高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【411】

妄想家・夢想家無名居士の夢物語の記録です
無名作家高山のエッセイ「ガーターベルトの女」の映画化芝居化・・・
その他いろいろ作品化できれば
なんて途方もない夢を観ています

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📖 無名居士のたわごと〜2022年1月12日・・・11日の午後に高山から電話があった

久しぶりの電話
毎日掛かってきた時があったが
それはその時なりの必要があっての事だったのだろう
たまに掛かってくる今の状態が正常と言うか…普通な気がする
さて内容だが…高山と取引があった倒産した機械会社の社長と社員の数名を
高山の会社で引き受ける事になったその後の様子を話してくれた
高山の上司である会長からの指示ということで断れない
会長は今の会社の状況で受け入れは可能と言う当然計算した上での決定
とは言え実際に引き受ける高山としては61の元社長をどう使うか
若い元社員はどうするかで色々な気遣いする事になる
高齢である元社長は体力的に無理出来ない
資格があるからと機械に乗せて慣れない仕事で事故につながれば一番それが怖い
と言う事で肉体的には楽な火薬管理の資格を活かす仕事に付ける為に
さらに上の資格を取るように話し本人も賛成納得したらしい
確かに機械関係で工事下請け会社と関係があったとは言え
現場で働くとなると慣れない仕事を高齢になって始めるのは本人には辛いことだ
しかしそれは昨今の事情が事情とは言え自分が招いた事
遊んで食えるならばそうするだろうし
そうは出来ないなら何でもする位の気概がなければならない
若い子たちはそこそこ動いている様だが高山にすれば居ない方がマシと言いたげだ
それからもう一つの話は朗報
手放しで喜べる内容では無いと

高山は言うが…ナンバー2の女性社員Aちゃんがたぬき穴と高山は言ったが
口径2m弱の農業用水路の工事下請けの契約が取れそうと言う話
こんなこと書くのは機密漏洩になるかもしれないなあ
高山の今一番の課題はAちゃんをはじめとして若手社員で契約を取る経験を積むこと
その実績1号になるやもしれぬ
地元元請けもその辺の事情も理解しているとか
当然必要があれば高山が出ていくと約束もして安心してもらったと言う
そんな話を聞いて電話は終わった

実は私が月幾ばくかの支援を記事の原稿代としていたのだが
私の経済的事情でやめている
それが彼にとっては書く意欲にもなっていた
支援を止めて以来当然記事は送られなくなってブログ更新は出来ていない
私としては電話で話を聞いて記事にして欲しい内容が幾つもある
しかし私から切り出さないでいる
一番いいのは以前の様に幾ばくかの援助ができるようになる事だ
出来るだけそうなる事を私も望んでいる

📖 マガジン発行の初心を忘れない為に 〜マガジン第33号から・・・2019.5.24~高山のことやトンネル工事現場で何がおこっているかなど:グチに始まりグチで終わった

