高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【447】

妄想家・夢想家無名居士の夢物語の記録です
無名作家高山のエッセイ「ガーターベルトの女」の映画化芝居化・・・
その他いろいろ作品化できれば
なんて途方もない夢を観ています

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📖 高山のエッセイ〜「遺言 甥っ子へ」

僕は、一応遺言は書いてる。


何故かと言えば、仕事柄いつ事故をして死ぬか分からないからだ。

過去には大きな事故もしたし、これは自分自身の性格から死ぬような目に合って来た。


今回は、僕の愛する甥っ子に遺言を残したい。


これも本当に書いてるが、ここでは違う形で残したい。


過去にこのブログを好きで居てくれて、僕とも交流があった人が亡くなったのも影響してるかも知れない。


その人は、きちんと小説サイトの人にも挨拶を出来る限り残していた。


弱気な挨拶ではなかったが、その人の人柄が出ていたと思う。 

人は、どういう形で居なくなるか分からない。

それとこないだ、現場で数メートルの所から落ちてたまたま、軽傷ですんだけど段々と体力的には落ちてる事を実感してる。
    

決して死にたいとか、死ぬわけではないんですけどね。


甥っ子に遺言は残して置きたいのは、そういう色々な理由からだ。


僕は、今年の四月十日で四十九才になる。


甥っ子は三月で十才になった。


キイチと名前は仮名にします。


キイチが生まれた頃は、産後を妹は家で過ごした。


猿のようなキイチを世話したのが、キイチにとってのジイジだよ。


キイチは、僕をおいちゃんと呼ぶ。


おいちゃんは、忙しくてかまってられなかった。


それに、小さな赤ちゃんのお前をどう扱うかを知らずに、見てるのが精一杯だったよ。


キイチのママは、その後も何かにつけてお前を連れて家に来たね。


最初はママと絶対に離れず、なかなか人に慣れない子だった。


おいちゃんは、お前が来る度に家に居たらなるべく笑わそうとした。


段々と歩くようになって、面白かったよ。


それでもやはりその頃は、ジイジとバアバが良くお前の世話をしていた。


家から海に近くて、石投げをしたりしてたよ。


おいちゃんと外に初めて二人で出たのは、三才くらいだろうか?

手を繋いで海まで行って、漁船を見たよ。

お前に、漁船に乗せて貰うように言おうかと聞くと嫌がったよ。

小さな手で、いつも出かける時はおいちゃんと手を繋いでいたよ。

今でもお前の子供の頃の手の感触を覚えてるよ。  

いつも公園に行くときに、パチンコ屋の前を通って行ってたね。


そこでいつもおいちゃんが笑い話しばかりしてたら、お前は喜んでたよ。

お前が、家に泊まると言ったのも三才位かな?

