高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【382】

高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して

高山近影

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📖 無名居士のたわごと〜何のためにnoteを再開したのか

ここにいざ書こうとなると
パッタリ手が止まってしまう
きっかけを探そうと
さっきなどはこのマガジンの1号まで遡って
数回分読み返してみた
確か昨日も同じ事をしていた
忘れていた事ばかりなので
それはそれで有意義だったと思う
遡ってページをくっていると
以前はほぼ毎日発行していた事に気が付いた
それだけ書く気力があり
たった2年前の事だが
まだ若かったんだと実感した
bloggerに「ガーターべルトの女」全15話の英訳を公開していった
動画作成にも取り組んだ
それが2年前だとは
今の私は信じられない
すっかり気力を失い
身体のあちこちが悲鳴を上げている
それは仕方が無い
それが年を取るということ
今朝書いたコメントは
このマガジンを意識したもの
だからそれをコピペして
書くきっかけにしようと思った
過去に書いたものをコピペするのは
行き詰まった時の常套手段 逃げ道
そこで・・・
今日午前中にあるブログに書いたコメント
「人と関わらないからnoteを続けられているのだと思います
それでいて誰かに気づいて欲しいという思い 狙いはあります
それはもう一つのマガジンのことですが
誰かの目に・・・映画関係者 プロデューサー 編集者の人達に
それが私の夢が叶う唯一の道だと思うからです
恐らく叶うことはないでしょう
何もしなければ
それこそ可能性は0 絶望
何かしていれば
何もしていないとしても
作品はブログに公開されているので
まったく絶望では無い
いつか誰かが見てくれる
それがネットの世界
ホンの僅かなかすかな可能性
信じるしかない
続けるしかない
それが私自身の証明」

何の為にこのnoteを再開したか
毎日確認してい
初心を忘れない為に

高山の数編のエッセイ集が
映画や出版関係者の目に留まって欲しい
・ガーターべルトの女
・濡れる女子事務員
・濡れる穴の中
・Yとの嬉しい再会

無名魂〜高山のブログ
随筆 目次
https://mumeikon.blog.fc2.com/blog-entry-101.html

📖 初心を忘れない為に〜『風立ちぬ』 雑感・・・の雑感・・・の続き(3)

2017/02/16 無名居士の日記など

昨日の段階では
いろいろ記憶をたどって
様々なキーワードで検索したが
まったく見つけ出すことが出来なかった
映画カメラマン一覧にも全部目を通してみた

確かに有名な人だったと記憶していたので
名前を目にすれば気が付くとおもった
だが
それも徒労に終わった
何か思い違いしているかもしれない

こうなると
「『風立ちぬ』 雑感・・・の雑感はどうでもよくなって
その目当ての人を
どうかして探し当てたい
そんな気になった

でも見つからなかったので
今日は探しもしなかった
でもやはり気になる
このまま終わってしまうのはいやだ
木村大作さんだったことにして終わろうか・・・・

そんな計算も働いた
ずるい人間だ
夕方5時ごろ
夕食の準備まで1時間ほどある
気分を変えて再チャレンジしてみた

キーワードを少し変えた
映画撮影カメラマンじゃなかったかもしれない
キーワードに
「高齢になって映画制作」と追加してみた
「高齢になって映画監督」とは昨日まで使ったキーワード

ちなみにGoogle検索
それで開いたページの2件目に
目当てのその名があった
なあんだ
あっさり見つかった

昨日までの努力は何だったんだ
やはり思い違いしていた
思い違いは他にもあった
高齢で映画を監督
有名な映画スタッフ

その人の名は
木村 威夫(きむら たけお、1918年4月1日 - 2010年3月21日)
美術監督だった
90歳にして長編映画監督デビューしたのは
世界最高齢ということだ