さて本 題の高山のことエッセイのこと
新しい現場が同時に二か所はじまるとか
しかも大手の元請けの仕事らしい
これは高山の仕事が順調に行ってる証拠
高山が築き上げた実績が全国に知れ渡った結果
いい抗夫が集まっていい仕事をしているという評価が高まり
大手元請けの耳に入る}
一つの元請けは父親の代に仕事の縁があった会社だという
父の会社の倒産でその縁は切れたけど
高山が抗夫から社員となり営業活動を続け現場を管理していく中で
高山の望む現場を作り上げていった
常務時代からの悪しき慣習を健全化していった
その一つが地元暴力団との縁を切ったこと
高山の抗夫時代からの友人Yを呼び寄せた
そのことにより仕事の効率が高まり工期短縮につながる
そしてるバイトの女子事務員が現場の環境を変えていった
先ずトイレ掃除を徹底した
ヤードにおける重機や車両や資材の整理整頓
休憩所の清掃と抗夫のヘルメット作業着の整理
職場が見違えるように変わっていった
それは働く人の意識も変えていった
そうっやって彼女右派抗夫達の信頼を得ていく
彼女がしたいということをそしてやってきた仕事の内容を高山は見ていた
その彼女に管理者としての資質才能を見て高山は自分の右腕に抜擢した
それは高山の経験から来る勘だったのだろう
普通こんなことはあり得ないと思われる
高山の柔軟な思考と勘が女性であるにもかかわらず
社員しかも管理職に登用した
常務はまだこのとき現役だったが高山のやることを理解し支持した
会長も支持したがただ社長一人だけが高山のやるとなすことに
理由なく高山のやることにいちゃもんをつける
それが問題だが会長がそれを抑えている
その会長も健康上の問題を抱えてはいるが
高山を全面的に支援している
常務は引退し高山の体制が出来つつある
現場を統括する事務所の設置と社員の登用昇格を複数決めて
これまでは高山一人の管理体制だったのを集団管理に移行
まだ仕事分担や内容には問題があるというが
その体制も実を結んでいくのだろう
現場が10現場に増えたことでいやでも集団体制にする必要があった
仕事量に対応してその体制ができたのも女性管理者として
Aの存在があることは誰もが認めるところ
自然にいい方向に流れていった
それも高山の運でありその個性と現場で磨いた感覚が呼び寄せたと言える
順調な時こそ用心しなければいけない
一つの現場でのミスが命取りになることは
父親の倒産の件で身をもって経験している
先日女性二人がパワーショベルに乗って回転したとき
アイルパイプに接触切断する事故があった
それは下請け現場の抗夫だけで修復できるから問題はなかったが
高山によるともっと大きな事故になる可能性もあったという
そうなれば下請けだけでは解決できなくて外部に修理を依頼することにも
そうなれば元請けとしても黙ってはいられない問題になったろう
そうなることも常に抱えて慎重に事を進めていかなければならない
一つのミスも高山には許されないということ
高山は50代になったばかり
これから10年が働き盛りの年齢といえる
管理者として気力も経験も現場環境も抗夫達も管理体制も
充実した時期に突入した
仕事は順調だ
今一つの課題が作家としての仕事その作品が世に出ること
私は高山に言ってる
世に出るかどうか 曽於結果は問題じゃない
とにかく書きたいことを書き作品として残すことだと
書きたいものがあることは幸せなんだと

私は正直言うと高山との縁を切りたいと思うことがある
高山の書く作品に例えば「ガーターベルトの女」シリーズ他の
トンネル現場シリーズのエッセイにみられる高山の感性は好きだし
魅力的な人物が登場している
それがためにこのnoteでエッセイの映画化作品化の取り組みについて書き
その実現のために何らかの手掛かり縁が出来ないかと願っている
しかし多々山の金銭感覚には疑問を持っている
自分と手金銭感覚はないと言っていいが高山は千円二千円を無心してくる
借りるという意識はなく返せない者として無心する
これまで私は頼まれたら断れない性格から彼の無心に応えてきたが
私とて自分の借金もあるし限界がある
先月から付きなにがしかの決まった援助は続けているが
その他の細かな無心は断ってきた
それに月末が近くなると決まって電話の最後には月初めの支援金について
決まって念押しする
以前そんな自分の態度言動は精神的に抱えている病気の問題だといっていた
私もそう思うようにしている
病気が彼にそう言わせていると
だから彼との関係を切りたいと思うときがあるのも事実
一方彼から生きる目的生きがいをもらっているとも思う
そのはざまで私自身が揺れている
例によって優柔不断な自分の性格を持て余している感じ
スッキリさせればいいと思うがこうやってグチっているのが私
グチは書くまいと決めたけど
結果グチで終わってしまった

