高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【473】

妄想家・夢想家無名居士の夢物語の記録です
無名作家高山のエッセイ「ガーターベルトの女」の映画化芝居化・・・
その他いろいろ作品化できれば
なんて途方もない夢を観ています

📖 高山のエッセイ〜映画『何者』を観てのモヤモヤした雑感

2017/05/15

映画『何者』を観ました。

仕事の時間が不規則で、新作で何かしら無いかと思って、好きな俳優の山田孝之が出てたから借りました。

正直期待してなくて観ましたが、ある部分が非常に刺さりましたね。

映画の出来としては、まあまあかな位です。

これは、映画の感想と言うより映画を観た事によって、何かに触れられた感じがして書きます。

僕は小説サイトで書いてますし、その流れでTwitterもしてます。

昭和四十三年生まれの僕が、小説サイトに入ったのが約五年前です。

その後、Twitterを始めたのが三年程前かな、です。

映画『何者』の簡単なストーリーを紹介すると、佐藤健演じる元演劇青年が仲間と共に就活に励む、って話しです。

そこでの友達同士の葛藤やなんかを描いてますが、正直大学を出て就活をするって事が僕の時代は全くこの映画のようでは無くて、最初は今時の若者向けだな、でした。

後半になるとそれぞれの悩みが出て来ますし、それぞれの抱えてる闇のようなのが描かれます。

自分自身は高校しか出てないし、当時は誰でも就職出来たと言うか、何処にでも先生が押し込みましたね。

僕もそうして一度就職して辞めてフリーターになり、社員になりまた辞めて、って感じです。

今の仕事は建設会社のトンネル専門をやってますが、これも自分自身で行ったのは若い頃は一つだけです。

父の会社に誘われて何となくこの世界に入ったから、就活に関する悩みや大学生の生活等は自分自身にはピンと来ません。

後は、父の会社が潰れて他に誘われてますから、一から何かで苦労したってほとんどないですね。

しかし、この映画が途中から何かしら刺さりました。

佐藤健演じる主人公は、何処か醒めてます。

醒めてるけど批判的ですね。

自分自身を優秀だと思ってて、Twitterの裏アカウントを作ってて仲間の友達をTwitterで批判します。

自己をいかに賢く大きく見せるか、自己承認欲求ってのかな、が非常に強いです。

Twitterの裏アカウントでは、散々周りを批判してます。

自分自身は高い位置にいるんだ、と思ってるんですよね。

不快さが有るかと思ったらそれよりも、あー!これは若者だけでは無いな、ですよ。

自分自身に今でも有るな、です。

僕は今の仕事は、まあ上手く行ってますが、実際この仕事に就きたかったかと言えば、高校生の頃などは絶対にやりたくなかったですよ。

親がそういう仕事をしてて色々転校したりしたからでしょうし、一つ下のランクの仕事だと思ってました。

今でも時々、ある程度の度胸と体力が有れば誰でも出来る、と思う事が有ります。

実際はそんな事は無いんですが、重要なのは今でもこの仕事では無かったのでは、と思う事が有ります。

小説サイトに入る前はコツコツ書いてる時も有れば、忙しくて書けない事も有りました。

子供の頃から、何かしら表現する仕事に就きたかったです。

漫画家、映画の脚本家、そして小説家です。

今でも、何らかの形にならないのかと悪戦苦闘してます。

サイトで小説を書いたりエッセイ書いたりするのは、自己承認欲求が強いんだと思いますよ。

そして、佐藤健演じる主人公程では無いけど、何処かで醒めてます。

人の作品に醒めてると言うより、自分自身にですね。

自分自身が何処までなのかを分かってて、悪あがきしてる感じですよ。

それでも書くのは自己承認欲求と、もう一つは書くのが好きだからです。

人に自分自身を認められたいと言うのも強いけど、自分自身を認めてあげたい、ってのが強いです。

自己承認欲求よりも自己愛が強いですね。

そうでないと、五年以上も大した人気も無くてコツコツ書けませんよ。

自分自身を客観視しながらも、こんなはずでは無い、とか有りますよ。

これは、本当に有りますね。

サイトで書いてる人は、それが多少なりとも有ると思いますよ。

そうでないと書けない部分が有るのでは、と思います。

それと、非常に人気があってもそれを認めない、って僕は強いですね。

  

