臨床鍼治療備忘録 26/08/2024 撓入鍼法

北辰会では鍼管を使わず鍼だけで刺す。
私はこの方法を非常に気に入っている。

鍼管を使うと確かに狙ったツボにブレずに刺さるが、
力加減が雑になる。

鍼と指の力加減で刺す場合は集中力や注意力が散漫になるととんでもなく痛いし、
ブレることもあるので難しいが、
鍼をツボの表面に当てた瞬間からの気の動き、体の反応が伝わるし、
邪の深さ、重み、絡み付き具合などで刺す深さを調整できる。これは鍼管法も可能かな?

また刺法も横刺、斜刺、直刺と刺す場所、瀉法、補法によって変化をつけられる。


世界的な鍼灸マーケットをみてもメイドインジャパンで不動のシェアを誇るのはセイリンである。
扱いが簡単で高品質、安心安全の日本製。

こちらUKで日本式の鍼を所望する場合手に入る唯一の日本式はセイリン一択であるがこれに不満を覚えるのはおそらく私くらいであろう。

私は北辰会の撓入鍼の素晴らしさを知っているからだ。

北辰会方式となのる撓入鍼法、皮膚を摘んで針先を当て、肉から鍼が入るようにすることで無痛で刺す方法、
これも皮膚の柔らかいツボに刺す場合非常に役立つ。
また北辰会はあまり深く刺すことなく、そして少ない鍼(と治療穴)の使用で効果を出す。

これらの浅く、少なく刺す方法で、それでも鍼の効果を上げるためには、鍼そのものの硬さや太さ、鍼先の鋭さなどが関わっているようである。

英国の鍼マーケットは中国式、韓国式、英国製、日本式などいろいろな製品が溢れており、品質に至っては玉石混交状態である。

練習用にと思って安いものを求めたら、
鍼の効果もその程度であった。

やらないよりはマシだが、期待した効果が得られない。鍼の質は非常に重要である

かといって日本で買う6倍の金額を払って、しかも1ヶ月から3か月待って撓入鍼を個人輸入してまで購入したいかと言われると、未だその決心がつかずにいる。

モヤモヤしている間、なんとかこちらで高品質の鍼との出会いを求めて、鍼の番数(直径と長さ)
が撓入鍼のそれに近いもの、材質が納得できるものであるかなど精査して実験中である

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