📖 高山の作品から〜【新シリーズ】Yとの嬉しい再会 4

「Yとの嬉しい再会 4」

Yの話しが、シリーズになってるけどYを通じて僕らの仕事とか或いは、耳が悪くても仕事は出来るんだと思って貰えたら嬉しいです。

一人の男としてのYと言う側面も、当然有ります。

Yと知り合った頃、彼の従兄弟がトンネルに連れて来てました。

Yと同い年の従兄弟ですが、この男は腕は二十代後半にしては良い方でしたが、天狗になってました。

何かにつけて俺は、喧嘩は負けないとか仕事も年寄りに負けないとか言ってましたね。

Yはトンネルの経験はあったけど、やはり耳のハンディのせいで、それまでずっとトンネルってわけでは無かったようです。

トンネルに行っても、耳のハンディのせいで途中で辞めさせられたとか有ったようです。

それで、従兄弟がなるべく一緒に行動するようになったようです。

従兄弟が、耳の事を話して雇って貰うって感じですね。

しかし、僕が会った頃は従兄弟と微妙な関係になってましたね。

従兄弟は、身長は一メートル八十センチ近く有ったけどYと違って細身でした。

何故二人が微妙な関係になったかは、従兄弟が酔うと火薬の免許を持ってないYを馬鹿にするんですね。
 
Yも従兄弟も、僕らより先にその現場に来てたからか従兄弟は掘削班に居ましたが、Yは火薬の免許を持ってないから掘削班に入れなかったです。

それも、従兄弟が馬鹿にする原因にもなりました。

トンネルは、掘削班は花形なんですよ。

それに、お金も良いですからね。

しかし、この考え方は、もう古いんですけどね。

掘削班もコンクリート班も雑工も同じだと、今は思いますよ。

これは、今ではつくづく思うけどチームには、それぞれの役割がきちんとあって成り立つんですよね。

誰が偉くてってないんです。

しかし、やはり掘削班は、ある程度腕がないとどうしても出来ないのも事実です。

僕は、当時雑工から入って掘削班に行って、掘削班の片方の班長までなりました。

それは、腕が良いと言うより、統率力と働き者だったからです。

僕は、三十歳で現場の所長仕方なくしてるけど、掘削班の班長が、三十一とか三十二歳って、かつても今も滅多に無いです。

これは、僕が凄かったので無くて現場が良かったんですよ。

雰囲気が良くて、それならあいつにやらせて見るかと言うのが有りました。

おじさんが所長でしたが、それは関係なくておじさんは、え!?お前が班長かと後から言ってましたからね。

支えてくれた人に感謝しないといけないなと、今では思います。

従兄弟とも一緒に何度も仕事をしたけど上手いんですが、雑でムラが有りました。

僕の同い年のHは、もう一つの班に分かれてしまいましたが、従兄弟の仕事を見ててあれでは、全国で通用しないときっぱり言いましたね。

一度だけ従兄弟と僕は、仕事してて揉めた事が有りました。

普段はわりと仲良くやってたけど、従兄弟の雑さとムラがある仕事ぶりは時々僕をイライラさせてました。

当時は同じ立場でした。

僕も掘削班の一作業員で彼もそうでした。

僕が掘削した後の土砂をタイヤショベルで処理して、ダンプに積んでました。

従兄弟はダンプに乗ってました。

そこのダンプは二十トンダンプで扱いが大変でしたが、僕がタイヤショベルに乗ってると横に土砂を積んで貰うためにダンプを付けるんですが、何度もぶつかるんですよ。

下手なんですね。

最初は上手く避けたりしてたけど、ある時僕がバックしてたら向こうもバックしてて思わぬ方向に曲がって来てしまい、思い切りぶつけて来ました。

思わず運転席から落ちそうな程で、カチンと来ましたね。

その事だけでカチンと来たので無くて、何度かダンプ代わろうかと言ってるんです。

しかし、当時の班長があいつは下手だからと止めました。

それでもダンプも下手なので、班長に何かしら他の事をやらせてはと言いましたが無理でした。

それなのにダンプはしんどいけど、タイヤショベルは楽で良いとか冗談ぽく言うんですね。

そういうのもあって、この野郎!!でした。