ジイジとバアバとおいちゃんとで、キイチ泊まれよとからかっていたら、お前が泊まると言い出してママも皆驚いたよ。


びびりのお前が泊まるとは思ってなくてこっちが慌てて、とにかく今晩預かるのにDVDを借りにバアバとおいちゃんとで行ったよね。


この時から、お前が泊まる時のパターンが決まったと思う。


DVDをおいちゃんと見て、バアバの部屋でお前が寝付くまでおいちゃんが話しをした。


保育園に入ってからも、何かにつけて泊まりに来たね。


近くの公園で沢山遊んで、夜はDVDを観たね。


新しいDVDを絶対に一本は借りて、後は古いのを借りたね。


おいちゃんと、沢山のアニメや仮面ライダーを観たね。


ママはおいちゃんが居ない時は泊まらせなかった。


相手をする人が遅くまでだと、ジイジとバアバでは体力的に無理だったからだよ。


もう一人のおいちゃん、つまり僕にとっての兄はアルコール中毒鬱で、お前をそんなに可愛がらなかった。


何処かに、お前ばかりが可愛いがられるのが納得出来なかったのだろう。


それでも自分自身の気分次第でお前に接した為に、時にはお前を傷つけそうで怖かったよ。

もう一人のおいちゃんと僕を、お前は分けて考え始めたよね。


おいちゃんと呼ぶが、キイチのおいちゃんと、ママのおいちゃんって言い方をしたね。


もう一人のおいちゃんを、ママのおいちゃんと言ったのは、あー!そうだな、だった。


もう一人のおいちゃんは、お前が来てもお前のママとばかり話してたから、ママのおいちゃんとなったんだね。


僕をキイチのおいちゃんとしたのは、本能的に自分自身を可愛がってくれるのはどちらかを、良く分かってたからだよね。

お前とは沢山の思い出が有るし、おいちゃんにとっては、お前から沢山の癒しや気付きを教えて貰った。


時にはテレパシーのように、お前が考えてる事が分かったよ。


血の繋がりだなと思ったよ。

公園で色々な遊びをして、DVDを見てから話しをして寝たね。


ママは、キイチがダンゴムシを探してるとか、カブトムシを探してるとかだと、おいちゃんに頼んで来た。


ダンゴムシはお前と探しに行ったね。

必死に石の裏を覗いて見つけたら、お前は知らないふりをしてて笑ったよ。

公園で遊ぶのも、サッカーから公園の遊具を使った遊び、かけっこ、公園に来る鳩の餌やり色々したよ。


おじさんのスマホには、沢山のお前の写真や動画が残ってる。


仕事場の人間やなんかに見せてると、子供好きですねと言われたが、おいちゃんはそう言えば友達の子供とも仲良くやれたのを思い出したよ。


元々子供は好きだったのだと思うが、やはりお前は特別だよ。


近くのデパートにゲームもやりに行ったが、最初はおいちゃんは戸惑う事が多くて、お前に教えて貰ったよ。


おいちゃんは、最近のゲームセンターなんかはほとんど行ってなくて、お前居なかったからその後もいかなかったかも知れないよ。


今では十才になって少年野球始めて、会うとキャッチボールが主になった。


かけっこも、おいちゃんもある程度真面目にやらないと負けるようなった。


ジイジも体が悪いなりに付き合ったが、今では無理だね。

どんどん逞しくなっていくのに驚いてるよ。

もしもおいちゃんに何かしら起こったら、おいちゃんの物からママにお金に変えて貰って、お前とジイジとバアバにあげるよ。


おいちゃんの兄には何も残すつもりはないからね。

そのくらいおいちゃんの兄は、家族に迷惑しかかけてないんだからね。


ママはそういうのを売りさばくの上手いから、旧い手に入りにくいCDとか本とかジーンズを、なるべく高く売ってくれるだろう。

大した金額にはならないだろうが、せめてもの思いだよ。


お前はこれからどんどん大きくなって、おいちゃんとの距離は出来るかも知れない。


だけどおいちゃんは、お前が困ったら出来る事なら何でもするよ。


それに、これからお前が生きて行く世界は大変だろうと思う。


お前はママに、おいちゃんのようになりたいと言って最近困らせたようだけど、おいちゃんのようになりたいと思うなよ。


多分、特殊なトンネル工事の仕事をしてて昔の給料とか今の給料聞いたのだろうが、おいちゃんは使える金額は微々たるもので情けない状態だよ。

沢山の様々な借金や家族を支えてるから、おいちゃんはお金がないんだよ。

それと、パパとは違っておいちゃんはいつもへらへらしてて楽しそうにお前には見えるのかも知れないけど、それはお前に見せる顔であって、他の人に見せる顔ではないんだよ。


それとママが、おいちゃんは喧嘩が強いと言ったからだろう。


たまたま、お前のママと一緒に車に乗ってて、後ろから普通に運転してるのに何度もあおられた時に、おいちゃんが相手を止めて凄い怒ったのとか聞いたのだろう。


