報
5.ファンド総額
6.参考URL

╋━動画解説━━━━╋

https://youtu.be/0cZNtW4_rFs


╋━解説レポート━━━━╋

【サービス概要】

非生産的な会議が会社にとって最大の敵であるということは、周知の事実です。しかし、効率的に行えば、会議はすばらしい発想を生み、リアルタイムで活気あるフィードバックを受ける機会にもなります。
また、この「会議地獄」は大きな市場でもあります。

Doでは、1年に約30億件もの会議が全米の企業で行われていながらも、その多くが最大の生産性をあげているわけではないと見ています。

Doは既存の生産性ソフトウェアに結びついた会議メモ、共有ファイル、作業割り当て、議事録などの会議に関するツールを提供しています。

会議を常に生産的なものにするという理想は、Doの創設者であり、CEOであるJason Shahにとっては単なる夢物語ではありません。
Doは生産的でありながら楽しい会議運営を可能にするプラットフォームなのです。

Doは大企業を含め、以下のような錚々たる顔ぶれの顧客を抱えています。

顧客一例 
Apple / Google / Facebook /Microsoft / Twitter / Dropbox / Salesforce / Netflix / Uber / Spotify / Airbnb / The NBA Disney
※現在ではCostcoやDomino’s、さらにアメリカ政府の一部を含めた5000もの組織がDoを取り入れていると、同社は公表しています。



ここで、Doがいかに会議の手助けをするのか見てみましょう。

議題の決定を例に取り上げてみます。

Shahは、事前に議題を決めて同僚と共有することは、会議に出席する全参加者が、議題について準備万端の状態で会議に臨むための最善策であると強く信じています。

会議の日が近づくと、Doのソフトウェアは会議で何について議論するのか、概要をまとめるために議題を決め、前回までの会議の要点やフォローアップを取り入れ、会議に関連するすべてのファイルを更新し、会議の準備をするように議長を促します。

こうしたステップにより、会議の主催者は時間を節約することができます。なぜなら、必要な書類やプレゼン資料を見つけるために、会議に関するフォルダーや昔のメールをかき集める必要がないからです。

Doはまた、何についての会議かということで混乱しないように、会議の参加者と議題を事前に共有することを利用者に促す時もあります。

時には、チームが知っておく必要があることのすべてが議題に上がっていて、議論の必要がない事があります。この場合、議長は会議を中止します。本当に必要ではない会議を避けることによって、時間を節約するのです。

他にも、チームのメンバーが優先順位を正しく決めたり、会社全体が会議にどれほどの時間を費やしているかといった大局的な分析を管理職に提供したりするのに役立つツールもあります。加えて、すべての会議に、決められた時間を過ぎると知らせるタイマーも設置されています。



Shahは会議の問題点について、こう述べています。 

「会社の会議には問題が多くあります。しかし、最も問題なのはやり遂げないままになっていることです。人は、すでに成されたことと、これからすべきことの2つの基本的な区別を忘れてしまうという悪しき傾向があります。

多くの人はこの2点について混乱したまま会議をし、その結果、やるべきことが頭の中から抜け落ち、やり遂げないまま放っておくということがしばしば起きます。本質的に、これが会議を時間の無駄にしてしまうのです。

私たちはこの問題を、フォローアップと成果という、2つのシンプルながら核となるポイントに落とし込みます。

もし課題がフォローアップを必要としている場合、Doは議長にその課題を担当者に割り当てるように促し、任命された人は課題の主要なポイントとより詳細な内容について書かれた会議のウェブサイトのリンクをメールとプッシュ通知で受け取ります。」

Doは2015年の3月に200万ドルの出資を受け、またMicrosoftのOffice 365に統合されることを発表しました。

この統合について、Shahはこう話しています。

「Office 365との統合は重要なものです。なぜなら、DoはMicrosoftのOffice 365と統合した初のメジャーなベンチャー企業だからです。この統合は、Microsoftがクラウドとモバイルの世界において存在感を保ち続けるために、一役買うでしょう。」

DoはすでにGoogle AppsとEvernoteと統合しています。Doは2013年末頃に創設され、Salesforce, SherpaFoundry,そしてSherpaVenturesの支援を受けて2014年の夏に初めて市場に商品を出しました。ファンド総額を240万ドルに押し上げた新たな資金は、Doのチームの拡充と、社内コミュニケーションソフトウェアのSlackのチームとの統合、またプレミアム版の開発を含めた商品の充実に充てられる予定です。

DoはSlackが書面によるコミュニケーションに対して行ってきたことを、会議にも適用できるでしょうか?

答えは時間が経てばわかるでしょう。

しかし、Doの優良な顧客リストを見る限り、Shah率いるチームは正しい道を進んでいるように思われます。

【創業者や立ち上げの経緯】

Doの目的は会議の生産性を上げることです。

DoのCEO兼創設者であるJason Shah(Yammerの元プロダクトマネージャー)は、「私たちは、会議地獄を終息させる」と言っています。

「私が会議用の生産性プラットフォームであるDoに着手したのは、人々がどれほどの時間を無駄な会議に費やしているかに気付いた時です。それから、人々の生活のすべての面において効率を上げることに注力してきました。

Doは会議に焦点を当てたソフトウェアです。調査の結果、役員は週平均23時間を会議に費やしていることがわかりました。ここまで多くの時間を費やすからには、それなりの見返りを受けたいと思うはずです。

私たちの商品は会議で一番起こりやすい問題を取り上げ、それらの問題を体系的に排除していきます。

我々のゴールは仕組み、透明性、そして自動化という3つの核となるテーマをすべての会議にもたらすことです。」

Shahは、「(生産的な会議を開催するための)我々の最大の敵は、昔ながらの書類とペンだ」と言い、ソフトウェアでは、Google AppsやMicrosoft Exchangeなどのオフィスソフトを示しました。

Shahは他にも、ノートツール(Google Docs, OneNote,Evernote)、タスク管理ツール(Asana, Trello, Wunderlist)、Web会議ツール(WebEx, GoToMeeting, Hangouts)、カレンダー(Google Calendar, Microsoft Outlook / Sunrise)、ファイル共有ツール(Dropbox, Box)、そしてコミュニケーションツール(email, Slack, Yammer)といった、会議をアシストするツールを挙げました。

しかし、生産性の向上には、課題への一点集中が必要であるとShahは述べています。

【企業詳細情報】

<所在地>
995 Market Street
San Francisco,
CA 94103

<設立者>
Jason Shah

<設立年月日>
2013年11月1日

<問い合せ>
メール : privacy@do.com

【ファンド総額】

<総額>
$2.4M

<詳細>
Mar, 2015  $2M/Seed
Oct, 2014  $undisclosed amount/Seed
Oct, 2013  $400/Seed

【参考URL】
●ホームページ
https://do.com/
●Crunchbase
https://www.crunchbase.com/organization/do#/entity
●記事
http://www.inc.com/justin-bariso/meet-the-company-that-apple-google-and-facebook-use-to-run-their-meetings.html
http://venturebeat.com/2015/03/10/meeting-productivity-platform-do-com-adds-2m-and-office-365-integration-to-end-meeting-hell/
http://www.inc.com/young-entrepreneur-council/how-to-eliminate-work-distractions-once-and-for-all.html

 ※画像は全てDO Webサイトより

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