高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【364】

妄想家・夢想家無名居士の夢物語の記録です
無名作家高山のエッセイ「ガーターベルトの女」の
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高山近影

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無名魂~高山のブログ
【 随筆 】「女帝 小池百合子」石井妙子著〜私感

高山の作品から

随筆「濡れる女子事務員 外伝・お弁当編」

2018/04/27
Aちゃんの番外編ですね。

番外編を一つ書いたら、他にも書かないといけないのあるなあと思って書いてます。

正直、これだけ長い物になるなんて思いませんでしたね。

しかし、何度も言うけど、特殊な男の世界で彼女が頑張ってるのを伝えたいです。

現在進行形なのでエピソードも多いですからね。

現場も、他にも始まったり営業に行ったりと彼女にとっては、目まぐるしい日々だと思いますよ。


ほとんど、僕と一緒に動いてるから、あっちに行ったりこっちに行ったりですね。

現場で昼御飯が用意されるけど、僕もAちゃんも他所に行ってて食べれたり食べれなかったりです。

彼女の弱点の一つが、ご飯を食べれないと不機嫌になるって有ります。

車に乗ってて、お腹がぐうっって漫画のように鳴るのを何度か聞いてますよ。

食べないと駄目なんでしょうね。

細いんですが、沢山食べますからね。

車で移動してて昼御飯の時間になったけど、営業に行ってて食べれなくて、そのまま移動してたら、高山さんお弁当作って来てるけど何処かで停めて食べないですか?と言われました。

彼女は、お弁当作るの得意ですし何度も僕の分も作ってくれてて食べましたが、移動してたのとその日は無いだろうと思ってたから、少し驚きました。

それなら空き地にでも車を入れて、そこで食べようかと言いました。

リュックから二つ弁当箱を出すとお茶も水筒で用意してて、二人で車を開けて座って食べました。

僕は、ふと疑問に思って、お前弁当もしかして毎日作ってるのと聞きました。

そうすると毎日ではないですが、二人分はかなり作ってますと答えて来ました。

まあ、僕ら二人は不規則なのでそりゃ良いんですが、現場で食べたりした時とか急いで移動してる時とか、弁当作っても無駄になるとか有るだろうと聞きました。

Aちゃんは笑顔を見せて、そういう時は家で食べますからと答えました。

余ったら父親に渡すらしいです。

夏の時期になれば何かしら対策を立てないといけないですが、今の時期なら腐ったりとか無いですし、そういうのをなるべく避けて作ってますからと答えて来ましたね。

お父さんは、それで良いの?と聞くと、父がうるさいんですよと言いました。

Aちゃんが言うには、お父さんは豪快なようで、無駄とか勿体ない事をするのを嫌うらしいです。

だから、弁当が余ったら二人で食べて、それに少しおかずやご飯を足しますね言いました。

僕は、なるほどなと感心しましたが、あのお父さんなら使う時は使うけど、普段は無駄遣いを嫌うだろうなと想像しましたね。

Aちゃんは、その話しが出たついでに最初現場に入った時色々驚いたけど、皆自販機のコーヒーやジュース相当買うでしょう。あれって凄いですし朝礼の前とかは、必ず誰かが奢ったりして高山さんもコーヒー飲むでしょう。月にしたら坑夫の人の使う自販機の金額ってかなりの金額ですよと、無駄遣い嫌いらしく言ってきました。

トンネルでも大きなトンネルになると必ず自販機が置かれますし、宿舎にも置かれます。

その代わり、一般より少し安いです。

今でも缶コーヒーなら百円って多いです。

僕は、余り使いませんが、給料入るとその場に居る連中に奢りますね。

朝礼の時の缶コーヒーは、一種の習慣であれを飲みながら雑談したり今日の作業の確認してるから、意外と大事なコミュニケーションツールになってるんだとも教えました。

朝礼前に皆ヘルメットを被ったりしながら、一服してコーヒーを飲みながらの雑談って恒例の行事のような物なんですよ。

そこで、昨日酒を飲みすぎて無いかとか、今日の調子はどうかとか僕は見てますからね。

僕は、大体誰かに奢らせますけどね。

Aちゃんもそれをお父さんに言ったら、坑夫の一つのコミュニケーションの為になってるから無駄ではないよと言われたらしいです。

確かにそうですけどね。それに、最初高山さんが私個人に話し掛けて来たのも、休憩所の掃除してたら自販機の前から声がして何が良いかと聞いて来ましたよね、とAちゃんは言いました。