おいちゃんもそんな話しはママから最近聞かされて、そんなのあったかなだよ。


おいちゃんはお前に強くなれと言うけど、本当の強さは喧嘩が強いとかではないんだよ。


だけど、おいちゃんは自分自身の身を守るためにそうして生きて来たかも知れないが強い人間ではないよ。


出来る事ならおいちゃんのような職業より、お前のパパのような職業に付いて欲しい。


おいちゃんの職業は安定がないからね。

おいちゃんとお前のパパとはいまいち上手く行かないけど、それは仕方ないね。


まあ、どんな職業に付いても良いと思うんだけどね。


お前がやりたいことなら何でも良いのではと思うんだよ。

男の子だからね。そういう点は鍛えられて育って欲しい。

今のままで大丈夫だろうと思ってるよ。

だけど、これから社会はどんどん生きて行くのが大変になるように思う。

それをいかに乗り越えて行くかだと思うんだよ。


ネットの社会になると思う。


それは、リアルがどんどん失われて行く世界かも知れない。

キイチは野球を一生懸命やってるから良いけど、リアルな痛みやリアルな感覚を忘れないで欲しい。


ネットは使い方次第だよ。

それと、お前も一人っ子だしどんどん子供は減っていって、お前たちに負担がかかるだろう。

そういう辺りも大変だと思う。


おいちゃんが若い頃にも様々な歴史的な事が起きてる。


ベルリンの壁が崩壊して、ソ連が無くなるとは思わなかった。

おいちゃんが思うには、もしかしたら今の日本も歴史的な転換と言うか、悪政がどんどんいつの間にか行われてるように思う。


この先のこの国の行く末を、おいちゃんは不安に思う。


お前には頭の良い人になって欲しい、勉強ができるでは無くて、自分自身で判断をできる人になって欲しい。


沢山の情報の洪水が、この先は更に増えるのかも知れない。


だけど、その中から必要な情報と要らない、或いはこれは違うって情報を見分けて欲しい。


どんどんそれが難しくなっていく気がするよ。


そして矛盾するが、人と上手くやりながらも自分自身が間違えてないと思えば、周りは気にするな。


空気を読みつつ空気を読むな、矛盾する事を思う。


お前の未来が全うな世界であることを願うし、ボブ・マーリーやジョン・レノンが望んだような戦争のない世界にして欲しい。


全うな考えが通らず、おかしな連中がこの国をダメにするなら、意見をきちんと言えるようにだよ。


おいちゃんは、若い頃はそこまで見えずに来たけど、やはりおかしい世界はおかしいんだよ。

おいちゃんもまだまだ若いから、その辺りはどんどん勉強しないと思う。   

一生勉強だと思うんだよ。

お前には、そういう自分自身できちんと判断をできる人になって欲しい。


それと、将来お前が歳を取った時にママから、子供の頃においちゃんやジイジやバアバから沢山愛された事だけは聞いて欲しい。


これからもお前を見守るけどね。


子供の頃の記憶はどんどん消えるだろうけど、精一杯愛したんだからね。

最後に、お前が生まれてくれておいちゃんは随分変わったよ。


それはとても良い方向に変わったよ。


妹のママにも感謝してるし、お前が生まれてくれてとても感謝してるよ。


おわり

📖無名居士のたわ言・・・音楽でひとあそび〜「質問~寺山修司」

誰も知らない街・・・

街からの連想で
このところ気になる寺山修司の
「書を捨てよ 町に出よう」というタイトルが浮かんだ
寺山修司関連の動画をたどれば
なにか見つかるかもしれない・・・そんな気がした

というより
この機会に寺山修司の
人となり作品となりを知る手掛かりになれば・・・
そんな思いが働いていたようだ
ということで関連動画を観ていった

映画もある
詩の朗読もある
劇もある
気になる動画を観ていった・・・その中に
「質問」橋本美香 作詞:寺山修司 作曲:田中未知

質問・・・答え
「答え」は今回の詩のタイトル
寺山修司の「質問」という詩?・・・
それを少し調べてみよう
検索で最初に目にしたのは・・・松岡正剛の千夜千冊の記事

田中未知著「寺山修司と生きて」(新書館 2007)についての書評
http://1000ya.isis.ne.jp/1197.html
「問いかけばかりで構成された『質問』という一冊も、忘れがたい作品だった。」
という記述があった
田中未知・・・「質問」の作曲者・・・16年間彼の秘書をしていたという
この曲のみならず・・・寺山修司作詞のほとんどの作品の作曲者ではなかろうか

橋本美香という名には覚えがあった
制服向上委員会というアイドルグループがあるそうな
詳しくは知らないが・・・その会長を今は努めているのではないか
歌よりも反原発集会などで彼女の名を目にすることがあった
「答え」という詩に対して「質問」・・・単なる組み合わせだが自己満足している

