CL新潟と憧れへの情熱
CL新潟お疲れ様でした。今回も前回CLの優先権で参加ができました。思ったほどの成績とはいきませんでしたが、JCSとほぼ同じ環境なこともあり自分を信じてオールインしていました。その成果や過程もそうですが、僕のポケカへの熱意について今回は書いていこうかと思います。使用デッキやその他候補の話はまた別であげます。
僕がポケカを始めたのは2018年の夏でした。最初の500円スタートデッキ発売の時期で、当時としたら空前のポケカブームでした。ですが実際にジムバトルに出たり自主大会やシティリーグ、さらにはCLを意識しだすのが翌年の2月ごろ。そしてそれまでの半ば空白の期間に僕を惹きつけて止まなかった存在こそが、くりお宅ポケカナビでした。
今や対戦動画YouTuberは乱立し、有料noteをコンスタントに書く人やアフィサイトも枚挙にいとまがありませんが、その先駆けのような存在でした。そして際立って誠実な存在でした。世界大会でも結果を出し続ける奈良の強豪チームくりお宅が出してくれる解説記事(頼むから読み返せるようにしてください)や動画(これマジで最高 優勝おめでとうONC!!!)はすべてが素晴らしかったです。特にノコノコさんの独創的なデッキとコントロールの戦い方に強烈な憧れがありました。そして初めて出た自主大会は彼らの主催してくれた大会であり、初戦で(彼は覚えてなどいないでしょうが)凱選手と対戦、あまりに有利すぎるメタ外デッキだったので勝利し、非常に嬉しかったのを覚えています。
いきなりの大金星に気をよくしたのも束の間、くりちゃんねるメンバーの1人でWCSベスト32を3年連続で獲得したばかりのわるやどさんにあっさりと破壊されてしまいました。その後もズルズルと負けて1勝4敗かそこいらだったかと記憶しています。
当時は彼らのファンでしかありませんでした。その後はコロナやメンバーがそれぞれ忙しくなってしまったことなどもあって今はメディアとしての活動はされていません。ですがメンバーの1人のノコノコさんは昨年末に主催したアドカレで伝説の奈良ニンフの話をしてくださったり、愛知宮城と2大会続けてカビゴンLOでday2進出、特に配信卓に出ていたりと最近も活躍を続けていました。
同じく僕も過去2大会でそれなりに勝てていました。そのために頑張ってくれたチームメイトを思うとそれなりと謙遜するのも申し訳ないくらい上出来だったと言ってもいいかもしれません。そして提供出来るものも自信もそれを与えてくれる明確な実績も、そのどれもがなかった頃とは少し事情が変わりました。ですから、思い切ってノコノコさんに一緒に調整をして頂けないかと声をかけ、良い返事を貰えました。4年越しに憧れの方とデッキ調整が出来ることほど光栄なことがありましょうか。
普段の調整チームと並行し、ノコノコさんとも情報を密に共有します。まったくのオリジナルのデッキを作るのは僕の役目ではなくノコノコさんだと決め付け、環境デッキをひたすら作り、それらの強みや弱み、環境での立ち位置や逆に立ち位置の良いデッキとして何が考えられるのかなどをまとめていきました。その過程で上がってきたのがヌメルゴンでした。
ロストはサーナイトに対して有利を取りやすいですが、ルギアのカビゴンが非常に苦しいです。僕がルギアをかなり評価をしていることもありロスト系をかなり低く見積もっていましたが、その中でもヌメルゴンだけはカビゴンに対して有利なサイドレースを達成可能です。キバナでヌメを無理やり立てれば意外とどうとでもなり、アクロマやロストカウントへの依存度が低く安定感を出せそうであり、水鋼超の3色で実戦投入可能なリストが出来れば十分勝ち組デッキになるという実感がありました。
その調整や結果については僕やチームメイトの別記事をそれぞれ当たってもらうとして、ヌメルゴンがかなりバレていると言うのもまた実感していました。我々がヌメルゴンに注目した4月3週目はまだまだその他にまとめられるようなデッキでしたが、直前週にはかなりヌメルゴンのシェアが伸びました。ディンルーやアルセウス系列といった妨害に寄せた中打点デッキに対しても無理やりヌメを立ててしまえばどうとでもなるというのも理由のようで、さらにそれを見切ったチムアチャがロスギラを使ってシティ2大会連続で結果を残すようにもなっていました。
ロスヌメVSロスギラはヌメとギラの攻撃性能の差でギラが有利のようにも感じますが、意外とそう単純な話でもありません。が、ヌメには意識された環境で勝ち切るほどのデッキパワーはないと感じていました。ギラティナの復権だけでなく、サーナイトのエネ構成が基本超10とリバーサル2でテンプレ化していたのが11に伸びてヌメルゴンをザシアンで捉えやすくなっていたり、ルギアもプレイング次第で全然ヌメルゴンに五分近い、あるいはそれ以上の勝率を取れたりといったことが発覚しました。