人気がある=良いものと思ってないですね。

勿論人気と実力両方ある人も沢山居ますし、それは素直に嬉しい事ですし、応援します。

しかし、中には、何だこりゃ!?ってのも有りますよ。

そういう時は大抵無視しますが、どうしても言いたい時には批判しますね。

だけど、今は周りが素晴らしい人がほとんどですよ。

それに対して感謝してますよ。

良い環境にするには、やはり自分自身から動かないと、と思います。

そういう人達をある部分では凄いなと思いながらも、それをライバル視とかしないですね。

あー!良いものを書いてるな、で終わりです。

刺激を受けたりはしますけどね。

それよりも、自分自身がいかに認められるかです。

ライバルは自分自身なんですね。

この辺りの心理は複雑で簡単には言えないけど、自分自身を認めて欲しいと、自分自身は本当に大した事が無いの葛藤ですよ。

最終的には、やはり認めて欲しいが多少勝ちますね。

こういう言い方は好きではないけど、たかがケータイ小説サイトで、そこまで思うんですよ。

それは、多分自分自身年齢もケータイ小説サイトでは高くて、色々リアルな体験をしてきて本も大量に読んでる、って自負も有るんですね。

 

その反面、若い大学生位の作品を読んだり、大学を出てコツコツ持続して書いてる人に対してのコンプレックスも有りますね。

コンプレックスと自負との混じり合いは、時には醜い感情になりますが、それは希ですね。

それでも、あー!この人達の環境が羨ましいなと思うのは多いです。

大学を出たから偉いでは無くて、そういう環境に身を置けたのが羨ましいなと思うんですね。

自分自身は、当時は平均的な大学には行けてたけど、早く就職して金を稼ぎたかったのと、周りの環境がそうでして流されましたね。

大学に入って、そういう環境に身を置きたかったと言うのは非常に思います。

何故かは、自分自身が好きな小説や映画や音楽の話しをする相手が、若い頃居なかったって事です。

居たら高め合えただろう、と思うんですね。

居ないと、当時はネットも無いから狭い世界でしかやれなかったですし、そんな本とか映画の話しを色々出来る人などほとんど居ませんよ。

若い頃は付き合った女の子のほんの一部に居ましたが、この年になるとリアルではほとんど居ませんね。   

それと、自分自身がトンネル屋と言うキャラクターを、若い頃からある程度演じた部分も有りますね。

それは多少野蛮で、しかし、男らしくて喧嘩には強くてって感じですよ。

それを演じてる方が楽だし、上手く行くんですね。

そういうのを続けてたら、いつの間にかそういう人間になってきたようですよ。 

話しを映画に戻しますが、Twitterがとても重要な役割をします。    

そこで吐き出したりしてるし、それを見てたらTwitter界隈の人達を思い出しました。

所謂、ツイッタラーって人ですね。

 

140文字でいかにうける事を呟くかでリツイートされたり、ファボされたりフォロワーが増えたりです。     

 

