高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【448】

妄想家・夢想家無名居士の夢物語の記録です
無名作家高山のエッセイ「ガーターベルトの女」の映画化芝居化・・・
その他いろいろ作品化できれば
なんて途方もない夢を観ています

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📖 高山のエッセイ〜映画『怒り』 雑感

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映画『怒り』を観ました。

批判もしますが、大前提としてはとても良かったですよ。


だけど、この監督とこの原作者ならもっと良いのを作れたのではとも思います。


何故かは、『悪人』で、やはり吉田修一原作で李相日監督で組んでますが、それが良すぎたんでしょうね。


『怒り』は、五点満点中の四点ですね。

これでも、映画には厳しい僕にしては良い点数ですよ。


原作者の吉田修一はデビュー当時から全ては読んでないけど、かなりの数を読んでます。


『怒り』も原作を先に読みました。

『悪人』も原作を先に読んでるから、原作を先に読むとどうしても映画が落ちる、とはないんです。

『悪人』は、原作もパーフェクトなら映画もパーフェクトって言う素晴らしい映画ですよ。


妻夫木聡と深津絵里の名演も素晴らしいです。


『怒り』は、あれに比べたらってだけで、久しぶりに新しい映画では良かったですよ。

映画『悪人』がストレートな直球だとしたら、今回の怒りはカーブかも知れないですね。

李相日監督は良いですよ。他にも『フラガール』や、『許されざる者』を撮ってますね。


調べたら、あー!あの傑作『フラガール』なんだと驚きました。

それとまだ、若いのに驚きましたね。四十代前半ですね。


『許されざる者』も、クリントイーストウッドの映画を日本版にリメイクしてて、評価は割れてましたが、悪くないですよ。


素晴らしい監督だと思ってますよ。


吉田修一は、自分自身は好きな作品とうーんって作品が入り交じる作家ですが、常に注意しながら見てる作家です。


『横道世之助』も、映画も原作も良いですね。


特にこの映画で独特の存在感を放った、吉高由里子は良かったです。


今回は、『怒り』について書きます。

ストーリーは、八王子で夫婦を殺した犯人が壁に血糊で「怒り」と残して行きます。


一年以上経ってもこの犯人、山神は捕まりません。

これは、市橋達也事件をモデルにしてますね。

外国人のリンゼイさんを殺害後に逃亡して、整形する男です。


僕は、この市橋の逃亡の本を読んでます。


犯罪者の本は読みたくないんですが、市橋がどうやって長きにわたり逃亡したのかに興味があったからです。


サバイバル本として読みましたね。

お勧めしないけど非常に不謹慎ですが、興味深いです。


『怒り』は、あくまで事件の部分をモデルにしてますが、群像劇にしてます。


東京でゲイですが、わりと充実した生活を送る妻夫木聡演じる男の所に現れる若い男。


二人はゲイとして結ばれて行きます。


しかし、その男の素性ははっきりしません。


その男を、綾野剛が演じます。

千葉では、発達障害のある少しだけ普通でない娘と父親のもとに、やはり身元がはっきりしない若い男が現れます。


この父と娘を、渡辺謙と宮崎あおいが演じてます。

身元がはっきりしない男を、松山ケンイチが演じてます。


沖縄では、移住してきてまだ慣れない若い女性が同級生と無人島に行くと、そこにはバックパッカー的な生活をしてる森山未來が居ます。


女の子を、広瀬すずが演じます。


広瀬すずの同級生を、佐久本宝と言うオーディションを勝ち抜いた若手が演じます。


この三つの視点で物語が動きます。


身元がはっきりしない三人に、段々と親しみを持って深く入って行きますが、途中から殺人で逃げてる山神をテレビで公開捜査など始めます。


自分達が親しみを持って信じ始めてるのは、もしかしたら山神なのではと思い出します。


信じようとしながらも、殺人犯なのでは?です。

三人のうちの誰かが犯人なのではと言う不安が、一つの映画のミステリー的な要素です。


東京でも、二人は独特な関係を築き出して行きます。


沖縄でもある事件をきっかけに、急速に近づいて行きます。


千葉では、宮崎あおい演じる女と身元がはっきりしない男は恋仲になっていきます。