監督作品は
『夢のまにまに』
その次の作品に取組んでいると
やはり新聞記事で知った
その作品は桜の花がモチーフだと記憶していた

だから昨日までは検索のキーワードに
「桜」を入れてみたが
これが思い違いの二つ目だった
長編2作目のタイトルは
『黄金花』

花には違いないが・・・
そろそろ夕食の準備をしなくちゃ
雑感の雑感で
二人の映画監督を思い出したことを
書くつもりだった

探すので精一杯だったが
もう書くまでもないだろう
彼らに歳は関係なかった
やりたいことがあって
やりたいことをやった


ありがと

📖 高山の作品から〜濡れる穴の中 12 耳の悪い男

2018/10/11 未分類
「濡れる穴の中 12 耳の悪い男」

これも、シリーズで書いた「Yとの嬉しい再会」の吉田君の話しです。

初めて読まれる方には、そちらを読んでとも思いますが、これを読んだだけでもある程度分かって貰えたらと思います。

簡単な、今までの吉田君についての話しを書きますね。

彼と知り合ったのは二十年程前で、僕もフリーでしたから幾つか現場を共にしました。

年齢は、僕より二つ年下の今年四十八ですね。

非常に良く働くし、乗り物関係は得意だし体力はあるしで優秀でしたが、耳に障害があって難聴でした。

子供の頃からのようですね。

細かい原因などは、本人が話したがらないから聞きませんね。

そのせいか勉強とかは全く駄目で、火薬の一番下の試験の発破技士の免許を何度も落ちました。

しかし、発破を使う掘削班に手伝いで入っても、勘が良くて出来ましたよ。

機械も上手かったです。

それでも、何度も発破の試験に落ちると、なかなか使いにくくなるんですよね。

だから、仕方なくしばらく離れてましたね。

しかし、一年ほど前に何気なく、アイツはどうしてると作業員の前で聞くと、発破の免許取ってると聞きました。

それならアイツを呼ぼうで、呼びましたよ。

僕とは年齢は下の癖に気が合いましたし、とにかく動くし優秀でしたからね。

身長が約一メートル八十センチで、ウェイトトレーニングやってるから凄くゴツいです。

愛車はハーレーです。

とても気さくな人間ですが、地元でも耳が悪いと言うので、トンネルの仕事はなかなか回って来なくなってたらしいです。

それが、掘削班に入れてみると凄まじい働きを見せるようになります。

僕は、負けず嫌いなので人に対して負けたとか思わないんですが、吉田の才能には負けましたね。

耳が悪いからか別の能力が備わってるように、素晴らしい掘削ぶりでした。

掘削だけなら今まで見てきた坑夫でナンバーワンでしょうね。

しかし、耳が悪いから言葉とか下手ですし、人を使うとかも上手くはないです。

トンネルから出るとと言うか、作業から離れたら多少頭が悪いと見られても仕方ない所が有りますね。

それでも、僕はこんな天才をうちが使わなくてどうするって感じで、仕事を取る時も吉田と「濡れる女子事務員」シリーズのえり子ちゃんを元請けに売りこみました。

吉田とえり子ちゃんを認めないなら、仕事は降りるって事ですね。

そのくらい、この二人は重要でしたね。

二人に実力が無ければ、切りますよ。

実力が有るのに、耳が悪いからかとか女の子だから外すって、違うだろうですね。

そうすると、僕自身が事故をやってて多少脚を引きずるから、高山は自分自身があれだからとか言われましたね。

そうじゃないんですよ。

二人に実力が有るから使うのであって、何らかのハンディが有るから使うので無いんですよ。

しかし、段々と吉田の実力は狭い業界ですから噂になりました。

高山の所に、凄い坑夫が居るらしいってね。

そうしてたら、今度中堅ゼネコンの仕事をするんですが、その元請けが吉田とか坑夫を観たいと言い出しました。

この中堅ゼネコンは、僕の死んだ父が付いてたゼネコンですし、非常に安定してるし傲慢さも無いので有名です。

坑夫を観たいとかは、異例ですし、また観るためには違う元請けがオーケーしないといけないんですが、全てクリアして見せました。

そして、是非次の仕事で吉田を使いたいとなりましたね。

その間に色々有りましたが、そこは省きますね。