あの人達を見てたら、どれだけTwitterに時間を掛けてるのかと思いますよ。 

有名人とかで無くて、いかに短い言葉で人を惹き付けるですが、どうもピンと来ないことも多いですね。 

フォロワー数が物を言うのか知れないけど、前にはフォロワー数が一万も居ないのに偉そうに言うな、とか言ってた人も見かけましたね。

そりゃ違うだろうです。 

まあ、面白い事を言ってフォロワー数を増やすのは特に問題無いけど、Twitter界隈では有名な右翼系の人も居ますね。

左翼系は、僕が見てる限り匿名で無くて評論家だったりジャーナリストだったり作家であったり、がほとんどだと思います。

右翼系は、匿名でフォロワーを増やしてる人が非常に多いね。

数人代表的な人を知ってますが、名前は出しません。

ああいう人達、嫌いですからね。 

しかし、左翼系も何でもかんでも左翼的な言葉を拾ってはファボしたり、リツイートするのはどうなのかと思う事が有りますよ。

右翼も左翼も極端に走ったりして、とにかく自分自身で考えないのは嫌いですね。

有る人が、福島は今は安全だと言う記事を見て良かれと思ってリツイートしてるのを見たけど、ふと思うんですね。

それは、自分自身で、熟慮してリツイートしてるのか?とね。

これは自分自身にも言えるけど、やはりそういうニュース関係は慎重にしますね。

犬を探してますとかも慎重にしますし、一応良く見ますよ。

ニュース関係は、特に自分自身で判断する時に考えますね。

たかが、一人のリツイートとは言え、そのくらいの気持ちを持ってないと簡単には出来ないです。

何百人がリツイートしたとしても、所詮は皆が一人一人なんだからね。

影響力を考えたら慎重ですね。

ツイッタラーの人の中には、沢山のフォロワーを武器に言いたい放題を言ってるのも居ますね。

こないだの筒井康隆発言の時は、言いたい放題を言ってたね。

影響力が有る無しに関わらず、やはり慎重にツイートすべきだと思いますよ。

映画『何者』は、ある種のTwitter依存の話しでもありますからね。

SNSがこれだけ発達すると、なかなか難しい時代になったなと思います。

しかし、使うのは生身の人間ですからね。

影響力の有り無しに関わらずに使い方を慎重に、と考えて使うべきですね。

向こう側に居るのは生身の人間ですから、なるべく言葉を選んでツイートしたいですね。

僕は、お酒を飲んだらなるべくツイートしないんですよ。

暴言を吐きそうでね。

余り気を付け過ぎても面白く無いけど、まあ、ある程度は気を付けてます。

しかし、若い層と僕ではこの辺りが考えが違うとは思います。

面白ければ良いじゃんって感じで、有名人をディスる行為を繰り返したりね。

これは、生まれた頃からSNSが発達してるからですね。

僕は、初期のケータイ電話を知ってますが、当時は電話をするだけでした。

仕事で使うから仕方なく持ってた、感じですよ。

スマホになって、代える時にショップで言われたのが、パソコンと電話を持ってると思って下さいです。

スマホ依存を良く言われるけど、僕は仕事では極力持ち出さないけど、プライベートではスマホ依存かも知れないですね。

こないだスマホを落としたと思ったんですが、その時の焦り具合は大変でしたね。

今このスマホを落としたり、データが全て飛ぶと非常に困りますね。

これに全ての情報を入れてますからね。

電話番号だけなら大事な人は電話帳に書いてるけど、それだけでは無いからね。

まあ、二次元で繋がってる人達に逃げてしまうとか分かるけど、やはりリアルを大事にしながら二次元はそのあとで良いと思います。

しかし、これは自分自身にも言い聞かせてますね。

現実が辛いし、二次元は楽ですからね。

そう言いながらも、自分自身はサイトで書いたりこうしてブログで書いたりしてるのが重要なんですよね。 

自己愛、或いは自己欲求承認ですかね。

仕事ではある程度まで来てるから、自分自身が子供の頃に夢見た物で何らかの形で認めて欲しいと思いますよ。

それは、時に屈折したコンプレックスと共に強烈に思うこともあります。 

しかし、まあ、コツコツ書いて読んで自分自身を磨く事でしょうね。

未だに自分自身を掴めてませんよ。

多分、一生掴めないのだと思います。

人生の半ばを過ぎても、そういう物です。

死ぬまで掴めないだろうと思いますが、自分自身の好きな事をいかに必死にやるか、だけは心がけてます。

   