そして笛を吹いて現場の乗り物を止めました。

タイヤショベルもかなりへこんでたし、何らかの故障が無いかを見たかったのも有ります。

従兄弟がダンプから降りると謝るどころか、僕の乗り方が下手だみたいに言ったので我慢してたのが、てめえこら!!になりました。

従兄弟に寄って行き、お前なあ、いい加減にしろよと言いましたね。

僕は、完全に喧嘩モードでした。

すると従兄弟は、そういう態度の僕を初めて見たからかすっかりビビってしまって、すいませんでしたと言いました。

僕は、内心こいつは口だけかと思いながら、これからきちんと乗らなかったら殺すぞと脅しました。

しかし、良い時と悪い時があって、悪い時の多くは前の日に飲み過ぎてるんですよ。

二日酔いが抜けてないような状態です。

これで何人もと言い合いになりましたね。

酒が抜けてないから勢いは良いけど、四十代半ばの班長から、今日は帰れとか言われてました。

飲んでないとわりときちんとしてたけど、それほどの腕では無いのに飲むと俺は仕事も喧嘩も凄いと始まるから、段々と人が近寄らなくなりました。

Yもうんざりしてましたね。

その頃Yと僕は同部屋でしたが、酔って来るので僕から帰れと怒られてました。

そういう時に、焼き肉大会が有りました。

大きいトンネルになると、昔は大抵皆の親睦を兼ねて二ヶ月に一度位の割合で、焼き肉大会が有りました。

今は不景気からか、少なくなりましたけどね。

元請けも参加して、皆で外に大きな鉄板準備してその土地の名産とかも入れて焼き肉するんです。

酒も飲み放題なので、酒好きは相当飲んでました。

それで、飲んで喧嘩とかも有ったけど楽しかったです。

その席で元請けの副所長が、この中で誰が腕っぷしが強いんだと言い出しました。

そりゃもう、見た目からしたらYです。

皆、Yを指しましたよ。

そしたら誰かが、有志で腕相撲大会しようになりました。

元請けの所長が、片腕ずつに賞金を三万円出すと言い出したから、そりゃ腕に自信の有るのは出ますよ。

これは、すっかり忘れてて、こないだYから言われて思い出した話しなんですけどね。

あちこちで腕相撲大会やってるから、覚えてないんですよね。

二十人程出て、トーナメントでやりました。

右は、Yが圧倒的優勝でした。

僕は、早くにYに当たって負けてます。

左になったら、Yと僕の決勝になりました。

僕は剣道してたから、左の握力は当時は百を超えてました。

腕相撲って腕っぷしってよりも、手首の返しが強いかと握力がかなりの部分で作用します。

周りは、僕がYと決勝ってのに驚いてましたよ。


しかし、前から知ってる連中は、左なら僕の方が強いだろうと言いました。

前の現場で見てますからね。

そして、YとやるとYはやはり強いんですが、手首の返しは僕が強かったです。

僕が勝ったけど、Yが賞金で皆で飲みに行こうと言ったから賞金は手に入らずです。

Yがそういうのに、僕だけ賞金は貰うって訳に行かないからですね。

今度、この六万円で若手で飲みに行こうとなりました。

Yは、まさか僕に負けると思って無かったようで、ショックだと言ってました。

その夜です、僕はすっかり飲み過ぎて寝てたら誰かが呼びに来ました。

Yと従兄弟が喧嘩して、Yが従兄弟をぼこぼこにして止まらないから来てくれです。

僕は、え!?ですよ。

急いで下に降りたら、駐車場の所に皆居るんですよ。

どうもYが腕相撲で勝ったのが気に入らなくて、何処かで喧嘩になったらしいです。

Yは、酒が強かったから酒の勢いと言うより、今まで溜まってたの爆発したんだと思います。

僕が行くと、倒れた従兄弟をまだ蹴ってました。

それは、普段のYとは違う非常に狂暴な雰囲気でした。

周りも止めようとするけど、その雰囲気に飲まれた感じでした。

僕は急いでYの所に行くと、Yにしがみつくようにして、もう辞めろと頼みました。

Yは、それでもしばらく我を忘れたようでしたが、僕が行った事によって皆も我に返った感じでYを押さえました。