それで吉田は、今まで掘削班もコンクリート班も班長ってやったこと無いんだけど、今回は班長で行こうと僕が決めました。

吉田もそれを望んでたからです。

元々欲の無い男ですが、自分自身にも班長って出来るかなって気持ちになってましたからね。

金銭的に班長になれば上がるとか名誉欲では無くて、自分自身にも出来るのかなが吉田の動機ですね。

耳のせいで色々言われてきた自分自身にも、班長出来るのかなです。

それで、今回は小さい山で掘削もマシン掘削ですが、ある程度最初からうちがやるようになりました。

元請け側の、うちへの期待が大きかったからでしょうね。

しかし、いざ吉田を班長にとなると不安も有りましたね。

そうしてたら、ベテラン連中や実力派の作業員が、吉田さんなら支えましょうよと言って来ました。

普段の吉田の人徳でしょうね。

そういう中でも、このシリーズの「片眼の男」の片岡が熱心に言って来ました。

いざ、レギュラーが決まるなら自分自身を吉田さんの下に置いてくれ、と強く言って来ました。

片岡が、確か吉田の一つ年下ですが、彼も実力者ですし、何より吉田に無い頭が切れますね。

他にも実力者達が名乗りをあげてるから、とりあえず最初はオールスターメンバーで様子を見るかです。

外回りの仕事がある程度目処が立てば、レギュラーメンバーで良いかです。

ここで、簡単に実力者達が名乗りをと書いてますが、これには覚悟が要るんですよね。

吉田も含めて片岡も、今は請け負いで月に百万円を軽く超えてます。

しかし、新しい所は図面も見ましたし元請けとも話しましたが、とても山が硬くて請け負いなどにならないだろうです。

つまり、今までの高給を取れる現場を捨てるんですよ。

彼らは、基本はお金で動きます。

と言うか、お金の為に苦労するんですよね。

だから、お金の良い方に流れて歩くのは、坑夫にとっては当たり前なんですよ。

自分自身、フリーの時はそうでしたからね。

しかし、そういうの彼らが敢えてお金の為に動かないのは、吉田を男にしてやろうと言う気概です。

吉田の苦労を知ってるし、彼が優秀なのも知ってるから足らない部分は、自分達が何とかしてやろうです。

僕が強制してないですよ。

自発的に高山さん、吉田さんの現場に手伝いに行けないですかとか、レギュラーで入れないですかと来ましたからね。

僕としては、非常に誇らしいですよ。

こういう昔かたぎの男が居るのがですね。

そうして、月曜日からとりあえず実力者を集めてスタートしました。

今回は、普通はほとんどやらないトンネルを掘る前の、山を切るのから始めましたからね。

ある程度、樹木などは取り除かれてるし、小さなトンネルなのでそれほどの面積を切る訳ではないんですが、場所が狭いんですよね。

本来は、これはトンネル屋はほとんどやらないけど、元請けからやれたらやって欲しいと言われたから請けました。

吉田を含めて、レギュラーの作業員が四人です。

狭いですからね。

それに、若い三十代の事務が得意な社員を所長にしました。

外回りの雑務も含めて所長がやるでしょうし、本来三人でも掘れますからね。

だから、レギュラーになるのが所長入れて五人ですね。

そこに、実力者や社員を含めて合計で十数人で掛かりました。

最初の段階で元請けとは、僕と片岡が話し合ってます。

吉田には、それを片岡が噛み砕いて説明してます。

この辺りが、吉田の慣れない所と言ってはいけないけど、頭の悪さです。

それを、いかにして作業だけに集中させるかですね。

口や図面で説明しても、彼はいまいち分からないんですよ。

それで、一度だけ僕と山を切った事が有るのを思い出して、あれを覚えてるかと言うと、あー!です。

それでも、その時とは条件が色々異なりますから、やらないと難しいなです。

とにかく、朝礼ではそれぞれの役割分担とかを簡単に決めて、図面を見せてこうして山を切るからとかなり皆に話しました。

それと、本来ならトンネル屋の仕事では無いかも知れないけど、トンネル屋はオールマイティーだと言うのを見せようと言いましたね。

命令系統は、本来なら所長になる三十代の社員ですが、彼は作業員としては二流でしたから無理ですね。

