高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【386】

妄想家・夢想家無名居士の夢物語の記録です
無名作家高山のエッセイ「ガーターベルトの女」の映画化芝居化・・・
その他いろいろ作品化できれば
なんて途方もない夢を観ています

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📖 無名居士のたわごと〜「濡れる穴の中16 男気」・・・読んで欲しいエッセイ

「濡れる穴の中16 男気」とは今回掲載している高山のエッセイのタイトル
高山の作品のタイトルは例えば「濡れる」とか
かなりエッチな連想をするような言葉を意識的に使っている
そうしてでもとにかく見てみようと思わせたいのだと言う
タイトルから興味本位で見てくれて
そこから一人でも本文を読んでくれたらいい
いつもそこまで考えてタイトルも付ける
私はそこまで考えない
ネットは一人遊びの場
自分の為に書いている
いつかどこかで
誰かが見ている
それがネットだと
高山には自分の作品を読んて欲しい
自分を知って欲しいという思いが強い
作家として立ちたい思いも強いはず
それだけプロ意識が高い
その事は「濡れる穴の中16 男気」のエッセイの内容からも分かる
「濡れる」とはトンネル工事の最先端の掘削現場を象徴した言葉で
男心をそそる意味もありながら
男気の現場と言う意味も実は含ませている
事実このエッセイは「男気」ある人物が登場する
どんな人物がどんな姿 人間像を見せてくれるか
このエッセイ集は事実に基づいたものだから
垣根無しの現実に生きている人々が書かれている
現在だけでなく未来のトンネル現場の有り様も示唆していると思う
高山の現場では すでに女性が主要な仕事を担っている
そして障害者でも一流のトンネル坑夫 技術者になれることも証明している
それらの実際のエピソードが書かれていて感動すら私は覚えた

下記に掲載したエッセイ「濡れる穴の中16 男気」を読んでほしいとここで紹介したのは
高山の事 トンネル現場の人間ドラマを知って
高山の作品に少しでも興味を持って欲しいから
その興味が 私が願う「ガーターベルトの女」の映画化作品化への興味につながればと思う

📖 マガジン発行の初心を忘れない為に〜第4号の記事から

「ガーターベルトの女 10」を読んで

高山の作品に私が感想を書くことはほとんどない
ある自分のブログに一つだけ短い感想を書いた
それを先に紹介してエピソード動画集につなげたい
エピソード集がエッセイ本文への興味になればと願う
あまり時間がないので
簡単な感想を書いておこうかな
朝方 10作目を読みながら編集
ラスト近くなって
涙が流れてきた

これまでと同じように
男もMもカッコよかった
今回は男のヤクザの友達が出ていた
それからもう一人
今回の主人公ともいうべきもてない男

その男のためにMと彼氏が
合コンを開くという話
ヤクザにもモテない男にも
作者は優しい
その優しさに涙が誘われた

ヤクザの男も優しかった
その彼はもうこの世にいないという
モテない男はその合コンでも彼女は出来なかったが
その後結婚して子供もいる
今彼が一番幸せなのでは・・・と作者はつぶやく