多分、最初からそこに僕も居たら雰囲気に飲まれて、止められなかったかも知れないですね。

従兄弟は、もうボロボロでしたね。

喧嘩に負けないとか仕事も出来るとか意気がってたのが、皆の前でそこまでやられて恥ずかしかったんでしょうね。

次の日に現場を辞めて、一時的に従兄弟は帰りました。

一ヶ月もしないうちに誰かが呼び戻しましたが、前のような横柄さは少しは治りました。

しかし、その現場が終わって次の現場と言う時に僕やYは選ばれたけど、従兄弟は駄目だとなって選ばれなかったです。

そのあと従兄弟の噂をあちこちで聞いたけど、良くない噂ばかりでしたね。

今は地元で、多分普通の建設業に就いてると聞いたけど、Yも縁を切るって程では無いけどほとんど知らないようです。

結局、Yはトンネルの世界で生き残れたのは真面目だったからですね。

従兄弟が残れなかったのは、若い時に少しだけ覚えると天狗になったからでしょう。

それと酒でしょうね。

酒で駄目になるって、色々なパターンを見てきましたね。

それと暴力的な話しが多いけど、皆がそういう訳では無いです。

しかし、肝心な時には暴力と言うか、度胸を試される世界で有るのは変わりませんね。

この話し思い出したきっかけは、Yがこないだ、●●ちゃん腕相撲しようと言い出したからです。

右で負けて左で勝ちましたね。

周りは僕が強いの知ってるけど、Yの身体見て流石の高山さんも負けるかもと、ジュースを賭けたり小銭賭けたりしてましたね。

盛り上がりましたね。

終わってしばらく日にちが経って、この話しを何気なくYがしたから、え!?あの時腕相撲したかな?でした。

Yが従兄弟と喧嘩したのは覚えてますが、その一つのきっかけが腕相撲だったとは、覚えて無かったです。

どちらにせよ、従兄弟とYとの衝突は何処かで起こってたでしょう。

Yが人生の勝ち組とは言わないけど、従兄弟より余程ましですね。

そう思えば、当時は僕も気に入らない事が有れば引きませんでした。

しかし、毎日コツコツ身体を使って動いてた事は間違いないし、天狗になる暇など有りませんでしたよ。

それと、暴力とか度胸は今でも有るけど、決して強い人間では僕は無いですね。

しかし、色々忘れてる物ですね。

おわり

📖「ガーターベルトの女」の映画化のためにエッセイをお読み下さい〜第14話✳番外編3~「電話帳」

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「ガーターベルトの女 番外編3」~電話帳

久しぶりの「ガーターベルトの女」の話しです。

タイトルをどうするかは、後で決めます。

「ガーターベルト」シリーズは、色々錯綜してるから難しいけど、まあそこは気楽に考えて下さい。

何故、今これを書くのかは、様々な要因が有ります。

一つは、父の入院です。

見舞いに行くと、どんどん弱ってるのが分かります。

僕は、父の血が最も濃く入った息子だと思うから簡単には色々言えませんが、非常に落ち込み、悲しいです。

父の事は、僕にしか分からない部分が沢山有りますし、人にどうこう言われたくないですが、親戚の一部は色々言いますよ。

そうして、父の事から我が家は引っ越す事になって、今は物件を見ながら部屋を片付けてます。

片付けの苦手な僕は、苦労してますね。

そういう時に、昔の電話帳が出てきました。

今も電話帳を持ってますが、今は完全に仕事用になってます。

そこに書かれてるのは坑夫と業者の電話番号や住所です。
 
基本的にスマホが駄目になっても人を集めるのに、これを使うから大丈夫です。

今回出てきた電話帳は、若い頃の電話帳で大量に落書きやメモ書きが残ってました。

僕は、メモ魔なんですよね。

今でも後から読むと意味不明な事や分かる事をあちこち書いてますね。

しばらく古い電話帳を見てたら、色々思い出しましたね。

昔は、こうして皆電話帳を持ってたんですよ。

色々思い出した中に「ガーターベルト」シリーズのMの事も、沢山書かれてました。

多分、女性では一番メモ書きが残ってますね。

それほど彼女を好きだったのでしょうね。