まあ、良くある事で近くに居る人が居て、小銭が有れば自販機の前で何にするかを聞きますね。

特に新しい作業員や事務員には、それでコミュニケーションを取りますね。

Aちゃんは、その時、あ!この人怖いだけじゃなくて意外に優しいんだと勘違いしたとの事です。

しかし、その時に休憩所の掃除とかトイレの掃除良くやってくれてるね、と僕が言ったらしくて、見てくれてるんだと嬉しかったらしいですね。

僕は、そういう風にコミュニケーションの為にも自販機は意外と活躍してると教えました。

しかし、Aちゃんは相当皆使いますねとまだ言うから、自販機の業者に聞くと普通の少なくとも五倍は使うらしいよと教えました。

彼女は、えー!?やっぱりと驚いてましたね。

まあ、Aちゃんの感覚は一般人としては当たり前ですね。

しかし、トンネル屋としては、トンネルにはトンネルの常識が有りますからね。

とにかく、ほとんど毎日、僕の分と自分自身の分の弁当は作ってて、食べれない時は家で食べてるには、感心しましたね。

今どきの女の子なら捨てたりしそうですからね。

お父さんの教育でしょうね。

お父さんは、楽しい事とかにはお金を惜しまないけど、パチンコとかは無駄遣いだからしないです。

面白いギャンブルならするけど、パチンコが頭を使うかがお父さんの持論です。

僕もパチンコは止めましたから分かりますね。

そういう中で、ある時驚いたと言うか上手いなと思った事が有りましたね。

元請けの副所長とAちゃんって、意外に接点が無かったんですよ。

副所長は、現場に積極的に出てるし、話して見ると気さくな人です。

僕より二つ程年上で、JVでも地元の元請けですね。

最初は現場には、それほど出なかったけど、段々と出てくるようになりましたね。

県では大きい元請けですが、所長の所と比べたら全国的に有名とかでは無いです。

それに所長は、現場に出るけど本来は学者肌の人で少し人を寄せ付けない雰囲気があるけど、副所長は日に焼けて現場の叩き上げって感じですね。

だから、坑夫も直ぐに話しかけ易くなったようです。

どちらが良いとかで無くて、所長との個性の違いが出てるから良いですね。

僕も良く話し掛けられて説明したり雑談したりしますが、地元の元請けの人って感じが出てるし、人が良いんだろうなとも思いますね。

しかし、人が良いだけで無くて打ち合わせの時など、こちらが正論で反論するとそれをきちんと聞いて賛同してくれますね。

夜勤に付いてる事も一時期多かったです。

それは、トンネル内が異常な暑さになったから、副所長自ら夜勤に事務所につめてて温度を計ったり仕事の進捗を見たりしてました。

まあ、一時期はトンネル内が六十度近い温度まで上がりましたからね。

これは、設計の段階に予想してたのよりかなり長く続きました。

それは、下請けの僕らの責任では無くて役所及び元請けの責任ですからね。

それでも、夜勤に所長や副所長が付くって少ないから元請けとしては、良いですよ。

今では、やっと温度が下がって二十五度から三十度前後です。

それでも暑いけど、徐々に下がり始めましたね。

暑い時期の事ですが、副所長とAちゃんが笑いながら立ち話ししてました。

僕は見てて、あれ?Aちゃん、副所長とあんな感じで話してたかなと思いました。

Aちゃん今でこそ、大抵の人と話すけど女の子一人でしたから、人見知り有りましたからね。

その日に副所長が僕の所にも来て、高山君は良いなあと言うから、何がです?と聞くと、Aちゃんの弁当が何時でも食べれるからと言ってきました。

嫌らしい言い方で無くて、普通にうらやましいなあって感じです。

僕は、Aちゃんが僕の弁当も作ってるのを他には言ってなかったです。

要らぬ邪推をされると面倒ですからね。

だから、どうして弁当の事を知ってるんです?と聞きました。

副所長は、夜勤に入ると食べるのがカップラーメンとかばかりで飽きたと言ってたらしいです。

それを聞いたAちゃんが、高山さんが今日は食べなかった分ですが、私の作ったので良かったら食べますか?と聞いたらしいです。

それで、何度か貰って食べたようです。

副所長は、女の子を入れるとああいう部分でも気が利くなあと喜んでましたね。

それに、あの子の料理は上手いよとも言ってましたね。

なるほど、それで親しく笑い合うようになったかと納得しましたね。

Aちゃんにそれを何気なく聞くと、可哀想だしうちで食べるより副所長にあげた方が、色々と良いでしょうと言うから、そりゃそうだなと答えましたね。

副所長は、頭が年齢のわりにかなり薄いです。

年齢のわりにと言うとまあ、五十代なら結構皆頭部はやられますからね。

そういう僕も汗をかくと、前に比べて随分薄くなりましたよ。

副所長と何かしら良い増毛ってないですかねと、笑いながら話しますね。

しかし、Aちゃんは、たまたま弁当を渡す時に僕が居たんですが、副所長と高山さんの為に海苔が結構入ってますよと言って、海草は毛に良いって言うけど、乾燥海苔もそうなんですかねと言ってました。

