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高気圧ボーイ

イエスノー+横顔、潮計と竜起深

「つーか皆川、黒いな」
「こないだ誕パしてもらって海行ったらがっつり焼けちゃいましたね〜。あ、来年は都築さんと国江田さんもちゃんと呼びますんで」
「何で俺の名前が後なんだよ、つうか行かねえよ!」
「テレビで見てた時は単なる色調整の問題かなと思ってたけど、ふつーに黒い」
「そう!ホワイトバランス取れねえ!ってカメラさんに軽くキレられました。国江田さんとツーショになった時、パイセンに色味合わせると俺の顔がタピオカみたいになっちゃって、俺のほうに合わせるとパイセンが白飛びして発光してるみたいになるんですよね〜」
「いいじゃん、神々しくて」
「まともに見たら目がつぶれるみたいなね〜あはは!」
「あははじゃねーよボケ‼︎」
「『これ以上焼けないでね?』って設楽さんに言われちゃいました、顔の色駄目出しされるとかあります?」
「お前らしいけどな」
「鬼太郎!顔の色ぐらいちゃんと管理しとけ!」
「えっ……」
「どーせ一緒にいたんだろーが!日焼け止め塗りたくれ、SPF五〇〇〇ぐらいの」
「そ、そんな桁ありましたっけ」
「もはやアナウンサーじゃねえだろこいつ、ホストだよ。ホストの中でもチャラめのホストだよ。あしたから旭テレビじゃなく愛本店に出勤しやがれ」
「でも松崎しげるに比べたらまだ全然ですよ?」
「ガングロ界の最高峰を持ち出してんじゃねえよ、蒲焼きみたいな色しやがって」
「白いとこもありますよ〜ほらほら」
「ベルト外すな殺すぞ何見せる気だ‼︎」
「やだな冗談に決まってるじゃないすか、ただじゃ見せませんよ」
「百億積まれても見たくねえ」
「ていうか、俺が白くなるより先輩が俺に合わせて焼けてくれるほうが手っ取り早いと思うんですよね」
「何でてめーの焙煎にこっちが寄せてかなきゃなんねーんだよ!」
「国江田さん基本引きこもりだからな。屋上で焼くか?」
「いっすね〜デッキチェア出して、ついでにBBQもしましょうよ」
「せやから、自分これ以上焼けたらあかんて……」

「でもちょっとだけ焼けてみる気ねえ?」
「何でだよ」
「ほら、日焼けしてるとこと素肌の色が違うのってちょっとえろくていいじゃん。服脱いだら分かるっていうのが」
「そういうゲスな目で俺を見るな‼︎」
「今さら……?あ、そうだ、あした、錦戸のおっちゃんのロケについてってくるから」
「またあのじじいにパシらされやがって」
「勉強させてもらってんだよ」

「あ、おかえり、悪い、俺も今帰ってきたとこだから、先シャワー浴びさして。汗だくんなった」
「……いいけど」
「夜中でもあっついなー……おい、何だよ」
「何が」
「いや、ゲスな目で見てるから」
「見てねえわ‼︎」
「ほら、いいだろ日焼け、もっと見るか?」
「あーもーこっち寄ってくんな‼︎」
見ました(暗いとこで)。

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