意味の分からない事も沢山書かれてました。

男性では、死んだヤクザのAの事が一番書かれてましたが、簡潔ですが本人が書いた文字や落書きも有りました。

ボロボロでしたし、捨てる事にしましたが、「ガーターベルト」シリーズは自分自身が二十代の頃に最も愛した女性と、死ぬまで友達だった男の話しです。

特に、二十代の頃の三人には、誰にも入れないような聖域があったような気がします。

そういう訳で、一つの電話帳からエピソードを思い出したから久しぶりに「ガーターベルト」シリーズ書きます。

その日は雨でしたね。

何時ものように友達のAとMの店で飲んでたら、Mの事が好きで貢ぎ物までしてた中年の医者が入って来ました。

僕が一人なら、頃合いを見て大抵店を出るんですが、Aが居たし客も少なかったから何となく居座りました。

Mもここで、その医者と二人にしないでと言う感じの視線を、こっちに送って来ましたね。

僕とAは、飲みながらくだらない話しをしてたと思います。

今度は、何処に遊びに行こうかとか、同い年のあいつに街で会ったけど変わってたとか、そういう話しですね。

勿論、AもMも好きな映画の話しもしてましたね。

Mは、僕らの相手もしてたけど、主に医者と話してました。

僕らは放って置いても良い状況でしたからね。

少し経つと、いきなり扉が大きな音を立てて開きました。

そこには、五十代から六十代前後の男が雨に濡れて立ってました。

男が着てるTシャツやズボンは汚れてて、髪も長く白髪混じりで無精髭も生えてました。

微かに、少し離れてても異臭がしました。

Mは、それを見ると冷蔵庫から瓶のコーラを出して栓を抜くと、その男に渡しながら言いました。

「お酒は駄目だし本当は追い返すけど、それを飲んだらそこにある傘で黄色いのを持って出ていってね。」と言いました。

ホームレスでした。

ズボンのポケットから古い長財布を出すと、飲むお金は有ると吃りながら言いましたが、Mがピシャリと言い返しました。

「アル中でしょ。うちではそういう人にお酒は出さないし、コーラで我慢して出ていって。」

ピシャリと言いながらも、何処かしら優しさが有りました。

男は、コーラをゴクゴクと一気に飲むと、口の中で小さい声でもう一本、と言いながら瓶をそっとカウンターに置きました。

Aや僕は、その男を飲み屋街で何度か見てました。

大抵、店に入れて貰えないか入れて貰えたら先払いで、静かに強い酒を飲んでました。

Aが、コーラをもう一本俺が奢るからおじさん、ここは帰りなよと丁寧に言いました。

僕は、ただ見てるだけでした。

医者の客は、不快そうな顔をして水割りを飲んでましたね。

Mは、もう一本コーラを出すとその男に渡しました。

男は、コーラをまたもやゴクゴク飲むと瓶をカウンターに置くと、黄色い傘を持って出ようとしながら小さい声で、ありがとうと呟きました。

男が出ると医者の客が、乞食が何でうろうろしてるんだ。

Mちゃん、良く来るのかと聞きました。

Mは医者の客に向かって、色々あるのよとだけ言いました。

突き放すような言い方でしたね。

そして、こっちに来て突然、最近観たテレビの映画の吹き替えが酷かったと笑いながら言いました。

医者の客は、気に入らないようで、乞食なんかに優しくしくしても何の得もないのに、と大声を出しました。

少し酔って来てるように見えましたね。

Aが、乞食とか今は言わないんだよ。医者ともあろう人が良く言うよ、と言い返しました。

医者の客は一瞬ビビったようでしたが、ビビった自分自身に腹を立てるように、乞食に土方にチンピラヤクザか、と大声を出しました。

皆、医者を全く無視してました。

Mが勝手に曲を選ぶと、これを歌えるでしょうと僕らにマイクを渡すと、一緒に歌ってと言うと曲がかかりました。

さだまさしの「防人の詩」でした。

当時、若かった僕らにとって八十年代初めのこの歌は凄く古いように感じたのと、さだまさし=暗いとかフォークとかダサいとかあったから、まさかMがこれを歌うと思いませんでしたね。

