日本ダービー 全頭前走分析
奥野です。いつもご覧いただきありがとうございます。
今回の「スキぽち💓」は、ダービーの着順予想です!
ぜひご覧ください!
①サンライズアース
前走皐月賞12着 12番人気
ゲート煽って後方から。終始外を追走し4コーナーでムチを入れて加速を促している。4角出口でレガレイラに外に弾き飛ばされて大きな不利を被った。1角から外追走になって、少し行きたがる面も見せていた。
全く見せ場を作れず敗退。全体的に消極的過ぎて次走につながる競馬だったとは言い難い。
②レガレイラ
前走皐月賞6着 1番人気
主戦が負傷により乗り替わり。
スタートはいつもよりはまし。他馬が急いでポジションを取りに行くなか、こちらは馬なりで後方へ。荒れたインを通したくなかったか、やや外を意識しての追走で、多少折り合いを欠いていたかもしれない。
勝負どころでの追走も粗雑で4コーナーでムチを入れて加速を促していたが、3角から4角で進路選択せずあれだけ蛇行していたら溜まる脚も溜まらない。
直線に向いても強引に大外に持ち出す始末。その状況で上がり最速で駆けて僅差の6着は実に立派。
③ジューンテイク
前走京都新聞杯 1着 8番人気
前走ですでに9戦目。馬格があって腹構えもいい。
1番枠からやや気合を付けて2番手集団の内に取り付く。1角手前で内馬場の何かに驚いたのか、数頭が外に逃避し馬群が崩れてしまった。外から追走していた馬はかなりのロスを被ったが、本馬はかろうじて3、4番手で折り合い追走。流れはかなりのスローで前残りの馬場ならもう先行勢は止まらない。4コーナーがばらけず詰まっていたところ、1頭分空いたラチ沿いを突いて良いタイミングで抜け出しそのままゴール。
前残りの上がり競馬。位置取りで勝ち気ったところはある。
④ビザンチンドリーム
前走皐月賞 13着 8番人気
きさらぎ賞から直行。体型こそ中距離馬だが、四肢の送りが硬く、G1のペースにはついて行けなそうな駆動系。
スタートで大きく出遅れて、最後方から。完全に集中力を欠いている。
3角から大外を回して進出を試みるも、4角でサンライズアースの斜行で進路を妨害され減速。多少巻き返すも一杯一杯。
後方で競馬をするとこういった不利を受ける確率があがる。とにかくゲートが鍵。
⑤ダノンデザイル
前走皐月賞
右前肢跛行で除外。
⑥コスモキュランダ
前走皐月賞 2着 7番人気
マイラー寄りのジャンタルマンタルに対して、こちらは首差しも胴も脚も長い中距離馬。その後ろを歩くジャスティンミラノでさえマイラーに映ったほど。2400mがベストと思える体型をしていていながら機動力も高い。
前肢は肩甲骨から伸びて、後肢も一切ブレない。
チークピースを装着しての出走。ゲート内で多少ソワソワする面をみせたものの、出はほぼ五分。適性の差で後方に控える形にはなったが、減速させずに鞍上はロスを最小限に抑えるべく内目を取りに行っていた。
2角あたりでは丁度中間のイン。完璧な位置取り。
3コーナーからぐっと押っ付けて外に持ち出し加速すると、4角を抜けるところではすでに5番手。加速は十分だったが、勝ち馬との位置取りの差と、その前にいたアーバンシック1頭分がロスとなり、詰め切れなかった。
中山内2000mは位置取りによるロスは避けられない。そのシチュエーションでこの着差。強い。
⑦ミスタージーティー
前走皐月賞 10着 9番人気
最後までマジメに走りきる逞しい馬。
デキが良くてポジションも取れた、最後の直線でも見どころはあった。ただG1のペースはこの馬には荷が重く最後は脚が止まってしまった。
6月以降に古馬に混ざっても、1800~2000ⅿの3勝クラスなら十分活躍できる。
⑧アーバンシック
前走皐月賞 4着 6番人気
ゲートセンスはいまいち。それゆえ、毎度序盤の位置取りに苦労する。
皐月賞では後方の中。一頭が飛ばすHペースを後方で掛かり気味に追走。推進力が凄い。
後半は上手く立ち回れた。追走が外々になった分、前を捉えられなかったが、この馬の競走能力は十分引き出せた。
ただ、まだ精神的に子供で、鞍上がコントロールしきれていない。本格化までもう少し時間がかかりそう。
⑨ダノンエアズロック
前走プリンシパルS 1着 1番人気
弥生賞では1番人気に近い2番人気に支持されたものの7着に敗退。皐月賞の出走は叶わなかった。当時はパドックからテンションが高く、脚捌きも硬く、競馬に行ってもハミを噛みっぱなしで、鞍上はひたすらホールドするだけ。好位で競馬ができたのに弾ける要素がなく後退。そんな気性はマイラーとも思わせたが、プリンシパルSで走りはそのイメージを一掃した。
体はきっちりと絞れ、歩様は改善され、気性も少し大人になっていた。大外枠からの難しい競馬になったが、ロスを最小限に抑えた鞍上のテクニックはさることながら、その指示に適切に応えたエアズロックの成長力には本心から驚かされた。
⑩サンライズジパング
前走皐月賞 9着 10番人気
500kgを超える大型馬でも重々しさはなくスッキリと見せる。