人との競争では無くて、自分自身との戦いですね。

映画『何者』を観て、これは若い人だけではないだろうと思いまして、自分自身の感情をこうして吐露してます。

常に、自分自身って何者?と問いかけは、一生続くのかなと思いますよ。

こういう人間は鬱陶しいかも知れないけど、そういう事を考えないのも僕から見たら、何だか深みに欠けるなと思うんですね。

死ぬ間際まで、自分自身は何者?と問いかけるのかと思いますよ。

それと、厳しい時代に夢くらい見させてよ、と言うのも分かりますよ。

映画『何者』では、最後は現実に向かいますが、そりゃ現実に向かわないと仕方ないんですね。

だけど、今の社会は非常に厳しくて、ストレスを発散するのが二次元でも仕方ないでは無いのかな、とも思うんですよ。

四十代後半の男がそういう風に思うんだから、若い人は更にかも知れないですね。 

まあ、結論なんて出ませんが自分自身は夢を見ていたいし、やはりこうして書き続けたいですよ。

映画の紹介では無くて、映画を観て刺激されて私感と雑感をこうして書いたけど、モヤモヤした物になりましたね。

モヤモヤした物を表現したかったけど、やはり難しいですね。

自分自身を完全に把握するなんて、幾つになっても無理ですよ。

何時までも何者?って問いかけたり、自分自身が間違えてないかを探ってますよ。

最終的に、何もそういう世界でなしえなくても仕方ないし、それが現実ですが、何かしらせいぜい爪痕くらいは残したいですね。

それと間違えてないかは、自分自身の中の規律であって、世の中の規律ではありません。

自問自答しながら何とか書き上げましたが、果たしてこんなので良いのか、ですね。

まあ、色々悩んでやってるって事ですよ。

まさか、あの映画でこんなにモヤモヤしたものが残るとは思いませんでしたね。

映画は、時にこういう効果も有るなと思います。

おわり

📖管理人・無名居士のたわ言・・・音楽でひとあそび〜Tonight is what it means to be young

2014/02/14

 ヒーロー
ヒーロー・・・思い出す歌は
麻倉未稀の「HERO」・・・単純な発想だ

TVドラマ「スクール・ウォーズ」の
主題歌にも使われていたという

アメリカ映画「フットルース」で
ボニー・タイラーが歌っていると知ったのは今日のこと
映画と言えば・・・
ヒーローで思い出す映画がある
私はヒロインアクション物が好きなのだが・・・

「ストリート・オブ・ファイヤー」
ダイアン・レインが歌手役で出ている
劇中・・・ステージで歌っている歌
『Tonight is what it means to be young』


実はこの歌が『HERO』の元歌だと思っていた
何度聴いても同じ歌のように思える
でも・・・どちらを聴いてもドキドキする
彼女の少女時代の映画「リトル・ロマンス」を観た
ロリータ趣味の私としては好きな映画のひとつになった

レンタル店で「トスカーナの休日」に彼女が主演しているのを知った
借りなかったが・・・彼女がまだ映画に出ていて良かった

📖 高山の作品から〜「濡れる穴の中 37~忘年会とソックス」

僕らのトンネル業界も、当然忘年会と言うのをやります。
自分自身は、もうほとんどお酒を飲まなくなったので面倒だから無くなれば良いのにと思いますが、仕方ないですね。
十二月二十一日に、幾つかに分けてやりました。
数年前まで一ヶ所でやれてたのは、人数が少なかったからで、それを思うと感慨深い物が有りますね。
十ヵ所有る現場で、今回は五ヶ所の現場の忘年会をそれぞれの場所を貸し切ってやりました。
残りは、それぞれの現場所長がお店を見つけてやるようです。
昔は、自分達だけの忘年会と言うのをやれてましたが、なかなか今は人数も増えて難しいです。
一次会が終わったら作業員同士で、何処かに勝手に行くしかなくなりましたね。
百人以上居るのと、元請けが合流するから管理は出来なくなったんですよね。
大所帯の弊害と言うか、仕方ないです。
自分自身フリーの頃は、こういう忘年会って楽しかったですが、管理職になると楽しいとかより無事に終わってくれと思いますね。
まあ、お酒が入ると荒れますからね。
喧嘩等は、当たり前なんですよね。
それで、とにかく貸し切りと言う体制だけは取るようになりましたね。
他のお客と殴り合いになった事も有りますし、自分自身他のお客から因縁つけられて、トイレでボコボコにしたことも有りますね。
それでも、近年は比較的、皆大人しくなりましたよ。
統率が取れてるのも有るんですが、坑夫って言う職種の人間が少しずつ変わりつつ有るのかもですね。