ここで、渡辺謙が宮崎あおいの父なんだけど戸惑い、男の身元を調べたりします。


自分自身の娘を可愛がりながらも、普通でない娘に対して悩みます。


この辺りが非常に良いです。

渡辺謙の武骨だけど必死に娘を守ろうと思いながらも、何処かで娘を信じきれてない親って分かりますね。


宮崎あおいも非常に上手いです。


東京でも妻夫木と綾野剛の関係はゲイです。


二人の性の描写が、やや激しいと思うかも知れないけど、あれでも抑えてるでしょうね。


それよりも、二人の信じたいけど徐々に崩れていく関係が見ごたえ有ります。

沖縄でも、若い佐久本は自分自身の親の民宿に森山を働かせます。

若い佐久本は、有ることをきっかけに悩み出してるんですね。

沖縄の問題も微妙にはらんでますね。


この映画と原作が語りたいのは、人を信じる事。


そしてそれは、とても難しくてだけどやはり信じるって事ですね。

誰が殺人犯の山神なのか?途中からそういうミステリー要素が強くなりすぎるのが少しだけ残念です。


原作の方は、ミステリー要素よりも人間模様に重点を置いてます。


しかし、これは原作も非常に良いけど、かつて同じタッグの『悪人』程ではないんですよね。


それでも画面から緊張感が漂ってて、僕は何時ものようにDVDで借りて観たんだけど、途中で停めたのは一回です。


トイレに行きたくてですね。


原作を忘れかけてるとはいえ、読んでるのにここまで引っ張る力は最近の邦画で無いなと思いますよ。


何せ豪華な俳優陣ですが、豪華なだけで無くて皆が上手いですよ。


特に宮崎あおいと妻夫木聡と渡辺謙ですね。

三人とも上手いのは知ってるけど、宮崎あおい、妻夫木聡は更に一歩踏み込んで来ますね。


宮崎あおいの、少しだけ普通でない女性。


妻夫木聡のゲイの男。


ラストに向かってどんどん行きます。


ラストには、原作を読んでても三つの土地の人間の切なさや、人間の悲しみ救いが一気に来ますね。

生身の人間を剥き出しに見せてくれながらも、映画として観客もきちんと意識してます。


それを妙に説教臭くせずに見せて行くってのは、監督の技量でしょうね。

それぞれの立場で悲しんだり、何とか救いがあったりします。


妻夫木聡のラストの表情は印象的です。


これだけの、豪華で上手い俳優をまとめあげたのも流石です。

豪華で上手い俳優を集めてもそれを使いきれないと無駄ですが、李監督は使い切って更に引き出してますね。

特に宮崎あおいと妻夫木聡を、またもや一皮剥けさせたなと思いますよ。


二人とも上手いですが、他の映画ではここまで行けないかもですね。

脇を固める役者も良いですね。

刑事役のピエール瀧等もやはり存在感有ります。

一つだけ不満が有るとしたら、新人の沖縄の佐久本君は素晴らしいのに、広瀬すずが余りに周りが良すぎるせいか僕には若干苦戦してるなと思えましたね。


画面から漂う緊張感と、最後に全てが分かってからの爆発が良いです。


何処の場面も映像が綺麗なんですが、映像が綺麗な分だけ人間の切なさが逆に引き立ってるようにも感じます。


特に沖縄は、そういう部分が顕著に出てます。


沖縄の綺麗な海が、逆に人間の悲しみや切なさ引き立たせてます。


音楽も坂本龍一で、静かに上手く使われてます。

最近の坂本龍一の音楽は、坂本龍一ですと言う押しの強さが無くて、映画音楽に徹しててまた良いですよ。

生きる事や普通とは何か?とか、人を信じるとはどういう事かとか考えますね。

生きる悲しみや希望が描かれた秀作ですね。


今年もけっこう新作を観てるけど、今のところ一番良いと思います。


新作で無理して借りても、損はしない映画です。


李相日監督の今後にも期待してますね。

吉田修一も確か僕と同い年の作家ですが、興味深い良い作家です。


話しが、とっちらかりましたし、役名を覚えてなくてすいません。こういうのは調べたら分かりますよ。

あくまで個人的雑感ですが、なかなか書くのは難しいなと思いましたね。

多分この先も、何度か観るだろうと思える作品です。


おわり

📖無名居士のたわ言・・・音楽でひとあそび〜Solveigs Sang

残る言葉
ただ 時を待っていただけ・・・

思い浮んだのはシンディ・ローパーの
Time After Time

If you’re lost you can look and you will find me
time after time.
If you fall I will catch you I’ll be waiting
Time after time.