スタートは可もなく不可もなくで、すっと好位のインに取り付くも中盤でペースについていけず押っ付け通し。スタミナがあり最後まで力強く駆け抜けたものの、スピード不足を露呈。家賃が高いと言わざるを得ない。
⑪シュガークン
前走青葉賞 1着 2番人気
2月デビューで今年すでに4戦を消化。使いつつ成長していて、馬体も走りも、青葉賞を勝利してやっとクラシックに追いついてきた。
やっと、ではなく、もう?といったほうが正しいかもしれない。デビュー戦は負けはしたものの、これを使ってから急激に進化。身も心も充実していて全くの別馬と化していた。
兎に角ゲートセンスが抜群。
競馬を覚えさせるという意味で2戦目はそこそこ手こずっていたが、これは能力とレース条件が釣り合っていないことで起こる現象。鞍上の指示に対してしっかり我慢できていた。
3戦目は難しい少頭数戦。行ける馬がおらず馬場も悪かったせいでペースはかなりスローに。ハナに立つと折り合って鞍上もしっかり目にコンタクトをとり我慢我慢の合図。初の左回りだったせいで、4角を慎重に回っていたが、手前を替えるタイミングが早くなり外によれてしまった。しかしすぐに立て直し、後は追って伸びる一方。
4戦目は青葉賞。左回りは経験済み。それが生かされた。
スタートは相変わらず抜群で、流れの中で楽に番手に取り付く。道中は5,6番手で手ごたえよく進む。3角手前で外から各馬が早めに進出を開始し、内に閉じ込められる形になり、かなり厳しい展開に。しかしそこは名手の支配力。普通の馬ならひよってしまう状況だが、落ち着いて対処し、気付けば最内5番手に。今回は手前も上手に替えられて、内外にもたれることもなく、鞍上の愛のムチに応えてぐっと伸び先頭に躍り出た。ゴール前で詰められつつも先頭を守りきった。この勝負根性も兄に匹敵する。
古風だが、レースセンスだけをとれば、メンバー中ナンバーワンと言ってもいいだろう。
⑫シックスペンス
前走スプリングS 1着 1番人気
スタイルはマイラー。
ゲートをスッと出て即好位へ。スローからの上がり勝負になればマイラー質の高い瞬発力を発揮するだけ。位置取りも良く、上手く追走もできていた。NHKマイルCに出走していたらいい勝負になっていたはず。
⑬シンエンペラー
前走皐月賞 5着 5番人気
仕上げは申し分なし。パドックでも落ち着き払い堂々としていた。
ゲートは開けば突進。前付けする意識で馬の気持ちを殺さずに上手く好位集団に取り付けた。道中の折り合いも完璧。途中まで「これは」と思わせるレース内容だった。4角でもいいポジション。追走も問題なかった。
ところが、坂下でなぜか内にモタレて加速できない。鞍上ががんばって扶助するも内にササってしまう。その分遅れて着を拾えなかった。弥生賞でも内にササりっぱなしだったので、右回りはあまり得意ではないのかもしれない。左回りでは? 左回りだからといってササり癖が解消されるわけではなく、そこが一番のネック。
⑭ゴンバデカーブース
前走NHKマイルC 4着 4番人気
喉の手術で長期休養を挟んで参戦。さすがは堀厩舎。休み明けとはおもわせない素晴らしい仕上げで、太目感も一切なし。良馬の典型。
スタートも問題なく、速い流れにも即対応して折り合って中団へ。ロスなく2列目で追走し4角で外に持ち出すと、ヨレながらも脚を伸ばして差を詰めた。率直に言って、安田記念のほうが合っているが、ダービーでも楽しませてくれることは間違いない。
⑮ジャスティンミラノ
皐月賞 1着 2番人気
パドックに出てきて最初の感想は「おいおい、ちょっと待て!」だった。
共同通信杯のころの印象が全くなく、ボリュームアップ感が半端なかった。特に体幹。ぶ厚くなっていた。
ゲートから本調子。しっかりとコンタクトをとって出していくと、メイショウハダルが大逃げしたことで都合よく空間が生まれ、そこに入り込むことができた。位置取りは完璧。あとはロスなく立ち回り。直線で目一杯追うだけ。本当にそれで勝ち切った。位置取りが有利だった分凌げた格好。スピードもあるが競馬も上手い。ただ、距離は1600から2000mがベストだろうという印象。
⑰ショウナンラプンタ
前走青葉賞 2着 7番人気
柔軟で距離に融通が利くタイプ。デビューから一度とて鞍上と折り合いがついていない。
青葉賞でも序盤から折り合いを欠き、道中は力みっぱなし。それでいてこの結果。どれだけエネルギーが有り余っているのか。直線では、追わずして自らハミを取って伸びており、鞍上はそれにリズムを合わせるだけ。
もう少し精神面が成長すれば、楽に重賞を勝ち切れる器。
⑱エコロヴァルツ
前走皐月賞 7着 11番人気
パドックでは目立たない存在でも、競馬に行けば存在を強くアピールする。
ゲートがあまり上手くなく常に博打的だが、前からでも後ろからでも競馬ができる融通性をもち、見た目以上に鋭い脚を使う。
皐月賞では上がり1位。最後方からだから1位にでも当然といえばそうなるが、ついていけずの最後方だったわけではないことがこれで分かる。脚を溜めれば確実に切れることがこの馬の持ち味。今回はそれを存分に発揮できる舞台。