そういう中で五ヶ所でやった忘年会には、とにかく全て回って少しでも作業員と元請けと交流をしました。
それに付いて来たのが、女性でナンバー2のAちゃんです。
彼女は、飲めるから結構飲んでましたが、流石にあちこちで色々な種類のお酒を飲まされて、少し酔って疲れてましたね。
最後の所で、もうここでゆっくりしようやと言って、一番人数の多いお店の数人の作業員が座ってたボックス席に行きました。
作業員は、酔ってはいましたが、僕らがしんどそうなのが分かったようで、無理にお酒を勧めたりって無かったです。
しかし、そうしていると元請けの四十代後半の副所長が来てまあ、高山君もAちゃんも飲もう飲もうとなりました。
僕は、体調が悪いから飲むのは無理ですよ。
柔らかいながらもキッパリ断りました。
この副所長は、JVで仕事をしてるから、たまたま副所長になれたと言う感じの人で、トンネルについても建設業に関してもえ!?と驚く程無知です。
しかし、測量等は、まあ、出来るかなって感じです。
JVになると、良くこういう人間が紛れて地位を得ますね。
その時は、かなり酔ってるようで、高山君が無理ならAちゃんが飲めるよねと言いました。
普段は、高山さんなんですが、この日は高山君と言ったのが気になりましたが、いや、この娘も充分飲んでるから無理はさせないで下さいと言いました。
それでも、まあ、そう言わずに一杯位飲もうと言うと、僕とAちゃんが座ってる隙間に強引に入って来ました。
酔っぱらいの典型的行動ですが、僕もAちゃんも疲れてて抗議をする気にもならなかったんですよ。
Aちゃんのグラスに焼酎をそのまま入れると、若いからそれを一気にと言いましたが、僕がグラスを退けて近くの作業員に渡しました。
周りの作業員も嫌な奴が来たけど、しばらく様子を見ようと言う感じでしたね。
しかし、グラスを退けられた副所長は、立ち上がるとここの会社は元請けからの酒も飲めないのか、と言い出しました。
元請けの所長は、酔って早々に帰ったらしくて、この男がつけ上がってたのもそれが有るんでしょうね。
僕もAちゃんも無視してましたし、周りの作業員も無視しながらも何時でもやってやるぞと言う感じになってましたね。
すると、違う席からうちの作業員がやって来ると、オッサン何してるんだと軽く副所長を小突きました。
その作業員は、三十代の前半でまあまあの腕ですが、周りに聞くと酒癖は良くないらしいんですよね。

そこで、二人が小競り合いのような形なったから他の作業員達が割って入り、何とか副所長を上手く追い払いましたよ。
しかし、副所長に喧嘩を売りかけた作業員は、そこに残ると僕に高山の兄貴は、良いよなあと言い出しました。
自由出勤だし、Aちゃん達を上手く手なずけてるもんなあと言いました。
僕は、苦笑いしながら煙草を吸ってましたが、それも気に入らないようで、そうやって何時も余裕だもんなあと言いました。
そこで、周りの作業員の一人が高山さんに喧嘩を売るなら俺が買うぞ、と言うのが居ました。
やはり彼も三十代の前半ですが、絡んで来たのよりは腕が良いし、将来有望な作業員です。
すると絡んで来た方は、おー!ここにも高山の兄貴の犬がいるよと言いました。
Aちゃんが、流石に成り行きを見てて酔ってどうのこうのっての言うのは情けないし格好悪いですよ、と絡んで来た作業員にキッパリ言いましたが、それが火を着けましたね。
だいたい高山の兄貴も若い頃は、飲み会で相手と言い合いになって暴れたとか古い人達から聞いてますよ。
今さら偉くなったから綺麗に飲もうとか甘いし、何時もAちゃんは、高山の兄貴の肩を持つなあと言い出しました。
確かに若い頃は、酔って言い合いになって取っ組み合いとかになりましたが、比較的それは避けて来た方なんですけどね。
さっきの喧嘩を受けてやると言った作業員が、僕に耳打ちして来ました。
こいつ、Aちゃんが好きなんですよ、とそっと言いました。
僕は、そこで初めて、なるほどと思いましたね。
そう言えば独身だなとも思いましたが、だから許されるって事じゃないんですよね。
僕は、周りの作業員に目配せして、外に連れ出せと合図を送りました。
これ以上揉めたら、多分Aちゃんが怒り出すだろうし、気分の良い物では無いですからね。
周りの作業員は、要領を心得てて取り囲むと無理矢理立たせて囲むようにして、店の外に連れ出しました。
戻って来た作業員は息を荒くしてたので、どうなったと聞くとリーダー各の四十代の作業員が、軽く殴ったらビビりましたが、それまでが暴れて大変でしたと伝えて来ました。
最終的に馴染みのタクシーの運転手さんを呼んで、宿舎に戻したらしいです。

