新・花物語~コウテイダリア (皇帝ダリア) (別名:コダチダリア/帝王ダリア)

過去の花物語は終わりました
花物語は私が一番大事にしたい世界
11年後の今 どんな話が書けるだろう 果たして書けるか
いつ書けるか いつまで書けるか 先のことは何もわからない 
書けるときに書く ともかく一歩踏み出そう

里のおばあちゃんの詩5-これ何の花!!
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FC2ブログ「里恋詩くて・・・熊野・高野」

なぜ他のダリアさんと違って背が高いの?
怠け者のアリさんは働くのが嫌いなのではありません
怠け者という表現が悪いんですね
好奇心が旺盛で気になったことがあったら
自分で出かけて行っていろんな人の話を聴くのです
そうすることが楽しくてついつい仕事の途中で
皆の列から外れて調べに行くのです
仕事が嫌いなのじゃないんですよ
怠けているのでもなく調べものをしているのです

この日は背の高い高いダリアさんに会いに来ました
背の高い高いダリアさんの話を聞きに来たのです
なぜ背が高いのかこのところ気になっていたのです
夜も眠れずに・・・ということはアリさんにはありません
一日中あっちへウロウロ こっちへウロウロ
歩き回って寝床に帰ったころには疲れてバタンキューとなるんです

さてアリさんは背の高いダリアさんのお話が聞けたのでしょうか
アリさんに聞いてみましょう
アリさんアリさん ダリアさんのお話聞けましたか?
もちろん聞きましたよ なぜ他のダリアさんと違って背が高いの?って
ダリアさんは昔昔から自分が聞いてきた話をしてくれましたよ
そしてその話を自分の子孫に話してあげるんだとも言ってました

アリさんがなんにでも興味を持って
仕事ほっぽり出して調べ回っているでしょ
怠け者とは言いませんよ ちょっと変わりものといっておきます
ダリアの仲間にもアリさんのようにちょっと変わり者がいたんです
変わり者はどこにでもいるんです 悪いことでもなくそれが普通なのです
私の祖先はどこまで背が伸びるのだろうって思ったんです
伸びろ伸びろと念じ続けました
それだけではなく土の中のお水いっぱい吸い込みました
そうやって少しずつ背が高くなったのです
背が高くなるといいこともあるんです
今まで覗けなかったお家の二階の窓から
お部屋の中が見えるようになりました
するとこんな話もあったんですって
病気でお部屋に寝たきりの子がいて
窓から見えるのはお空だけだったんす
お友達は空を流れる雲さんだけ
鳥さんも時々は遊びに来てくれたんですって
そこにダリアさんが部屋をのぞいて
その寝たきりの子と目が合ったんですって
すぐ友達になって毎日いろんな話をしたそうです
早速ダリアさんとその子は友達になりました
ダリアさんは背が高くなってよかったなあって思いました
それに背が高いと皆を見下ろすことになるでしょ
それが案外気持ちいいんですって
いっしょうけんめいに背が伸びるように念じて努力した結果ですから
少しは自慢してもいいでしょうね
みんなもそんなダリアさんを偉いなあって褒めていたんです
誰も思いもしないことにチャレンジしたのですから
皆は背の高いダリアさんのことを尊敬するようになったのです
そしていつしか背の高いダリアさんはみんなから
皇帝ダリアさんとか帝王ダリアさんと呼ばれるようになったんですって

そう話してくれたアリさんはみんなには聞こえない小さな声で
こうつぶやいたそうです
私も大きくなりたいなあって思うことあるなあ・・・ですって

京都市北区紫竹北大門町37 葵荘17号
藤川一郎
075-493-4676

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