副所長は、それを聞いて笑ってましたが、僕はおいおいそこに触れるかでしたよ。

後からそれを言うと、副所長が自虐的に高山君より少ないなあとか私に言うから、冗談で言ったんですよと答えてました。

そのくらい親しさが有るって事でしょうね。

そういうある時、コンクリートプラントの一部を修理するために溶接機を持って、Aちゃんと高い所に登って溶接してました。

彼女は、溶接上手くなったから半分はやらせました。

しかし、足場が最初から悪かったのに春一番のような突風が吹き出して、終わり際に溶接機が風で落ちました。

僕らも降りようとしたけど、上がる為に使った梯子を誰かが勘違いして持っていってました。

プラントは、離れた所に有るし二人だけが残ってました。

飛んで降りられない事は無いけど、上手く飛ばないと下に砂場とコンクリートの場所が有るので砂場の方に飛べと言いました。

しかし、Aちゃんは高山さん先に行って下さいと言うから僕が先に飛んで、ギリギリ砂場に降りました。

僕がギリギリだったのを見たせいか、彼女少しビビってましたね。

僕は、大丈夫俺が居るから違う方に飛んだら、砂場に行くように体当たりしてやるからと言いました。

とても降りて来るのを抱えるとかは無理ですから、砂場に何とか落としてやろうと思いました。

そこに副所長がたまたま軽トラで来て、状況に驚きながらも軽トラを上手く付けました。

軽トラには、コンクリート班が使うビニールシートが沢山乗ってました。

後から運ぶつもりだったんでしょう。

副所長が軽トラの荷台に乗ると、この上に飛べと言いました。

確かに、軽トラが有るお陰で多少高さも緩和されるし、シートは柔らかいからそれが、良いです。

しかし、難が有るとすれば軽トラの荷台は狭いって事です。

だから僕も荷台に乗ると、副所長にもしも飛んでも失敗したら、僕か副所長が何とか下になるか助けてやりましょう、と小さい声で言いました。

副所長は、分かってるよと笑いながら答えましたね。

男らしい顔つきでしたね。

Aちゃんは、二人が居るって安心感と、軽トラの上ならって安心感で飛んで来ました。

副所長の顔面に鉄板入りの長靴が当たったようで、副所長しばらく顔を押さえてて見ると少し鼻血が出てましたね。

Aちゃんは、それを見てすいませんと何度も謝ってましたが、副所長は大丈夫、大丈夫と答えてました。

梯子を間違えて持って行ったのは、突き止めて僕から相当怒られましたけどね。

こないだも、車を運転してて二人で途中で弁当を食べてたんですが、彼女に副所長も上手く取り込んだなと笑うと、怒ったように反論されましたね。

現場の人と上手く交流しろって言ったのは、高山さんですよとね。

僕は、悪い意味で言ったんじゃなくて良い意味だよ、と言い返しましたけどね。

副所長も自販機でジュースを買う時は、事務所にAちゃんと僕が居るとAちゃんと高山君何が良いかなと聞きます。

Aちゃんと高山君って、俺の方がオマケかと彼女にそっと言うと、いちいち細かい事に拘らないのと怒られますね。

副所長は、トイレの掃除や現場が非常に綺麗になったのもAちゃんの効果だし、あの子の今後が楽しみだなと言いますね。

それに、他にも色々一生懸命だから、もしも今度うちと仕事するってなればAちゃんの更なる成長が見られるのは、嬉しいとも言います。

女性でも出来るってのを実践してるから、あの子には頭が上がらないよと感心してますよ。

最初は、反発もあったし今でも色々言われる事は有るけど、Aちゃんと実際に仕事をした人達やうちの連中は彼女を認めてますね。

この先困難も多いけど、彼女なら上手くやるだろうと思うのと、その為のサポートしないとなと思いますね。

おわり

次回は随筆「濡れる女子事務員 外伝・刺青の男編」

「ガーターベルトの女」~映画化のために​

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