皆ホッとしていると、再び元請けの副所長が席にどかっと座ると、高山もAちゃんも飲めって言ってグラスに無理矢理注ぎ始めました。
完全な悪酔いですよ。
そしたらAちゃんが、立ち上がったので慌てて抑えました。
この混沌としたストレスの掛かる状況なら蹴りの一発も出そうでしたからね。
それなら、仕方ないと周りで再び囲むと店の隅に行って、お腹にパンチを五回ほど叩き込みました。
周りで上手く囲んでましたが、ベテラン連中は気付いたようです。
元請けの副所長は、まさか自分に暴力は無いだろうと勘違いしてたようで驚いたのと、完全にその場に倒れましたね。
それを皆で空いてるボックスまで運んで寝かせて、これ以上やるなら更にこっちはやってやると脅しました。
その後は、普通に宴会が進みましたが、Aちゃんがあんなの私にやらせてくれたら良いのにと言うので、それだと又明日面倒だろうと言いましたが、そのくらいの責任位は取れますよと拗ねてましたね。
他の女性達も無理矢理飲まされそうになったようですが、周りが上手くカバーしたらしいです。
良い作業員は、女性だからとか何々だからとか、酒癖が悪くてもそれは出ないんですよね。

まあ、絡んできた若い作業員は月曜日になってほとんど覚えてないから、年長者に言われて謝りに来ましたね。
元請けの副所長の件は、元請けの所長に伝えてましたが、打ち合わせの時に高山さんの所は無茶苦茶だと副所長が言ったので、元請けの所長が怒鳴って誰が無茶苦茶か!恥ずかしくないのかと怒りましたよ。
それを聞いてて思わず笑いましたけどね。
Aちゃんも笑ってましたが、僕は、この先もお前が女だから何だかんだと有ると思うけど、理解してる連中がほとんどなんだから余り無茶をしないようにと言うと、笑ってそれはその時その時で、自分自身で対処しますよ言いました。
そして、ところで昨日も慌てたんですが、最近五本指のソックス履いてるんですよと言うと笑いました。
五本指のソックスも女性用の少しお洒落なのがあって、それの方が力も入るし良いらしいです。
しかし、昨日の宴会で間違えて履いてて、慌てて変えたらしいです。
それを聞くと笑うと同時に、もうこの子も立派になったなと言う、妙な感慨がありましたね。
確かに、もう一年前とは違うんだなと、僕も思いましたね。
来年は更に飛躍するんだろうなと思うと、頼もしいですよ。