そういった事情で虎の子のヌメルゴンを僕は諦め、逆にロスヌメとロスギラの増加によってサーナイトが減るであろうことを信じて白ルギアで特攻しました。デッキ勝ちデッキは今の環境にはなく、であればプレイングに自信のあるデッキにすべきと考えたのも理由のひとつです。
当時の思考はほぼ全てこちらにあります。実際この記事にあるリストそのままで出場しました。
結局、ノコノコさんとの調整で上がったデッキで直接的な結果に繋がったり一緒に勝てたりはしませんでしたが、非常に良い経験でした。特に、僕の気付けていない上手さの領域がまだまだあるのを実力でわからされたのが鮮烈でした。コントロールのプレーに慣れているのなどはあまりに当然なのですが、たとえばノコノコさんが実際に使われたパオジアンや候補のひとつであったミガルーサなどはそれが特に顕著に現れていたように思います。
一見して特別なことはしていない、普通の動きしかしていないように見えるのに、まるで手札干渉が刺さらない。ノコノコさんの運がいいのではなく、ナンジャモを打っても負けた後に山札を見せてもらうと僕が負けたのは運の差ではなく当然の結果であることをわからされる。逆にノコノコさんの方が余程運が悪いのに負けていると言った状態でした。僕自身ゾロアークスタンプゲーム時代を生きていましたし、エクストラのNとも向き合っていましたから質の高い山の作り方というのには比較的慣れていると考えていましたが、常にゲームエンドの盤面を見てコントロールに励んでいる方はもうひとつレベルが違ったようです。
崖に行ってからのday1の8回戦で後手からパオジアンに勝てたのはそんなパオとの試合を続けていたおかげだったのでしょう。満足行く結果、具体的にはトナメや世界権利獲得とはいきませんでしたが、あまりに楽しい調整期間でした。このCL3大会が僕に与えてくれたものはかなり大きいです。勝つことがこれほどにも楽しく、さらに次の目標も与えてくれ、それがまたどんどんと大きくなっていく。今シーズンのクライマックスに向けて、まだまだ頑張りたい気持ちは強くなっていきます。
競技的に取り組む以上、頂点を目指すものです。とはいえ世界というのはリアリティのない目標でした。少なくとも過去数年の僕の成績はそうでした。が、この3大会で、CLトナメや世界権利というものを少し近くに感じることが出来ています。まだもう何勝も遠いのには変わりませんが、JCSでは今度こそ取りたいですし、いつか誰かに調整ご一緒してくれませんかと声をかけて頂けるような人間になりたいものです。
また、世界大会に何某かの形で関われそうな雰囲気をなんとなく感じ取れています。今世界を渇望するのは、近くに見えている少しだけ非現実的な目標だからです。それを実際に体験してしまえば、その衝動はより強くなってくれるでしょう。英語だけでなく仏語蘭語西語の勉強も一層やらないとなぁと思います。
そして、ノコノコさんだけでなく多くの方と会場でコミュニケーションを取ることが出来ました。昔より多少の交流のあった方と前回の記事をきっかけにデッキのお話をする機会があったり。宮城の記事を面白いと言ってくれた前回盾獲得者ともそうでした。宮城のDay1初戦で戦った人と前日に半日調整をしてご飯までご一緒したり。あるいはアドカレに参加していただいたなにものかさんともお話しする機会を得ました。
アドカレ、いい企画でしたね。僕も1月にアドカレのない日々を寂しく思っていましたが、面と向かって参加者に言っていただけるとその思いはより強くなります。特に昔から発信を続けられてきた方ですから、その言葉には重い実感が伴います。去年の総括ではやるかもねくらいのあやふやな書き方だったかもしれませんが、すでに僕の気持ちは絶対にやるという風に固く決まっています。最近では多くの方、中でもこれまでアプローチ出来なかった未知の方々にnoteを読んでいただけています。前回の僕の集客力、拡散力とは惨憺たるものでしたが、今年はもう少しマシになりそうです。し、まだ知らぬ文才に出会えるのではないかとワクワクすることも出来そうで今から楽しみです。
そういったわけで、トナメどころかスリーブも取ることが出来ませんでしたし、JCS権利を潰して自慢することも叶わなかったので結果には満足が行っていません。が、この3週間の調整は夢の時間でしたし、優勝者も夢を与えてくれます。JCSでもほぼ同じ環境で大会が行われますから、今度こそ世界への切符を手にしたいと思います。もっと具体的な話はまた別に書きますから、今回はここまで。ありがとうございました。
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