📖 高山の作品から〜 「濡れる穴の中 10 女友達」

「濡れる女子事務員」シリーズのえり子ちゃんの話しが続きますが、女の子が建設業に入るって色々大変って意味でも、この人を書きたいですね。

男では、想像がつかないような事が起こりますからね。

それに、まだまだ若いってのも有りますね。

歳を取ると、無くしてしまいがちな物があるなあと最近思います。

今回もそういう話しです。

えり子ちゃんは、短大を多分出て、化粧品会社の正社員になってます。

短大だったか専門学校だったか、ちょっと忘れててすいません。

しかし、数年勤めたものの、会社内の陰湿な苛めがあったようです。

女同士の苛めらしくて、彼女も余りそれを話したがりませんから僕も敢えて聞きませんね。

それで、退職してアルバイトをしてた所に、条件的に良いうちの事務員のアルバイトに来たんですね。

それからこの世界が。何故か水が合ってどんどん出世します。

まあ、元々仕事熱心ってのもあったと思います。


しかし、えり子ちゃんの友達はそれを良く思わなかったようです。

何故かと言うと、普通のショップのアルバイトや化粧品会社なら分かるけど、何故建設業なのか?です。

それもえり子ちゃんは、積極的に現場に出て働き始めて僕の次の地位まで取ったんですが、そうなると建設業にどっぷりってなるんですよね。

それを、友達は良く思わなかった。

お洒落な化粧品会社や、ショップの店員なら良いんですよ。

汚れる建設業では駄目なんてすよね。

彼女が、友達と会って今どれだけ楽しいかを語っても、皆、えー!?って感じで拒絶反応が出たようです。

分からなくないけど、果たしてそれが友達なのか?と思いますね。

応援するどころか、辞めた方が良いって人が大半だったようです。

彼女は、昔からの友達のそういう反応にウンザリしたようです。

僕でもそうなりますね。

そんなの友達じゃないって思いますよ。

しかし、違う地域に住む友達は、えり子ちゃんがそこまで言うなら応援してあげようって人も出たようです。

その話しは聞いてたんですが、えり子ちゃんがトンネル内での約二週間の修行を終えて、友達二人を見学に来て貰って良いですかと聞いて来ました。

一瞬、え!?でしたが、応援してる友達二人がトンネルってのがどうやって出来るのか観たいとの事です。

当然、えり子ちゃんの活躍も見たいんでしょうね。

僕は、俺は良いけど一応元請けに、打ち合わせの時に許可を取るよと言いました。

本来、素人には見せないですからね。

だけど、なるべく見せた方が良いと最近は思いますね。

やはり、トンネルって物を少しでも理解して貰いたいですからね。

許可無く勝手に入られるのは危ないから困るけど、見学会等は積極的にやるべきですね。

それで、元請けに許可を取りに行くと、良いですよとなりました。

ここの元請けは、本当に良くしてくれるので嫌がらないだろうとは思ってましたけどね。

そうしてある日、二人彼女の同級生で友達って言う若い女性が来ました。

僕は居なくて良いだろうと言うと、僕の事を話してるから居てくれでした。

長靴と作業着は用意してたから、ヘルメットと安全チョッキを貸しました。

トンネル内に入りたいと言うので、えり子ちゃんと僕で案内しました。

外の色々な物も珍しそうに見てて色々聞いてたから、なるべくえり子ちゃんに答えさせましたね。

トンネル内も色々聞いて来ましたから、それも答えさせました。

彼女が答えに少し困ってるのだけ補足しましたが、ほとんど答えてましたね。

素人に、分かりやすく答えてたのに感心しましたね。

コンクリート班の所を通る時は、普段も大抵誰か声を掛けるのですが、その日はえり子ちゃんの友達が来るって知ってたから、ご苦労様とかお疲れ様が皆から出て、思わず笑いそうになるのを我慢しましたよ。