事務や雑務は上手いんですけどね。

それなら四十代半ばの、前にも出てる社員の青柳ですね。

彼が、僕が居ない時はトップで皆に指示しろです。

「濡れる女子事務」シリーズのえり子ちゃんも、なるべく現場に居させました。

彼女は初めの事ですし、皆を良く見ておいて俺に報告しろ、と言いましたね。

彼女が居ると言うことは、僕に細かい報告が入るって皆も分かってますからね。

僕は、最初だけ見ておいて他の現場に回ったり、雑用を済ませてました。

他の現場の夜勤にも今は色々あって時々出てるから、体が持たないですからね。

何時までも、沢山の現場を全て見て回るには時間も無いし、無理ですね。

ワンマンでは無理な時期に来てますね。

そうして、その日の昼過ぎに現場に戻るとちぐはぐなんですよ。

何せ、皆実力者で前に出るタイプが多いから、まとまりに欠けるんですよね。

それでも、初日にしては悪くないんですが、うーんですね。

もう一つ、肝心の吉田がミスをしてしまってます。

ダンプに乗って土を運ぼうとしてたら、元請けが雇ってる警備員が慣れずに、勝手に乗用車を通してしまってたんです。

狭い道路ですから片側通行にしてますが、土を出す時は止めるんですよね。

それが、出そうとしたら乗用車が来て吉田はきちんと停まったけど、思わずクラクション鳴らしてるんですよ。

これは、駄目なんですよ。

それで、乗用車の人が怒ったようで降りて来たらしいです。

まあ、工事をやる方があくまでも一般人に迷惑をかけないは鉄則なんですが、吉田は自分自身が出ようとしたのに一般車が勝手に来たと思ったようです。

それで、相手が車を降りて文句を言いながら来たから、思わずダンプを降りてそっちが入ってきたからと言い出したらしいです。

吉田は、体格に似合わず短気ではないですけどね。

しかし、乗用車の人はゴツいのが降りて来たのでビビったようですね。

慌てて、見てたベテランが吉田を止めて、相手にひたすら謝ったらしいです。

気付いたえり子ちゃんも行って何人かできちんと謝ると、何とかそこは収まったようです。

しかし、元請けはそれを見てたようですね。

僕が行くと、元請けの所長から呼ばれて言われましたね。

高山君、あれは常識が無いだろうですよ。

僕はひたすら謝りましたが、所長にある意味ああいう常識の無さと言うか馬鹿さが、このあとの掘削になると反転するんですよと言いましたね。

馬鹿と天才は紙一重ってのが吉田です、と言いましたよ。

ある部分では相当な馬鹿ですが、仕事、特に掘削になると所長も驚きますよと言いましたよ。

所長は、まさか僕が堂々と吉田を馬鹿と言うと思ってなかったようです。

最後は、お互い笑いになりましたね。

所長と外に出ると、高山君は正直で面白いけどうちもJVを組んでるから、発言は注意してくれと言われましたね。

小さなトンネルとは言えども、地元企業とのJVなんですよね。

そうなると、下請けのトップが皆の前で正直過ぎるのもどうかですね。

所長は五十代の半ばですが、冷静できちんと見てる人ですが、そういう人ばかりじゃないよって事ですね。

それから、しばらく所長と外で話しました。

所長は身長は平均的ですが、元請けにしては珍しくがっちりした体型をしてるから、聞くと昔は柔道をやってて三段らしいです。

僕も剣道をやってて三段ですと言うと、おー!って感じでしたね。

多分冷静ですが、何処かに体育会系の所が有るんでしょうね。

僕に言うのが、俺は冷酷だけど高山君、とにかく徹底的に俺とは腹を割って話そうです。

他の元請けの連中に言えない事も俺には言って欲しいし、時には現場で衝突しても良いじゃないかと言いましたね。

良い仕事をするには、信頼関係と正直な意見の交換じゃないのかとも言われました。

珍しいタイプですよ。

とにかく、徹底的に時には議論して、良い仕事をしようです。

中堅ゼネコンとかになると下請けを人間と思ってない所が多いか中で、ここは伝統なのか下請けを大事にすると言われてますが、所長はそういう中でも異色でしょうね。

お酒はほとんど飲めないらしく、美味しいコーヒーを飲むのが楽しみらしいです。

コーヒーメーカーを現場に持ってきてます。