しかし、歌い出すと非常に上手く歌詞がしみじみと滲みるようでした。

Aが上手く被せるように、一緒に歌い始めました。

Aは、歌うのが好きで無かったから驚きましたね。

二人で歌う「防人の詩」はとても良いものでした。

曲が終わるとAとMが、良い曲だなと言いました。

僕は、良いとは思ったけど、AとMの知らない部分を何故か見たようで驚いてました。

Aは、僕に今度はお前も歌おうと言うと、今日は悪いけど帰ると言って席を立ちました。

Mがお金の計算をすると、Aは医者の客を指すとこの人の分もと、一万円札を出しました。

つりが、あっても良いよと言いながら店を出ながら、医者の客の頭を思い切り平手で叩きました。

人間なんて何時乞食になるかは分からんよ、と医者に言うと店を出ました。

医者の客は、驚いたのと怒りで顔が真っ赤でしたが、Aを追いかける度胸も無かったです。

Mは、医者の客を相手にせずに僕の前に来ると、またもやこないだ観た映画の吹き替えが酷かった事を、笑いながら話しました。

そして、僕にもあの歌を覚えてと言うと、ああいうのもたまには良いし私は好きだな、と笑いました。

Mは、流行を追うのが上手かったので意外でしたね。

医者の客はもう今日は帰ると言うと、お金はあのチンピラが払ったんだなと言いながら出て行きました。

しばらくMと二人で飲んでると、若い客が三人程ワイワイ言いながら入って来ました。

この店古いなあとか昭和かよと言いながらも、こういう所に美人が居るんだなと、Mに言いましたね。

初めての客のようでしたね。

かなり酔ってるようで、Mが何にしますか?と聞くと、貴方の電話番号とか言ってました。

Mは、面倒そうな態度を相手に分かるように出しましたね。

すると、一番身体の大きいな若い客が、お姉ちゃん舐めんなよと立ちました。

Mは、舐めてもママの味がまだまだするんじゃないの、と返しました。

身体の大きな若い客がMの胸ぐらを掴みかけましたが、Mはすっと避けるとあっちのお客様に迷惑だから帰りなさい、と強く言いました。 

身体の大きな若い客と他の二人が、僕を見ました。

良く見ると、まだ未成年ではないのかと言うのも混じってるようでしたね。

僕は、自分自身の頭の中の何かが弾けるのが良く分かりました。

相手に向かってにこやかに手を振りましたね。

すると、舐めてるのは姉ちゃんだけじゃなくておっさんもか、と言ってきました。

当時、二十代の半ばの僕におっさんはないだろうと思いながらも、イラつきが何故か有りました。

ホームレス、医者、Aの態度、何かしらその日は、歯車が狂ってるように思ってたからかも知れないです。

僕は相手の方に行くと、外に出ろと大きな声を出しました。

Mは、貴方達この人知らないのと笑いました。

一人が僕の高校の後輩らしくて、あ!っと言う顔をしました。

高校の名前を出したのと、剣道部のキャプテンだったかと聞いて来たので分かりましたね。

高校では、有る事件からそこそこ悪い事で有名になってしまってました。

高校の後輩は、身体の大きいリーダー格にあの人はヤバイよと言って止めましたね。

しかし、相手は表に出ようと扉を開けたから、僕は店の椅子を持ち上げると相手の頭に目がけて振り上げて打ちつけました。

相手は、相当驚いたようでしたね。

ダメージは、何処かを軽く切ったようで血が出る程度でしたが、椅子で殴られると思って無かったようです。

僕は、そのまま相手を外に出すとボディに二発、三発、四発殴りました。

相手は、うずくまるとごめんなさいと謝って来ましたが、顔を蹴りつけて早く帰れガキがと言いました。