掘削班も、たまたま少し時間が空いてたから僕が皆を集めました。

一人が軽トラに乗って、ジュースを買いに行きました。

そこで休憩しながら、えり子ちゃんが掘削の機械の説明したり、班長が機械に簡単に乗ってあげたりしましたね。

普段は、野蛮な連中もなるべく紳士的にって感じでしたね。

それは、えり子ちゃんが普段頑張ってるからでしょうね。

掘削班の班長等は普段通りの話し方でしたが、えり子ちゃんを立ててましたね。

まあ、これが他の連中の知り合いが来てもそうしますが、特にえり子ちゃんならってあったと思います。

僕は友達二人には、うちのエースだからと言いましたよ。

友達二人は色々驚いてたようで、最後はかなり離れて発破ダイナマイトの音まで聞いて帰りました。

友達二人は、とにかく喜んで帰りましたね。

それと、後から周りの友達に、えり子ちゃんを応援しようよと積極的に電話やLINEをしたようです。

それは、えり子ちゃんが現場でイキイキしてたからだと思いますね。

凄い所で働きながらもイキイキしてたから、応援しようよになったようです。

それを聞いて、僕も良かったじゃないかでした。

そうしてたら、また一人呼んでも良いかと言って来ました。

その女性は幼なじみで反対してたけど、そこまで言うなら見たいとなったらしいです。

それでも懐疑的だと言う事です。

一時期は、建設業なんかと批判して来たらしく、口も聞かなくなったらしいです。

若い頃ってそういうの有るけど、それで友達関係が壊れるってのも多いですからね。

また、元請けに許可を取るとオーケーが出たので、呼んで良いよと言いました。

出来たらお前がダンプが上手いんだから、ダンプに乗ってるの見せようともなりましたね。

まだ大型の免許無いですが、現場のヤード内なら違う資格でダンプに乗れるんですよ。

それも、かなり勘が良くて上手いです。

その友達は一人で来ました。

その友達は、えり子ちゃんに聞いてたのは美人だけど気が強くて、高校時代は男のヤンキーを一度頭突きで倒したらしいです。

勉強は出来たけど、違うと思ったら先生にも徹底的に向かって行くようなタイプだったようです。

クラスのリーダー的存在で、今は飲食関係の仕事をしてて料理がえり子ちゃんよりも上手いらしいです。

えり子ちゃんも相当上手いので驚きましたね。

僕から見るとえり子ちゃんには愛嬌って有りますが、友達にはそれが無いですね。

しかし、闘志って事で言うなら、えり子ちゃんが内に秘めるタイプのファイターなら、この友達は外にそれが出てしまうタイプですね。

何処かしら二人は似てましたよ。

友達は、来た時間が直ぐに発破を掛ける時でしたから外だけ一応見せました。

きちんと作業着も長靴も用意してて、作業着はある程度良いのをわざわざ買ってましたね。

隙を見せない感じでしたよ。

現場も見せましたが、ふーんって感じでした。

興味が、現場にはないと言う感じでしたね。

興味が有るのはえり子ちゃんだけ、って事でしょうね。

えり子ちゃんよりも背は低いけど、同じように細くて美人でしたね。

えり子ちゃんと二人なら、モテるだろうなとは思いましたね。

しかし、目付きに気の強さが出ててましたよ。

そうでないと、特殊な所に一人で来れないでしょうね。

最初は、何処かで建設業を馬鹿にしてる感じがしましたね。

僕に対しても礼儀正しいけど、決して隙は見せないぞって感じでした。

僕は、若い女に舐められてたまるかって気分になると同時に、こういうタイプは面白いなとも思いましたよ。

発破を掛けると、えり子ちゃんにダンプに行けと言いました。

普段ダンプに乗ってる坑夫には、他の段取りしろと言ってましたからね。

発破を掛けて崩れた土砂、ズリを出す時は戦場のようにトンネル内はなるので、女の子を入れる訳に行かずに外から二人で見てました。

えり子ちゃんは、何時ものようにダンプでズリを出してましたが、三度目かに外に出てきた時にダンプの窓ガラスが割れてヒビが入り、運転席が見えにくくなってました。

それでも何とか見ながらまた入ろうとしてたから、僕が止めました。

ダンプを開けて聞くと、石が弾いて当たったらしいです。

