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~第6回~「道饗祭」


氷川神社では5月21日、疫神掃却の神事「道饗祭(みちあえのまつり)」を神楽殿にて行います。
神楽殿の四方に御幣をおいて、四方から入って来る疫神を除け、鎮めます。
現在、国を挙げて立ち向かっている新型コロナウイルス感染症もまさに疫病。
この神事はこのような疫病をもたらす疫神除けの祭事です。

道饗祭の「道饗」とは疫神が集落に入り込まぬように道の途中に迎えて食物を供するという意味で、この神事は古く毎年6月と12月に京城の四隅において斎行し、疾疫ある時は諸国でも行われました。
「古く」と書いた通り、平安時代の神祇令(神事に関する公的な祭祀の基本を定めたもの)に恒例の神事と定められております。
八衢比古神(やちまたひこのかみ)、八衢比売神(やちまたひめのかみ)、久那斗神(くなどのかみ)の3柱を祀り、私たちの生活圏に災いをもたらす鬼魅や妖怪などの疫神が入らぬよう防ぎ、守護を祈願いたします。
古代から受け継がれてきた祈りの心が、今も大宮の地に脈々と息づいております。

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〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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