その次に思い浮かんだのは・・・ソルヴェイグの歌
ノルウェーの作曲家グリークの
組曲『ペール・ギュント』の1曲
堀内敬三の訳詞

冬は逝(ゆ)きて春過ぎて 春過ぎて
真夏も去りて年経(ふ)れど 年経れど
きみが帰りをただわれは ただわれは
誓いしままに待ちわぶる 待ちわぶる
あああ……

生きてなお君世に在(ま)さば 君世に在さば
やがてまた逢う時や来(こ)ん 時や来ん
天(あま)つ御国(みくに)に在すならば 在すならば
かしこにわれを待ちたまえ 待ちたまえ
あああ……

この歌を知ったのは『題名のない音楽会』
この曲を歌ったのが佐藤しのぶ・・・だったと思う
彼女を知ったのもこの時が初めて
だから忘れられない曲になったのかもしれない
"Solveigs Sang"
「ソルヴェイグの歌」  シセル・シルシェブー

📖 高山の作品から〜 「濡れる穴の中 11タカシ君」

「濡れる女子事務員」シリーズの、今回もえり子ちゃんが中心になります。

何故こうまで固執するかは、何度も言うけど女性がトンネルと言う建設業の中でも、異質でハードな世界に入ってるからです。

どうでも良いようで良くない話しの例として、夏の間、暑いからえり子ちゃん作業シャツに下にTシャツ着なくて、ブラジャー付けてました。

汗をかきすぎて着替えたんだと思うけど、作業シャツが薄いグレーでまた汗かいてしまって、ブラジャーが黒だったので透けるんですね。

そういう目で作業員も元請けも見ませんが、やはり何処かで誰が見るか分からないから、ブラジャー透けるからTシャツ着ろよと言いましたね。

やはり、何だかんだ言っても女の子ですからね。

まあ、こういう細かい事は僕も言いたくないんですが、女性であるってので随分苦労してるから隙を見せるなですね。

それと、またもや新しい社員を入れました。

前の若い素人の社員を何度も辞めさせてますから、今度も駄目かなと思いながら入れましたね。

若くてもトンネルの経験が有るとか、自分自身から何かのつてで来るのとは違って、求人出して素人を取ってますから難しいんでしょうね。

今度の男の子は、二十二才で身長が一メートル六十五センチ程で細いです。

面接にほとんど今回は関わらなかったから、何故こんな華奢な男の子をと社員に聞くと、とにかくこの世界でやってみたいって熱意が強かったらしいです。

まあ、任せてるから良いかです。

それに、背が低いってのは意外にガッツが有るのが多いからですね。

最初は、事務をやらせてて徐々に現場に出しました。

名前をタカシ君にしますね。

入った当時は、僕もえり子ちゃんもえり子ちゃんの修行の為に、掘削班とほとんど同じようにトンネル内に入れてたから挨拶程度でしたね。

段々現場に出始めたら、まあ良く動きますが、勘違いも多いからえり子ちゃんに怒られてましたよ。

僕はそれを見ながら、えり子ちゃんも現場作業で怒る相手が出来て良かったなあです。

彼女は良くやってるし、他の面では素晴らしいけど現場作業では、当然まだまだですからね。

事務面や、全体を観ると言うのでは長けてますけどね。

そういう時に、在来工法でやってる現場で雨の為にかなりヤバイ状況だったので、えり子ちゃんとタカシ君を連れて行きました。

最初は、雨で腰くらいまで水があって、なかなか仕事が進みませんでした。

えり子ちゃんも僕も、作業員も足を取られて転ぶと言う始末ですよ。

タカシ君は連れてったけど、中に入れなかったです。

危ないですからね。

ポンプで水を吸い上げて、傷んでる場所を皆で修復しました。

在来工法は、板で山を囲うんですね。

原始的工法ですが、これが基本です。

板の一部が雨と土砂で駄目になってたから、僕がその部分をチェーンソーで伐って、えり子ちゃんとタカシ君が板を入れ直ししました。

水がだいぶ引いてたから、タカシ君も手伝わせたんですよ。

それに、あちこち破損してて人手がいりましたからね。

えり子ちゃんが、片方からハンマーで板を叩きこんでたら板が思い切り入って、片方でボーッと見てたタカシ君の顔面に当たって倒れました。

僕もえり子ちゃんも慌てましたが、僕が水からタカシ君を出すとどうやら打っただけのようでした。

外で冷やしておけと僕は言いましたが、えり子ちゃんは、まさか自分自身のせいで人が怪我するとか思わなかったのか慌ててました。

僕から落ち着けと言われてもなかなか落ち着かないようで、何度もタカシ君の様子を見に行ってましたね。

結局、大した打撲でも無く終わりましたが、タカシ君の方に面白い心境の変化があったようです。

その日から、とにかくえり子ちゃんを慕うんですよ。