おわり

📖「ガーターベルトの女」の映画化のためにエッセイをお読み下さい・・・「ガーターベルトの女 7」

「ガーターベルトの女」シリーズを、今のうちに覚えてる事を書いて置こうと思います。

これは、サイトではCの事を書いてるけど、二人はある種似てますね。

価値観がしっかりあって、譲らない所は譲らないですね。

Cの方が気まぐれは少なかったけど、ジョークはお互い好きでしたね。

それと、他の人から見ると生意気に見えるかも、って所も似てます。

鼻っ柱の強い美人が僕は好きなんでしょうが、そこにはきちんと愛情があったって事が重要です。

Mとの関係は数ヶ月ですが、友人関係も入れたらけっこう長いのかもです。

この辺りの記憶は曖昧ですね。

もう二十年以上前の事ですからね。

男と女の関係は、多分夏くらいに一番盛り上がったのかも、と思います。

思い出に残るのが、Mが私服の時は夏の服が多かったからですが、記憶なんて曖昧ですよ。

Mが夏に泳ぎに行こうと言い出したけど、それは良いけど、絶対ビキニで来るなと思うと嫌でした。

周りにMをじろじろと見られるのは、嫉妬が湧いたからです。

今は、若い女の子エステに普通に行くけど、当時はそんなの特別な人だけでしたが、Mはいつも身体のケアしてました。

しかし、今のように美白美白とは言わなかったし、Mは少し日焼けしやすい体質か、海に行くと黒くなってました。

本人それを楽しんでて、真っ黒になったら髪を編み込んでたりしてました。

まだ当時は、髪を編み込むのは僕の所ではMくらいでしたよ。

僕と付き合ってる時は、編み込みはしてないけどね。

とにかく、付き合ってる時に泳ぎに行こうと言うけど、何処に行くかです。

若者が集まる海水浴場は、僕は嫌でした。

今思えば器の小さい話しですが、当時は、周りにMの身体を見られるのを極力避けたかったです。

それで南に行って、綺麗だけど余り若者来ない田舎の海水浴場にしようとしました。

MはそれでOKしました。

そこは行ったことないし、良いねとなりました。

Mは、市内から少し離れた所の出身で海より山や川が多かったから、大人になったら海に沢山行きたかったと言ってました。

Mは、ジーンズを切った短パンにTシャツで着替えを持ってきた。

そこまで行くのに、当時は道も整備されて無くて一時間近くかかった。

いざ行ってみると意外に若者が多いのに驚いたが、仕方ないなと思い車を停めて、MがTシャツと短パンを脱いだ。

蛍光色のオレンジのビキニで、かなりハイレグになっていた。

僕は、Mの肢体を芸術品を見るように眺めました。

Mは、身長は一メートル五十五程でしたが、胸は大きくスタイルは非常に良かったので、ビキニが確かに引き立ちましたね。

僕にポラロイドで撮ってと言うから撮ると、うーんいまいち、と言ってMはそれを破って捨てた。

Mは、自信を持っていたからこそか、なかなかポラロイドでも気に入らないと捨てた。

酔った時はその辺りがいい加減になって、残ってるのはそういうのがほとんどだった。

僕も無難な水着になると、Mと海に行った。

Mは、はしゃいで泳いだり、僕の上に乗って沈めようとしたりした。

僕も周りを段々気にしなくなって楽しんでいましたよ。

案ずるより何とかって感じです。

二人で、岩場で暖かいコーヒーを飲んで冷えた身体を暖めていると、人が余り居ないからムラムラしてきた。

Mは笑いながら、今何考えてるか当てようかと言ったので笑って誤魔化したが、更に追及してきた。

貴方は水着より下着の方が興奮するんじゃないのと言うから、それは言えてるなあと答えました。

Mは、帰りにシャワーを浴びたら下着に着替えるから、ここは我慢だねと他人事のように話した。

結果的に来て良かったと思いながら、日が傾いて来たから帰るかと言って、二人で簡易に作られたシャワーを浴びて塩水を落とした。

駐車場に向かっていると、Mちゃんと男が呼んだ。

見ると、背の高い男とその仲間がMを見ていた。

Mは一瞬嫌な顔をしたが、久しぶり今日は彼氏と来てるからまたねと言ったが、背の高い男が、久しぶりなんだから話そうよと言ってきた。

身長は一メートル八十を越えていたと思う。

僕の同僚でMの同い年が一メートル八十だったが、背が高いと特に意識しなかったからそれ以上高かったと思う。

男は、全体に体つきも良くてなかなかのイケメンだったが、その仲間達も含めて何となく気に入らなかった。

年齢は僕と同じか、少し上のように感じた。

Mは、彼氏と来てるからまたねと言ったでしょう、と強く言い返した。

男はMの剣幕に気圧されたようだが、僕の方を見ていた。

僕は、本能的に落ちていた流木を持ってしゃがんでいた。

男と目が合ったので、そらさずにずっと目を見ていた。

こういう時にそらしては、敗けだったからです。