このエッセイのシリーズで
泣いたのは今回の話だけだった
作者は苦労して書いたと言っていた
その甲斐があったと言いたい
私を泣かせたのだから
無名居士

ガーターベルトの女 10
https://mumeikon.blog.fc2.com/blog-entry-142.html

📖 高山の作品から〜「濡れる穴の中16 男気」

トンネル現場で僕より二つ年下の四十八歳の、耳の悪い吉田君を使ってます。

今は、小さい現場ながら班長やらせてます。

この辺り、前に書いてる「Yとの嬉しい再会」等で取り上げてますが、吉田君は耳が悪くても非常に優秀です。

耳が悪いお陰と言うと変ですが、勘等が、お前は超能力かって所が数々有りますし、僕の見てきた中ではトンネル掘削に関しては、腕では全国一かもと思ってます。


三十年近く多くの作業員を見て来てますから、その辺りの見る目はありますよ。

ある意味、管理職になってその見る目で、成長したと思いますね。

職人としては超一流でしたが、今は、打ち合わせの時には補聴器着けて行きますし、きちんと物が言えるようになりましたね。

これは、補聴器の案を出したうちのナンバー2の、えり子ちゃんのお陰ですね。

それに、最近再婚しました。

相手は四十半ばで、一度離婚経験のある女性ですが、介護などの仕事をしていて性格的に凄く良い女性です。

吉田も離婚してますし、子供は大きくなっててもう会えないようですが、それは仕方ないなです。

吉田は二十年程前からの付き合いですが、女に縁が無かったです。

身長も高くて、ボディビルのような事をしてたからプロレスラーみたいな身体ですが、耳が悪いのが彼には凄くコンプレックスだったんでしょうね。

分かりますけどね。

それが、結婚もして、掘削班の班長までなるとはです。

僕は、仕事には厳しいから耳が悪くて使えないなら、昔からの人でも雇いませんし、班長にしません。

彼の実力で、この地位を取ったと思ってます。

この辺りは、恩情とか掛けてて、事故でもしたら大変ですからね。

彼が掘削でも充分過ぎるほどやれて、少しずつリーダーシップも取れると判断してるからです。

結婚したり彼女が出きると、そちらに夢中になって仕事がおろそかになりがちですが、それも全く無くて、ますます仕事に励んでます。

それに、彼は作業員や炊事の人等に好かれてるから、周りがとにかく彼が班長やるなら、自分が補佐に回ろうと言うのが多かったです。

それも、腕の立つ班長クラスの連中が特にですね。

彼が仕事熱心だと言うのと、掘削させたら普通ではやらない事をやって成功させてしまうからでしょうね。

名人は名人を知る、って感じかなと思いますね。

そういう中で、今の現場は山が余り良くないですが、吉田を中心にしてやってました。

僕は、時々行って元請けの所長と雑談しますが、元請けの所長も吉田を相当気に入ってますね。

そうしてたら、役所のコンサルタントが来ました。

役所のコンサルタントとは、仕事の進捗状況や安全面を見る、ある意味役所の手先です。

吉田達は休憩で外に出てくる所だったので、僕は慌てて吉田の側に行って、目でヤバイのが来てるから注意しろと伝えました。

ヤバイってのは、吉田が耳が悪いと公になるとこれは、役所側は何らかの手を打つかもなんですよ。

吉田も分かったようで、休憩所に入っても敢えて補聴器を着けませんでしたね。

トンネル内にいる時は、補聴器は着けないです。

外に出てきて、打ち合わせ等の時には着けますけどね。

トンネル内で着けると、今まで着けて無かったのと勘がにぶるようです。

休憩所で皆で弁当食べてると、役所のコンサルタントの四十代位の太った男が、高山さん、吉田さんって此処に居ますよね。

と聞いたので、居るけど何か?と答えると、吉田さんって耳が酷い難聴なのに現場に出てるって聞いて、それは不味いだろうで会いに来ました。と言いました。

すると、後ろから元請けの所長が、うちの事務所で話そうと言って、僕とコンサルタントを連れて行きました。

元請けの事務所に入ると、所長は椅子にどかっと座ると、耳が悪くても凄い腕なんだよと言いました。

君達は、現場を知らないから表面だけを見て、耳が悪いのが居るから排除しようとする。

俺達は、現場を知ってるから良い坑夫を手放したくないんだな、と大声で話しましたね。

高山君、そうだよなと言うから、そうですねと答えました。

所長は、役所の規定に具体的に耳の悪いのは使わないとは書いてないし、耳が悪いから排除するなら、俺は人権団体にもコネが有るからそこに訴えるし、あらゆる手を使うぞと所長は言いましたね。

柔道を今でもやってる身体の大きい元請けの所長からそう言われたら、コンサルタントは少し引きましたが、それでもやはり事故とかになれば・・・と言いかけました。

所長は、耳のせいで事故が起これば全責任を俺が持つとはっきり言うと、事務所の黒板に吉田の名前をフルネームで書いて、自分自身の名前もフルネームで書いて丸を二人の名前で囲むと、もう一度俺が彼に対しては全責任を持つ、と繰り返しました。

コンサルタントは、気圧されながらもやはりそれでも、と言いました。

そうすると所長は、自分自身の机に行くと一枚の紙を持って来ました。

そこには、吉田に関しての耳のせいで事故を起こした場合は、所長が全責任を持って対処すると言うのが、きちんとした書類となってました。

そしてそこには、所長の印鑑と吉田がこれに同意したと言う拇印が押されてました。

僕は、いつの間にこんなの作ったかの驚きながらも、そこに僕の名前も入れて所長に朱肉を借りて拇印しました。

所長は、役所のもっと偉い人が来てもこれは変わらないし、それでも駄目と言うなら、うちはこの仕事から撤退する覚悟がある、とまで言いましたね。

僕は、そこまで言って良いのかと思いましたが、僕より少し歳上の五十代前半の所長を、男だなと惚れ直しましたね。

コンサルタントは、上に報告しますとだけ言って逃げるように帰りました。

僕は所長に、役所の上の連中が出てきたらどうしますと聞くと、ここの現場の役所の責任者の弱味は知ってるから、高山君、大丈夫だよと笑いました。

具体的に聞くと、ここの現場の役所の責任者に愛人が居るのは、知ってる人は知ってるらしくて、それを奥さんにばらすと脅すらしいです。

高山君、何でも先回りだよと所長は笑いましたが、誰かが吉田の事をチクってるんだなと言うと、難しい顔になりましたね。

それでも高山君、君と俺とで何とか対処しようと言いました。

それに、吉田君は素晴らしい坑夫だよ。

それが、このくらいの事で駄目になるのはトンネル業界に取っても損失だし、吉田君に続く人たちにも損失だよ、と言いました。

所長は、耳が悪いとか女性だからとか、トンネル業界も実力主義で行くべきだよと言いました。

その尖兵になるのが、君の所の吉田君でも有るし、君の右腕の若い女性のえり子ちゃんだろうと言いました。

そして、実は明日からうちも泊まり込みで女性の測量技師を呼ぶから頼む、と言われました。

今までも女性の測量技師は居ましたが、泊まり込みではなくて一時的来ては帰ってました。

今回の女性は腕が良いらしくて、是非現場にと所長が誘ったらしいです。

所長も自らの会社内改革を、本格的やり始めたようです。

高山君、肝心なのはここだろうと言うと、心臓と腕を指しましたね。

つまり、肝心なのはハートと腕だろうって事ですね。

僕は、少し心配そうな吉田に、大丈夫俺達が付いてると言いました。

いつの間に書類を作ったのかは、聞かなかったです。

僕の右腕のえり子ちゃんに、車で移動中にその話しをすると鼻声になってるから見ると、泣いてましたね。

僕が気付いたので何とか堪えようとしてましたが、涙がどっと出て嬉しいですね、と言ってました。

僕は、まだまだこれから色々有るのに泣いてる暇が有るかと笑いましたが、久しぶりに気分が良くなりました。

最近は、本当の男気のない人が多いですが、ああいうのを見せられると、まだまだ捨てたものじゃないなと思いましたね。


おわり

📖「ガーターベルトの女」の映画化のためにエッセイをお読み下さい

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