この時、えり子ちゃんが彼に優しくしたからでしょうね。

仕事もえり子ちゃんから言われたのを、必死にやってますからね。

まだまだ、素人ですけどね。

僕とかは、もう言わなくなっててえり子ちゃんの弟子だなと見てましたし、多少の恋心も有るだろうと見てましたね。

そうしてて、一番大きい現場の休憩所で若い新婚の作業員が僕に、高山さんうちの嫁は騎乗位をしてくれないんですよ、おかしくないですか?といきなり聞いて来ました。

僕は、飲んでた缶コーヒーを吹き出しそうになりながら、お前は馬鹿かと言いました。

騎乗位が誰でも出来るとか、AVか風俗の影響だろうと言いました。

たまたま、えり子ちゃんもタカシ君も居たんですよね。

そしたらタカシ君が、えり子さんのいる前でそういう話しは下品じゃないですか、と若い作業員に突っかかったんです。

若い作業員とは言え二十代の半ば過ぎてますし、この世界では先輩なのでその作業員も、何をお前がみたいになりかけました。

僕が、えり子ちゃんはいちいちそんなの気にしないよ、と大声て言って二人とも揉めるなよ言うと、渋々二人とも辞めましたね。

えり子ちゃんに車で二人の時に、タカシ君はお前に惚れてるのかもなと言うと、違いますよと答えて来ました。

私は、昔から年下でああいうパターンって多いんですよ。惚れてるとかで無くて、勝手な憧れですよと答えて来ました。

僕は、ふーんまあ良い弟子が出来たし、人に本気で何かを教えるって面白いけど、自分自身の成長になるからアイツはお前に預けたからと言いました。

何かしら有れば、当然相談には乗りますけどね。

まあ、人に教える事で自分自身が再確認するって多いですからね。

そうしてたら、こないだ遊びに来たえり子ちゃんの友達で、最後は仲直りした女の子から電話が有りました。

名前を京子ちゃんとしましょうか。

電話番号交換してたのと、今度また来たいとか行ってたからです。

最初は、こないだの御礼から始まったんですが、えり子ちゃんを相当心配してるのとこないだ来て良かったと何度もいってました。

最初は堅苦しい感じでしたが、段々とほぐれたのか色々話してくれました。

それで、僕は今は若い男に気に入られてるよと言うと、笑ってましたね。

京子ちゃんが言うには、昔から年下に慕われたらしいです。

男女問わず年下からの人気は凄かったけど、年上からは疎まれてたらしいです。

年下からの、特に女子からのラブレターが多かったらしいです。

いかにも考えられるなあと思いましたね。

年上から疎まれてた原因が何かと聞くと、高校二年の時に三年の男子のヤンキーを得意の空手のハイキックで倒したらしいです。

更に追い討ちに、倒れた所を蹴りあげたらしいです。

彼女の蹴りは、相当なのでそりゃ凄いなですよ。

そのヤンキーがえり子ちゃんの事がタイプで、汚いやり方で迫ったのが原因らしいです。

僕は思わず笑いながらも、怖かったのは京子ちゃん貴方の方じゃないの?と聞きました。

えり子ちゃんからは、そう聞いてましたからね。

京子ちゃんは、えり子は何時もニコニコしてるのに空手の試合とかそういう場面になると凄かったから、そりゃ怖いのはえり子ですよと言われました。

まあ、多分どっちもどっちなんでしょうが、京子ちゃんは男のヤンキーを頭突きで倒してます。

えり子ちゃんはハイキックでとは、恐れ入るねです。

京子ちゃんいわく、その男の子から憧れられるでしょうが、恋心とは少し違うと思いますよと言われました。

それと、ハイキック事件から女の子の方に更にモテるようになったらしいですね。

男からもモテたようですが、それを見てから恐れられもしたようです。

笑えますけどね。なるほどなです。

タカシ君は確かにえり子ちゃんに憧れてますが、性的目線では無いですね。

えり子ちゃんは、高山さんが私を鍛えたようにあの男の子に教えられる事は教えますと言ってます。

果たして、タカシ君が持つのかがベテラン連中の考えですが、これは見守るしかないなですね。

ベテラン連中は、変な意味では無くて相性が合えばタカシ君は伸びるだろうし、相性が合わなきゃ無理だろうです。

師弟関係に近いものになっても、相性って有りますからね。

どうなっても、それは僕が責任取れば良いし、タカシ君の代わりは居ますからね。


おわり

📖「ガーターベルトの女」の映画化のためにエッセイをお読み下さい・・・「ガーターベルトの女 9」

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Mの事を延々続けてるから、僕のファンは何してるのだろうって人も居るだろうけど、そういう人は仕方ないです。

