新型コロナ(COVID-19):東海3県と静岡県の感染状況(更新日:2021年04月24日)
{速報}愛知県を中心に東海地方(三重県、岐阜県、愛知県)も関西で感染爆発しているコロナ変異株(N501Y)が3月中旬から感染し始め、遂に感染拡大してきた。この第4波は、既に1月の感染レベルであり、第3波以上の感染爆発が始まった。緊急事態宣言の対象とするレベルである。
2020年3月からの新型コロナの感染状況を可視化し、東海3県と静岡県の感染対策に必要な情報を公開する。
第1波の愛知県の感染推移は、3月初旬と4月の2回のクラスターの影響で推移は3回の分布(ガウス分布)であった。7月から8月の第2波はの推移はGoToキャンペーンの影響で8月初旬をピークとする分布(ガウス関数)とお盆休みの影響による分布であった。10月初旬からの第3波はGoToトラベル東京都追加による首都圏からのスーパースプレッダーにより拡大したと思われる。10月中旬からの増加傾向は、大阪市、札幌市の停止発表により県民の意識の高まりによるものと思われる。しかし、正月からの急増は、全国的な傾向であり、クリスマス&師走の人々の外出の影響と思われる。
岐阜県、三重県の感染傾向は、経済生活圏が同じ愛知県とほぼ同じであった。感染対策は連携して行うことが望ましい。
2.愛知県の新型コロナ感染状況
愛知県の新型コロナ感染状況の可視化と市中感染者数の推移について分析した。
2.1 検査陽性者数と死亡者数の推移
第2波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。第3波でも同じ傾向となった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で死亡者率は第1波:6.5%、第2波:1.1%第3波:1.7%であった。
2.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に3週間程度の遅れた推移であった、
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で高齢者率(75歳以上)は第1波:17.9%、第2波:13.5%第3波:16.5%であった。また、高齢者数を母数とした死亡率は1波:36.6%、第2波:8.5%第3波:7.4%であった。
第2波の高齢者と高齢者率はほぼ同じ傾向であったが、第3波では高齢者率は10%から30%と右肩上がりの傾向だが高齢者数の推移は1月初旬から減少傾向となった。
2.3死亡率からの市中感染者数の推定
2020年7月に掲載『日本の新型コロナウイルス感染状況の考察』に死亡者数と死亡率及び市中感染者の検査率から市中感染者数の推定理論を公開している。
①検査陽性者数の微分値曲線から最適化関数(ガウス関数)の標準偏差σ、ピーク値、平均値μ、FWHMの初期値を推定する。
②死亡率(死亡者数/市中感染者数)の推定値を積極的な検査を行っている海外(米国等)の死亡者率:約1%、日本の医療技術の高さを踏まえて0.8%~0.9%程度と仮定した。総感染者数と検査陽性者数から検査率は50%程度であった。
③上記初期値を前提に最小二乗法によりガウス関数で関数適合を行い、感染分布の最適化関数を適合した。
④感染者数から検査陽性者数と市中で回復した感染者数を引き算し、市中感染者数を推定した。また、簡易実行再生産数の推移を同時に示した。
2.4 症状別の検査陽性者数の比較
愛知県の公表している新規重症者数、無症状者、死亡者数の推移比較を示す。
2.5重症者数と死亡者数の推移比較
重症者数と死亡者数に推移を示す。
3.岐阜県の新型コロナ感染状況
岐阜県の新型コロナ感染状況を可視化及び感染推移の最適化を行った。岐阜県のデータ収集を6月より実施したため、6月以降の可視化、最適化となった。
3.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第2波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。第3波でも同じ傾向となった。
3.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に3週間程度の遅れた推移であった、第2波の高齢者と高齢者率はほぼ同じ傾向であったが、第3波では高齢者率は10%から30%と右肩上がりの傾向だが高齢者数の推移は1月初旬から減少傾向となった。
3.3死亡率からの市中感染者数の推定
愛知県と同じ解析法で市中感染者数を推定した。
4.三重県の新型コロナ感染状況
三重県の新型コロナ感染状況を可視化及び感染推移の最適化を行った。三重県のデータ収集を6月から実施したため、6月以降の可視化、最適化となった。
4.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第2波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。第3波でも同じ傾向となった
4.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に2~3週間程度の遅れた推移であった、
4.3死亡率からの市中感染者数の推定
愛知県と同様に市中感染者数を推定した。
5.静岡県の新型コロナ感染状況
静岡県の新型コロナ感染状況は東海3県と異なり、首都圏の影響が強く、感染分布も11月の分布と1月の分布になっていた。感染状況の可視化及び感染推移の最適化を行った。静岡県のデータ収集を6月から実施したため、6月以降の可視化、最適化となった。
5.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第3波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約2~3週間遅れて推移する傾向であった。
5.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に2~3週間程度の遅れた推移であった、第2波においては高齢者の検査陽性者数が少なかったため、死亡者数も非常に少なかった。
5.3死亡率からの市中感染者数の推定
愛知県と同様に市中感染者を推定した。参考に検査陽性者数の微分値曲線と死亡率換算感染者数の推移図を示した。
死亡率及び検査率を前提として最適化関数(ガウス関数)適合結果と簡易実行再生産数と市中感染者数の推移を示した。
6.東海圏の死亡率と高齢者率
東海3県と静岡県の第1、2,3波の死亡率と高齢者率の全国比較図を示す。
7.東海道沿線の都市の検査陽性者数の推移
東海道沿線の都市(静岡市、浜松市、豊橋市、名古屋市、岐阜市)の感染状況を示す。
8.考察
日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者数の推移から2~3週間程度の遅れている。さらに、他府県の日毎の死亡者数の推移は、3週間程度の周期でピークとなり、陰陽暦の周期や月の満ち欠け周期なのか?
簡易実行再生産数計算法は、直近一週間の検査陽性者数と二週前の週間検査陽性者数の行列係数であり、また、行動係数(行列)から行列計算されるため、感染分布(ガウス関数)関数の変移点で実行再生産数が1.0以下となる。