僕もコーヒーが好きなので良いですねと言うと、一日三杯から五杯までにしてるとの事です。

そうしないと身体に良くないらしいです。

高山君のコーヒー好きは、カフェイン中毒だろうと笑われましたね。

確かにそうですが、その日から打ち合わせに元請けに行くと、必ず僕にはコーヒーメーカーで作ったコーヒーを出してくれますね。

その日は、連携がやはりイマイチでしたが、それでも工事の初日なんてのはそういう物ですからね。

皆も五時には終わって良いのに、六時半過ぎまでやってました。

終わって帰り際に、今日は良くやったけど更に明日は頑張ろうと言うと、皆が頷いてましたね。

実力者が揃ってるから、今日はどの程度だったか分かってますし、僕から発破を掛けられてるのも分かってますね。

皆が帰ってえり子ちゃんに、現場の説明と細かい皆の動きを外で聞いてました。

そしたら現場事務所から所長が、上がって来いよと言ってきました。

二階建ての現場事務所ですから僕らが上がると、所長がコーヒーメーカーからコーヒーを出してくれました。

今日はご苦労様と言われて、えり子ちゃんにも高山君の代わりの見張りは大変だろうと笑いながら言いました。

えり子ちゃんがどういう立場で入ってるか、見てますね。

そこから明日の仕事の段取りを、少し話してました。

すると、事務所にもう一人残ってた副所長もこれに参加しました。

副所長は、JVのもう一社の地元の企業の男です。

年齢は六十を過ぎてて身長は高いですが、細身で神経質そうな人です。

所長とはある意味対照的ですね。

打ち合わせしてたら何も言わなかった副所長が、今日のあれは、耳が悪いのを使ってるからじゃないのかと僕に言いました。

あれとは、吉田の車の対応でしょうね。

口を歪めて、何処か冷ややかな感じでしたね。

そうすると所長が、耳の事は貴方も了承してここに来たんでしょうと、威圧的に言いました。

所長の方が格は完全に上ですが、副所長は年上ってのがあったのか反論しようとしましたが、吉田君については自分が責任持つから妙な言い方をしないで、もっと最初だけでも現場に出たらどうですかと所長が威圧しました。

そう言うと、マグカップに残ってたコーヒーをベニアの床に捨てました。

僕は、所長カチンと来たなあと見てましたが知らんぷりして、打ち合わせを終わるとえり子ちゃんと帰るかと言って事務所の階段を降りました。

車に乗ってえり子ちゃんの運転で現場を離れようとしたら、所長が早足でやって来ました。

ああいうのが居るから面倒なんだよと笑いながら言って、とにかく俺は高山君あんたを信用してるし、あんたの所の坑夫を信用してるからお互い頑張ろうやと言いました。

僕もうちの連中は、仕事に関しては信用して良いですよと言って、明日は更に少しでも良い仕事にしますと答えました。

そうしてお互いご苦労様と言い合うと、えり子ちゃんが車を出しました。

えり子ちゃんが車の中で、ああいう大きな所の所長ってやっぱり器が違うんでしょうが、激しい性格のようですねと言うから、そりゃお前あの人変わってるんだよと答えました。

えり子ちゃんが、もしかしたら短気なら高山さんとぶつかるかもですねと笑うから、まあ仕事でぶつかるのは仕方ないよと答えましたね。

それに、普通なら下請けを人間と思わない所が大半だと言いましたが、えり子ちゃんはそこまで体験して無いからそうなんですかと答えて、とにかく理解があって良かったですと笑いました。

理解が有るけど、うちが本当に失敗したらああいう所は次は無いからなと言うと、そんな感じですねと言いました。

最後にえり子ちゃんが、それでもうちの坑夫さん達ならやってくれるでしょうと明るく笑いました。

僕も、吉田を含めてうちの連中なら期待に応えるだろうと思いましたし、それを信じてますね。


おわり

📖「ガーターベルトの女」の映画化のためにエッセイをお読み下さい

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「ガーターベルトの女 外伝」(フィクション編) 1
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