僕の中に、何かしらの苛立ちが強く有りましたね。

若い連中は、逃げるように走って行きました。

身体は大きいけど、まだ子供でした。

店に戻ると、Mに俺にもコーラを頂戴と言うと、少し違う所で今日は飲むから後で合流しようと言いました。

Mは、分かったけど余りイライラしても仕方ないよ、とだけ言いました。

コーラを飲みながら知ってる店に行きましたが、いまいち盛り上がらずに酒も酔いが回りませんでした。

僕は、そのまま歩いて駐車場に行くと、Mと良く待ち合わせてた人気のほとんど無い場所に車で移動しました。

車の中でCDを聞きながら待っていると、Mの車が横に付けて来ました。

Mは、助手席に乗り込むとコーラをバックから二本出して、今日はコーラの日だねと言いながら僕に跨がりました。

Mの柔らかい脚と尻を感じると、少しだけ勃起しました。

Mは色々有るよね。多分この先は、もっと色々有るのかもねと言いながら、コーラを開けると飲みました。

今までも色々あったのを考えたらこの先も色々あるよ、とまた僕を慰めるように言いました。

そう言いながらもMは、腰を使って上に乗ったまま僕を刺激しました。

その日のMは、ミニスカートでしたが、ガーターベルトはしてなくて直接パンティがジーンズに当たりました。

ジーンズごしでもMが濡れて居るのが分かりましたが、僕のモノはMに対してなら百二十パーセント勃起するのに、その日は七十パーセント位しか勃起しなかったです。

Mは、それに気付くと僕に、色々有るけど私のコーラを唾と一緒に飲んだら元気か出るよと言うと、口移しでコーラを唾を入れて来ました。

Mの舌はそのあとも僕を慰めるように、いやらしく優しく口の中で動きました。

僕のモノは復活し始めました。

今日は、何があったと言うわけでは無いが、何かしら歯車が上手く回って無かったのが、Mの舌と唾とコーラで気持ちを切り替える事が出来ました。

Mは、素早く僕のジーンズを脱がせると、自分自身のパンティの間から挿入しました。

今日は中で良いからと言うと、妊娠したら結婚しようと笑いました。

そうしてしばらく動くと、僕はいくつもりは無かったのにMの中でいってました。

Mのあそこが、精液を飲み込むように収縮するのが分かりました。

Mがキスを何度も繰り返すと、機嫌直った?と言いながらゆっくり僕の上から降りました。

そして何度か二人で抱き合うとMがしっかり、しっかりと繰り返して言いました。

僕は、自分自身の頬を暖かいものが流れるのが分かりました。

Mの胸で泣いてましたね。

Mは、「防人の詩」を子守唄のように歌いました。

美しくて優しいけど滲みる感じでした。

その後、僕もAもMも色々な予測出来ない事に出合います。

Aは、この世にもう居ません。

僕は、歳と共に「防人の詩」をカラオケで歌うようになりました。

昔は、ダサいと思ってたものがしみじみ分かるようになりましたね。

今では炭酸系のジュースは滅多に飲みませんが、今度久しぶりにコーラを飲んでMを思い出そうと思ってます。

Mが、色々有るけどしっかり、と言ってくれるような気がします。

今年で五十歳になる僕は、Mも何処かで四十八歳になるのかと思うと時間の経過を思います。

しかし、MやAが僕に残してくれた物は大きく、未だに残ってます。

電話帳は捨てたけど、捨ててもそれは消えないです。

電話帳に書かれて居たメモ書きには、Mが僕にしっかりと言ったと書かれてて、横にコーラと書かれてます。


おわり

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