6月号 1/4 4月月例研修

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企業変革 Objectives and Key Results

(目標と成果指標)

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イデアルファーロ株式会社

代表取締役社長 齋藤 和哉


今回は4月に研修を行った「企業変革とOKR(Objectives and Key Results 目標と成果指標)」について説明させていただきます。

4月の広報において、現在介護、障害事業は非常に厳しい状況と説明いたしました。介護報酬の引き下げにより、東京商工リサーチによると介護事業所の倒産数は年々増加傾向にあります。この状況を打破すべく弊社では企業改革を進めています。

1.弊社の企業改革

企業改革ではチームで目標をたて、課題を設定していく方法しかありません。その場合、どの課題にリソースを集中させて解決するかという優先順位付けが必要になります。

収益改善の戦略の一つとしてShrink to Grow(収縮からの成長)というものがあり、弊社はこれを採択しました。

まずコストカットをして利益を出してから、成長を目指すというものです。これを採択したのは、多くの企業で実績があり、確実な利益成長を狙いやすいアプローチだからです。

弊社は1年間IT導入や備品の購入改善により作業量、コストを減らし、支出の削減に成功してきました。

現在、Grow(成長)フェーズへ移行しています。成長には様々な定義があるかと思いますが、ここでは成長とは売上を上げることと定義します。

売上はお客様の課題や介護保険の加算(≒政府からの要請)という外部の課題を解決することにより上がります。内部の課題を解決すると利益率は上がったとしても、売上は上がりません。

2.Grow(成長)を支える課題設定とは

売上を上げるため外部課題の難しいところは、現場の状況が刻一刻と変化することで課題が変わり、目標が変わることです。また迅速、期限内に解決しないと価値が減少してしまうこともあります。

そのため弊社ではOKRを3ヶ月毎に設定し、迅速に目標設定と課題解決ができるようにしています。(現在は所長のみ、7月から全体化へ)

またMBO(MBOについては後に記載)は達成率100%が良しとされ、給与と連動することが多いですが、OKRは連動せず、達成率60ー70%程度のチャレンジ目標を建てることが良いとされています。

なぜOKRなのでしょうか。

まず目標設定の必要性と歴史から振り返りたいと思います。(より詳しく知りたい方はTHE TEAM 麻野耕司著 参照。)

まず前提として目標がない集団はグループであり、チームではありません。共通の目標はチームの必要条件です。目標にはそれぞれ行動目標、成果目標、意義目標と3段階に分けられると考えられています。

かつての主流は行動目標でした。例えば、返事や挨拶をはっきりするなどの行動目標が設定され、○や×などで評価されます。

予め定められた行動をしっかりと遂行するチームを作ることが大切であり、行動目標が重視されます(通信簿など)。

次に1990年代以降の日本で普及したのが成果目標に基づくMBO(Management By Objective)でした。MBOではチームごとの成果目標を各メンバーにブレイクダウンしていきます。

成果目標はできる限り定量的に設定され、評価は半期、期末時点の成果目標の達成度合いによって決まります。これにより成果を創出するためにどんな行動をとるかというのは個人の自己責任による部分が大きくなりました。

成果を創出するために必要な行動をメンバー自ら考えることによりビジネス環境の変化にも対応できるチームが生まれてきました。

そして現在、普及しだしているのが意義目標に基づくOKR(Objectives and Key Results 目標と成果指標)です。世界的な半導体企業であるインテルのアンディグローブが生み出したと言われるOKRはシリコンバレーや日本の一部の企業が導入しています。

OKRにおいて最も大切なものはobjective(実現すべき目的つまりは意義目標)であり、目標の実現に成果的だと判断されればKey Results(成果指標)を変更することも可能です。

なぜこのように目標設定が抽象的にかつスピードが上がってきているかというと、昨今のビジネス環境の変化スピードが速くなってきているためです。

行動目標に基づく評価だけでは、一度成功したパターンが陳腐化するのが早い状況においてはチームやメンバーが取るべき行動も刻一刻と変わるため評価しにくくなります。

また成果目標ではチームで設定していた成果目標が半年や一年の中で効果的でなくなることもあり得る時代になってきました。

ビジネスの環境の変化が激しい現代では各チームが意義や目的に立ち返り、時に成果目標の観点や水準を逐次、見直す必要があります。弊社ではOKRを取り入れ、目標と成果指標を設定、達成までのフォローをしています。

具体的には経営企画会議を週に1回設定し、経営企業管理部という部を新しく設立しました。メンバーには専門知識をもった各部門のスペシャリストを配置しております。

経営企画会議で担当者のOKRに対して、経営企画管理部のメンバーがサポートすることにより、最後まで達成されるフォローをしています。チーム一丸となって、一つひとつ前に進んで行く所存ですので、今後とも変わらぬご支援のほどよろしくお願いいたします。

※イデアルファーロは事業拡大に向けて、介護職員を募集しています。よりよい労働環境のため弊社は、2019年4月からは処遇改善手当1(5段階中最も高い)申請をし、勤続年数に応じた勤続手当を新たに設けます。

ハローワークに求人を掲載しておりますので、詳細はご覧いただければと存じます。また掲載していない求人に関しても社会課題の解決に意欲がある、街づくりの視点から介護、障害事業の現場に興味がある社会福祉士の方や、インバウンドを含めたマーケティング、webアプリエンジニア、ハードウェアエンジニア、ファイナンス設計ができる会計を随時募集しております。

現在東京に在住しており、庄内へのUターンをご検討の方は、東京事務所がある丸の内weworkでのミーティングやwebミーティングも可能です。お気軽にご連絡ください。


ご寄付・ボランティア

多大なご支援のもとで活動しています。ご寄付やボランティアとして共に活動していただき心より感謝を申し上げます。ありがとうございます。(4/20~5/21)

 阿部勝巳  様    齋藤英世  様

 阿部聡   様    齋藤光世  様

 阿部とき子 様    齋藤綠   様

 阿部直善  様    澤邉みさ子 様

 伊賀武   様    白旗琴美  様

 五十嵐喜好 様    杉山政明  様

 池田愛菜  様    谷口真由美 様

 石川眞貴子 様    土門京   様

 石川良克  様    土門棣子  様

 岡野美穂  様    中村朱   様

 折居國昭  様    兵藤てい子 様

 加藤しづ子 様    福澤邦夫  様

 鎌田剛   様    本間重嗣  様

 菊池美都子 様    真島恒子  様

 木下博子  様    三浦美智代 様

 草深夏哉  様    元木吉雄  様

 小柴啓子  様    守屋久美子 様

 小嶋由美  様    若林良子  様

 小林尚子  様    渡部雅美  様

 桐生冴子  様    渡部益美  様

 佐藤芳涼  様    はまなし学園様

 齋藤敬   様    酒田中央ロータリークラブ様

 齋藤滋明  様    


編集後記

6月は、水無月とも言われています。由来は、田植えが済み、田に水が張る必要があることから水の月→水無月となったようです。

田植えの後は、水の張っている田んぼに鳥海山が映りこんだりと、この時期ならではの光景でとてもきれいです。また、紫陽花やさくらんぼなど、目で見て楽しむものや旬の食べ物が出てきますね。

今月は、祝日がないので自然を見たり、旬のものを食べたりして日頃の疲れを癒やしていきたいですね。

               文/就労継続支援B型 小野寺柚

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