読みたい人が読めば良いんですよね。

サイトに書くのと違うのは、所謂原石をここに置いておきたいのと、サイトで書けないのを書いてる。

それとセックスの事は細かく書こうと思えば書けますが、それをするのはこの話しの根本からずれそうなのでなるべく控えてます。


自分自身、今はMの事を書くのに乗ってますね。


理由の一つは、今は色々あって苦しいですが、Mの事を書くことで忘れられてる。

それと、やはり書いてたら色々思い出します。

書くって事の一つの特徴と言うか、書くことで思い出すってありますね。


今回は、Mと一つのエピソードを紹介します。


Mは、いたずら好きで強い女である部分でクールでしたが、うちの犬とは面白い関係でした。


うちの犬は、僕が二十歳位の時にいきなり帰省すると、家も新築されてるし犬も居るという状況でした。

家は借家から一気に大きくなってて、え!?でした。

僕には情報が全く来てなくて、驚きましたね。


当時は、京都か福岡に居たと思います。

その辺りの記憶は定かではないけどね。


家の新築も驚いたけど、犬ですよ。

僕は、子供の時に噛まれて以来犬が苦手なのに、何時の間にか飼ってるし、です。


それもグレート・ピレニーズです。

僕が初めて見た時は、小さい真っ白な可愛い犬でしたが、これが大きくなるのを知ってたから、何故だです。

妹が欲しがって父と見に行って、父が気に入ったらしいです。


しかし、メスですが成長したら四十キロ位になるんですよ。


それを、犬嫌いの僕が居るのに飼うとは、です。


犬嫌いって言っても、見るのも嫌だとかでないし、小さいのなら大丈夫でした。

見るのは好きでしたよ。

当時は、妹と父が飼うなら仕方ないか、です。


名前をBと付けました。

仮名ですよ。このBは、その後非常に煩わせながらも、我が家の一員になります。

家の新築と大きな犬が、我が家の一時的な隆盛を物語ってますね。


その辺りは詳しく、いつか書きたいですね。

Mと知り合った頃は、もうすっかり成犬でした。

立つと僕の肩くらいまでくる大きい犬で、最初は、成犬になってからは僕はビビってました。  


それでも慣れて来て、散歩を一時期させてましたが、大きいから引っ張られるんですよ。

自分自身の行きたい方に行こうとするんですよね。


ある時、Bがどうしても言うこと効かないから怒ったら反撃して来まして、その時に、あ!俺は犬が苦手だったと思ってびびったんです。

それからBは、僕を見下すようになりました。


犬には家族のランキングが有るようで、僕は一番下のランキングになってましたね。


散歩の時に反撃された時に、強気に行けば良かったと後から言われますが、時は既に遅しです。

それでもBとは仲良くやってましたよ。

Bはかなり広い庭を与えられてて、外からも見えました。

Mは、僕が当時住んでた元会社の事務所の部屋には余り来てないけど、Bを見てから驚いたのと可愛い、で触りに来ました。


Mに、犬を飼ってたのかと聞くと飼ってないけど、可愛いじゃんでしたが、飼ってないとBはじゃれてるように飛びかかるんですよ。

飼ってる人には犬の匂いが付いてるのか大丈夫でしたが、飼ってないと危ないな、でした。


やはりMが撫でようとしたら、飛びかかりました。

本人はじゃれてるのか、相手を試してるんですよね。


Mは、飛びかかられてもそれを受け止めて、頭を撫でました。

普通は、初めてそれをやられると大人の男でもビビりますが、Mは全くビビりませんでした。


しばらくするとBが鎮まって、尻尾を振りだしましたよ。


Mを認めたって合図ですね。


しかし、飛びかかった時に爪でMの腕に引っ掻き傷が出来てて血が出てるから、大丈夫か?と言って救急箱を持っていきましたが、Mは消毒して絆創膏貼ったら遊んでました。


