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ベンチに座ってるオブジェ

公園とか駅前のベンチに人型の彫刻が座っている奴見たことありませんか?

こういう奴。
こんな事言うの不粋なのかもしれないが、これ邪魔じゃない?

100歩譲ってこういう開けた大きい公園のベンチで大人数がベンチを利用したい場所で無ければまだ良いが、駅前のベンチは多くの人々が座りたがっている。

しかし、このオブジェがある所為で一人分埋まってしまっている。
上の写真に関しては帽子を置いている為、ほぼ半分を占領している。

そして街灯の少ない小さい公園のベンチにこれがある場合、夜に見ると怖い。
深夜に真っ暗な公園のベンチに人影があると人は"怖い"と思うようになっている。

例えば昼間に2人兄弟の家族4人が公園に遊びに来たとしよう。
ベンチは大体4人がけである。
その内の1席をオブジェが使っていると座れるのは3席。
子供たちは基本的に父よりも常に家にいてご飯を作ってくれたり世話をしてくれる母の近くにいたがる傾向がある為、母が座った両隣の席に座るだろう。
すると平日毎日働き、上司に怒られ、使えない部下に頭を抱え疲弊しきっている父は別のベンチに座るか立ったままかという二択を迫られる。
土日は子供達と遊んでリフレッシュしようと公園に来た父なのに。
こんなに悲しい話があるだろうか。

さっき100歩譲った筈の広い公園のベンチの場合でも、個人的には1人で座るとき隣に人がいて欲しくない。

芸術家が魂を込めて作ってしまった所為でこの彫刻からはその芸術家の気配を感じる。
落ち着いて本を読むこともままならない。
「ねぇねぇ、何読んでるの?」
と本の中身を覗かれるのではないか。
「外で本ばっか読んでないでウチとも話してよw」
うるさい。黙っていてくれ。

快楽天ビーストを読みながら僕は思ったのだった。


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