良く有ることですが、運転席に当たってて見えにくくなってるから、蹴って窓を壊せと言いました。

とにかく急いでますから、駄目なら予備のダンプを使うしかないと思ってもう一人の坑夫に、予備のダンプを用意してこっちが駄目ならお前が行けと言いましたね。

土砂、ズリを出す時はスピード勝負なので、代わりを用意するんですよね。

土砂、ズリ出しってのが、最もスピードを重視します。

例えば、替えのダンプが無い場合等にパンクをするとタイヤ交換をしますが、凄いスピードでします。

結局、えり子ちゃんは脚で何度か蹴って、窓ガラスの半分ほどを壊して見えるようにしましたよ。

なかなか内側からは男でも苦労しますが、良く蹴りましたね。

僕も何度か蹴って壊してますが、場所が悪いと内側からだとなかなか上手く行かないんですよ。

彼女の今回の場所も、難しいなって場所でしたからね。

そして、また凄いスピードで中に入って行きました。

遅れを取り戻す為ですね。

もう一人の坑夫も、すげえなって言いながら見てましたね。

えり子ちゃんは、最初は友達に良い所を見せようって有りましたが、その後は完全にスイッチ入って仕事モードでしたね。

ズリ出しが終わると、ダンプを外まで持って来ました。

僕は、業者にもう電話したからと言いました。

フロントガラスを代えて貰う為ですね。

そして、車を前に着けるとえり子ちゃんに、外からガラスを全部叩き落とせと言ってハンマーを渡しました。

彼女は車の上に乗ると、ハンマー使って全て割って落としました。

そうしないと、換えにくいですからね。

えり子ちゃんと僕とで、落ちたガラスを手やホウキで拾ってたら、友達の女の子もそれを手伝いましたよ。

それが終わると少し休憩するかで、自販機にえり子ちゃんが缶コーヒー買いに行きました。

友達の女の子を煙草を吸いながら見てると、涙ぐんでるんでよ。

え!?何かあったのかと驚いたので、大丈夫?と聞きました。

すると、とにかくあれだけ一生懸命やっててイキイキしてるの初めて見た、と言い出しました。

それを、自分は批判したと思うと情けないと言うので、あー、その事かと分かりましたね。

僕は、まあ友達同士で若いと、色々有るよと慰めました。

えり子ちゃんが缶コーヒー買ってくると、涙ぐんでたのを隠して良くやってるねぇと言いました。

そして、一言、ごめんねと謝りました。

えり子ちゃんは、それを聞いて笑いながら、高山さんが厳しいからと笑いで誤魔化しましたね。

友達は忙しいらしくて、コーヒー飲んだら帰りますと僕に頭を下げて来ました。

最初は生意気ですいません、とも言いました。

それと、えり子のお弁当食べてるらしいので、今度は私も作ってくるから食べて下さいと言いました。

来た時の、何処か生意気さは消えてて、実に素直な顔になってました。

僕は、それは楽しみにしてますと答えました。

そして、僕に握手を求めて来て、えり子をお願いします言いました。

強く握って来たのは、気持ちが出たんでしょうね。

それじゃお弁当楽しみにしてて下さいと言うと、車に向かって去り掛けて途中で止まるとえり子ちゃんに、格好いいよと笑いかけました。

その子が去ると、えり子ちゃんもトイレに行きますと言ってしばらく出て来なかったです。

出てくると、鼻の頭が赤かったから泣いたんでしょうね。

僕は、笑いながら友情物につき合わされて疲れたと言いました。

えり子ちゃんは、珍しく蹴ったりせずにありがとうございますとだけ言いました。

気持ち的に、色々楽になったようです。

女性同士は難しいと思ってたけど、二人ともネチネチしてなくてある部分男っぽいのでしょうね。

二人は、ある部分とても似てるから反発も有るし、友情も深いのでしょうね。

僕は、久しぶりに気持ちの良い物を見たなあと思いましたね。


おわり

📖「ガーターベルトの女」の映画化のためにエッセイをお読み下さい・・・「ガーターベルトの女 8」

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このエッセイの魅力は、自分自身では記憶違いは有りながらもあくまでノンフィクションって事かなと思います。