ナウシカか、と笑いましたけどね。

Mは、貴方はビビり過ぎだよと笑いましたが、Mはビビらな過ぎでしたね。


散歩にも何度か連れていったけど、BはMを気に入ったようで、妹や父と同じくらい大人しく従ってました。

Mと散歩してるの見ると大してMと体重変わらないけど、Mは怒る時はきちんと怒り、綱で引っ張り回されたり無かったです。

僕は見てて凄いな、と思いましたね。


父や妹なら何時も行くから分かるけど、たまにしか行かないMが大型犬をコントロールするのは凄いですよ。


Bは大型犬で毛も長いから、当時は一ヶ月に一回とかペットショップで洗って貰って、毛も綺麗にして貰ってました。


これがお金かかるんですよね。確か一万円位かかりました。


小屋も作って、この中に夏用の簡易のクーラーも付けてました。

夏に弱いと言われてたのでね。

それにしても、一般的な家ではなかなか飼えないですよ。

ペットショップで洗って貰うと、早い時と遅い時が有りました。


大抵父か妹が迎えに行ってたけど、そうするとBは座って寂しそうに待ってるのが尻尾を振って喜びましたが、なかなか言うこと聞かずに車に乗らない事が多かったです。


ある時Mと、何故だったかハッキリ覚えてないけどBを迎えに行くことになりました。


父が僕に行ってくれと言って、たまたまMが車に乗ってたんだと思います。
 

Mは大喜びですよ。


Bを好きでしたからね。

Mと僕が迎えに行くと、Bは僕を無視してMに凄くじゃれて来ました。

珍しい自分自身の好きな人が来たからでしょうね。


車に乗るまで、MはBを遊ばせてました。


しばらく遊ばせたら、素直に乗りましたね。

上手く扱うなと感心しました。


後ろの席に乗せてもMにじゃれて大変でしたが、Mも喜んでましたね。


後で妹に言うと、Bは人をきちんと見るからねと言われましたね。


僕はBに舐められてたんでしょうね。

犬のくせに良く分かってるな、ですよ。

Mと別れても、一時期だけ疎遠になってまた友人関係が続きましたが、MはBは元気かと聞いてました。

MもBが気になってましたね。


飲みに行くと、帰りに袋でBの好きな犬用のジャーキーや缶詰め買ってて、お土産と渡してくれましたよ。

そして、会社が倒産して家から一時的に逃げたんですが、Bを置いて行くのはどうなのでしたから、知り合いに餌と水は置いてるからたまに見に来て、と言ってました。

自分達の事で必死で、Bが犬だからとついつい忘れがちになりましたね。

僕がMの所にしばらく逃げてる時、急にMが思い出してBは元気なの、と聞いて来ました。


一時的に置いてるけど大丈夫だ、と言いました。

Mは、僕の心配よりもBが今後どうなるのか心配し始めましたが、こっちが落ち着いたら引き取るから、と言いました。


妹がその後一時的に預かって、父が最終的に面倒見るんですけどね。

Mは僕との別れ際に、僕にも勿論身体に気をつけてと言うけど、ライトバンの後ろの席に大きな袋で缶詰めとジャーキーを大量にくれてBにあげてね、と言いました。

その頃のMは、生活は前ほど楽では無かっただろうに、大きな袋に入れてました。

そして、珍しく笑わずに真剣な顔で犬も家族だからね、と言いました。

Mは、Bを本気で心配してたんでしょうね。

Bは、病気をしてたけど長生きしましたが、死んだ時にMに連絡のつけようが無くて残念でしたが、知らせなくて良かったかなとも思います。


Mのある一面を今回は書いて見ました。

Bと言うグレート・ピレニーズの大型犬にも、最初からビビらずとても可愛がりました。


Bにとっても、大好きな人だったと思います。

おわり

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