男は分かったよ、小さい彼氏と仲良くねと捨て台詞を吐いたので、Mが近くにあった石を拾うと本気で何度も投げつけた。

男は逃げながらも、Mが本気で怒ってるのが分かってるようで、それ以上何も言わなかった。

Mと隠れて着替えると車で戻ったが、しばらくMは黙ってると、高校の時に付き合ってた人よと言った。

若い時の私の汚点よ、とも付け加えました。

年齢は僕の二つ上だそうだ。

僕はひがみから、背が高くてイケメンじゃんと言うと、背が高くてイケメンなら貴方は全てに負けるの?と真剣に言ってきた。

アル・パチーノの『セルピコ』は小さいけど、あんなに強くて意志も強かったじゃない、と言った。

『セルピコ』は、アルパチーノの初期の傑作だが、Mはそれも観ていましたね。

僕は、そういう訳ではないけど嫉妬はあるよと言った。

Mは話しを変えて、今日は塩味風味が付いたから美味しいかも、と笑った。

Mは、水着から下着に履き替えていた。

僕は山道に無理やり車を入れると、Mの塩味を味わった。

終わると、Mが自信を持っていいんじゃないのと言って、貴方の『セルピコ』は元気が良い、と笑った。

僕らは楽しく、その後車で帰った。

それから直ぐに、他の現場の打ち合わせに僕は出ていた。

当時は、地元だけでも複数の現場があって、社員は手伝ったりお互い助け合っていて、僕の現場でなかったがしばらく手伝ってくれ、と言われて打ち合わせに出ていたのだ。

作業員も顔見知りだし、楽だった。

元請けと作業員との話し合いに出席していて、プレハブの事務所には作業員が十人程と僕と、そこの所長が出ていた。

元請けが所長を先頭に何人か入ってきたが、Mの元カレが入って来たのに驚いた。

僕は近くの作業員に、あのデカイ若い元請けの職員はどうなのと聞くと、作業員は鼻で笑っただけだった。

打ち合わせは滞りなく済んだが、Mの元カレの元請けの職員は途中で僕に気付いた。

僕も気付いていたが、私情を挟むべきでは無いので知らないふりをした。

一週間程ここに入り、現場が忙しい為に手伝いで寝泊まりすることになっていた。

現場でも機械に乗ったり雑用したりで、走り回った。

何度かMの元カレとはすれ違ったが、こっちは忙しくてそれどころでは無かったです。

ある時、トンネルのダイナマイトを仕掛けた後の土を出すのを手伝う為に、ダンプに乗っていた。

凄いスピードでボロのダンプを動かすのは最初は怖かったが、慣れたらこれが一番楽だった。

しかし、その日はトンネルを出た瞬間にダンプが傾くのが分かった。

ぬかるみにタイヤを突っ込んだのと、パンクしたようだと思いスピードを緩めて、タイヤの交換の場所まで走った。

トンネルでは良くある事で、大抵気付いた作業員が来て、数人で数分で新しいタイヤと交換する。

その時も気付いた作業員が走って来ていたから、二人で作業してタイヤを急いで交換しようとしたが、タイヤのボルトを外す機械が途中で故障した。

代わりを持ってこようとしたら、後ろにMの元カレがボーッと立っていた。

作業員が、兄ちゃん何をボーッとしてる!!、代わりを持ってこいウドの大木が、と怒鳴った。

大きなゼネコン以外では、元請けの職員もある程度は分かってないといけないし、沖縄等では元請けの職員が代わりにダンプに乗ったりした。

特に若いうちは、使い走りに使われるのは珍しくなかったし、元請けの所長も鍛えてくれ、などと言うのだ。

特に小さい元請けではそれが当たり前だったし、Mの元カレの元請けはそういう所だった。

Mの元カレは、急いで代わりを持ってこようと走った。

作業員が僕に、あいつは駄目だと吐き捨てるように言って、僕に絶対違うの持ってくるから代わりに行ってくれと言った。

僕は、そこでのその男の立場と言うか作業員から見た男の評価が良く分かって、思わず笑いながら走った。

Mの元カレとすれ違ったが、やはり違う機械を手に持って汗をかきながら走っていた。

僕は、すれ違いざまに、お前なあそれ違うしウドの大木が何してるんだ、と怒鳴った。

顔を見ると、明らかに僕に対しての怯えの色が出ていました。

後日、Mの店でその話しをしたら仇を打ったねと笑ったが、仇を討つつもりじゃなかったけどね、と笑い返した。

Mは、背が高くてイケメンなら貴方は全てに負けるのと言ったが、Mの言う通りだった。

Mは飲んでる僕に、貴方はもっと自信をもって良いよと言った。

そのあとに、だって私の彼氏って事はそれだけの凄い人間なんだから、と笑いながら言った。

少し変態な『セルピコ』だけどねと付け加えると、綺麗な歯を見せてクスクス笑った。

おわり

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「ガーターベルトの女 外伝」(フィクション編)
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