まあ、読んでる人が一人でも居るなら、書きたいし時には自己自己満足でも良いのではです。

自己承認欲求は強いけど、これは別で自己満足でも良いかなです。


今後続くかは、予定は未定ですけどね。


Mは魅力的ですね。当時の僕は、子供ぽいなと思いますよ。

それでも若い頃の恋は良いね。


Mは自分自身の価値観を押し付けはしませんでしたが、何かを我慢してるって状態は嫌だったようです。

社会の秩序や当たり前と思われてる事を、ある程度は踏み外しても良いのでは、でしたね。

セックスに関してもMは大胆でしたし、皆がやらないからと言っても気持ち良いのはOKだったです。

変態ではなかったけど、若いわりにはチャレンジ精神が有りましたね。

最初の頃は、ホテルで明るくても平気でした。

Mは開脚して、ここがこうなっててとここが感じると、アソコを広げて見せた事が有ります。


何時もの笑いながらですから、本当は羞恥心あったと思いますが快感に対しては貪欲でしたし、早く僕にMのツボを教えたかったんでしょうね。


本当は恥ずかしかった、と後で言いましたからね。

所謂クンニしてて、ある時アナルを僕が舐めました。

Mは、そこはダメと言いながらも快感があったようです。

僕はわざと押さえつけながらアナルを舐めて、指でアナルをゆっくり触りました。

そして、段々と指をアナルに入れてみました。

本気で嫌がったら辞めようですが、Mは抵抗しながらも快感があるようでしたから続けました。


指を全部入れて軽く動かしながらクンニしたら、あっという間にいきましたね。

Mは怒ったようにお尻は駄目だよと言ってましたし、お尻はやった事がないと言ってましたが、それからはお尻も責めるようになりました。


アナルセックスにはお互い抵抗あって、やりかけて辞めましたけどね。

そうしてたらMは、仕返しとばかりに僕のを舐めながらお尻を責めて来るようになりました。

指も使われましたが繊細でしたね。

男にとってもアナルは快感なんだと知りましたね。

恥ずかしかったけどね。


M以外では、一人しかそういうのをする女性はいませんでしたけどね。


Mは快感を求めたし、僕もそれに答えようとしてたと言う事ですが、変態ではなくて愛情が有りましたよ。


今思えば、若いわりに貪欲だったと言うだけです。

皆がやらないからと言って、制約をかけるのを嫌いましたね。

世間の常識は自分自身には通用しないよ、的な部分が有りました。

今思えば、セックスに関しては快感に素直で相手にも与えてあげたいってタイプでしたから、特に変態とかでは無くて素直なだけでした。

しかし、きちんとする所はきちんと対応しましたし、ON OFFの切り替えが出来てたから大人ですね。

例えば僕の年上の作業員を店に連れて行くと、何時もの調子で無くてある程度年上の作業員を立てながら様子を見てからジョークを言ってましたからね。


男に恥をかかせないって所はきちんとしてましたね。


そういう話しで思い出すのが、僕はMと付き合い出した当時は会社の命令で会社に事務とかで長く居る時は、変なスラックスにジャケットで行ってました。


周りが強制したと言うよりも、そういう雰囲気でした。

一時的には父の命令で、会社に事務とかで長く居る時はネクタイしろと言われたけど、毎日それをやってて何故土方がそこまでするの、で父に反発して辞めました。


もちろんTPOで、スーツを着ないといけないとか、ネクタイどうしてもしなくてはいけないとかならしてたけどね。


Mに店だったか何処かで、会社でダサいスラックスにジャケット着るのはやだよ、と言った事が有ります。


Mは聞いてて、それが絶対的な会社の方針ならやらないといけないだろうけど、絶対的で無いなら貴方の好きにすれば、でした。


絶対的でなかったから、事務所で事務仕事をする時は綺麗な作業着に変えました。

スニーカーに作業着です。

常務だったおじさんから、そりゃお前ラフすぎると言われたけど、基本は俺は現場なんだから何か有れば作業着で行くんだから良いじゃないの、と言い返しました。

それから若手は、事務所で仕事をする時も綺麗な作業着に変わりましたね。


皆、何か起これば現場に向かってたからそれが楽だ、となりました。


事務員の女性陣からは、僕がそうするからラフになったと言われたけど、事務も大事だけど俺達は現場が一番大事なんだよと答えましたが、何か有れば直ぐ現場現場と言うと反発もされましたよ。

僕は事務員を馬鹿にはしてないけど、建設会社の下請けの事務員なんてのは、代わりは幾らでも要るんですよ。

しかし、良い作業員の代わりはなかなかいません。

トンネルって特殊ですからね。


僕は、当時は事務を覚えるより溶接や機械を覚えたっかし、作業員と仕事をしたかったです。

後に会社が倒産して、選択は間違いなかったと思います。


それと、新しい現場が始まると宿舎がなかなか決まらず民家を借りたんですが、それが飲み屋街の直ぐ近くでした。


宿舎に、本格的仕事仕様の作業着で行くことも多くなりました。

夜勤が途中で中断して、作業員を宿舎まで送ったり色々ですね。


そしたらMは、今度本格的作業着仕様で店に来てよと言うんですが、そりゃ汚れてるし不味いよと答えました。

Mは、私達は本格的なの見ることなんてないし、汚れてる位気にしないし汚れてるのカッコいいよ、と答えました。

機会が有れば行くよと言いましたが、なかなかそのままで行く機会はなかったです。

しかし、ある時作業が途中で終わったか何かで、宿舎まで作業員を送りました。


若い社員にマイクロバスを返して来いと言うと、僕は本格的作業仕様で夜の街に出ました。


完全なトンネル使用ですから、通る人驚いてました。


作業服に安全チョッキ、長靴に防塵マスクを首に掛けてました。


腰には、最小限に道具も入れてました。


その上かなり汚れてるからね。

流石にヘルメットは脱いで、手に持ってました。


道行く酔っぱらいからは、安全チョッキの為に警備員かと言われたけど、トンネル堀りだと答えたら僕の街はトンネル堀りは有名でしたから、皆驚いて見てましたね。


Mの店に入る前に、古い付き合いの中年女性のやってるスナックでビールを一本飲ませて貰いましたが、あら!!と驚いてたけど、そうやって見ると逞しいねと言ってましたが、決して長居して欲しくないと感じが凄く伝わりましたよ。

Mの店に行くのは良いけど、他にお客がいたら不味いかなとおそるおそるドアを開けました。

Mは気のない感じで、いらしゃいませと言いました。


声を聞いて多分お客が居ないなと思ったから僕は、ジャーン!!とか言って入りました。

Mは驚いたのと、凄く嬉しそうでした。


うわ!!リアルでカッコいいね、と言いましたね。


ヘルメットも被ってよと言うから被ると、凄いなあです。

そのままヘルメット被って飲んでてね、とMは嬉しそうに言いましたね。


他の人はどう言うか知らないけど私はカッコいいと思うし、貴方もその仕事にプライドがあるなら恥ずかしがる必要ないでしょ、それにスナックにトンネル屋さん出入り禁止とは書いてないからね、と言いました。

世間はどう言うか分からないけど、嫌われても好きな人が絶対的に支持してくれて、一番は自分自身が良いと思ってるなら良いじゃない、と言いました。


スティーブ・マックイーンが、ブルース・リーの葬式にジーンズでGジャンで行ったの有名だけど、あれほどは出来なくても私達も常識に囚われてたら面白くないよね、と言いました。


僕は、スティーブ・マックイーンは特別だけどね、と笑いました。

Mは、それから作業着を細かく見て防塵マスクをしてみたり、ヘルメットは被ったりして楽しそうでしたね。

似合うかとか、凄いねと、本当に感心してましたね。


お客は居なくて暇なようで隣に座ると、汗と油の匂いがするねと言いました。

それってセクシーだよ、と言うとキスをして来ました。


その後お客が入ったけど、僕のいでたちを見て早めに皆逃げるように帰りました。

その度にMは、クスクス笑ってました。

そして笑いながら、帰れ!帰れ、と帰った後に言ってましたね。

何時ものいたずらっぽい顔で笑ってましたよ。

Mは価値観を押し付けなかったけど、自分自身の信じてる道を行けば良いんだよ、と若いのに言ってましたね。

セックスの話しと絡めたのは、セックスの話しを書きたかったと言うより、Mはなるべく自由で有りたかったんだと思います。

簡単なようで難しい事です。

二十年以上経つけど、Mは今でも信じてる道を行ってるのだろうと思いますね。

大人になると色々な制約が有るけど、この中でいかに自由にやるかだと思います。

おわり

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「ガーターベルトの女 外伝」(フィクション編) 1
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