道の駅いちかわでの自衛隊体験イベントの中止を求めます(市川市宛て)

道の駅いちかわで4月9日に予定される自衛隊体験イベントに対し、市川市平和委員会として中止を求める文書を市川市へお送りしました。


2023年4月7日
市川市 田中甲市長さま
市川市経済観光部観光振興課さま

道の駅いちかわでの自衛隊体験イベントの中止を求めます

市川市平和委員会

 道の駅いちかわの5周年記念企画の一環として、4月9日に自衛隊体験イベントが予定されています。私たちは、5周年というおめでたく、また子どもも参加する平和的な場には、以下の理由から自衛隊体験イベントはふさわしくないと考えます。

 自衛隊につきましては、2016年3月に安保関連法が施行し、これまでの「専守防衛」「災害救助」から「海外展開」へ大きく舵を切り、基地の再編強化と日米一体の軍事演習が頻繁に行われるようになっています。災害時の活動が強調されますが、集団的自衛権行使による米軍と一体になった海外での活動が見込まれます。さらには昨年末の「安保関連3文書」改定により「敵基地攻撃能力」(反撃能力)の保有が閣議決定され、自衛隊が自衛の範囲を超えて米軍と共に他国まで攻撃しかねない可能性が増しています。

 航空自衛隊のブルーインパルスはこれまで墜落や接触事故を起こしており、非常に危険なものです。航空法第91条は人口密集地上空での「曲技飛行等」を禁じているにもかかわらず、自衛隊の広報活動として各地でショーを展開し、批判を受けています。VR体験であろうと、その実態を無視することはできません。
 展示が予定されている高機動車は、自衛隊員を輸送する車両です。いざ戦地においては、前線へ隊員を運ぶものです。
 子ども向けの制服着用体験も計画されている通り、イベント自体が子どもへのアプローチと勧誘につなげることを意図したものと言えます。軍事行動につながる環境に子どもたちを置くことになり、子ども向けイベントとしてはふさわしくありません。子どもの戦闘への参加や子ども兵士の徴募を禁じる子どもの権利条約と選択議定書に抵触すると言わざるをえません。

 以上の理由から、道の駅いちかわでの自衛隊体験イベントの中止を求めます。また今後も、こうしたイベントは自粛されますよう求めます。

 また市としては、道の駅の管理運営の一切を指定管理者に委ねるのではなく、こうした事態においては市民の休憩所としてふさわしいイベントを行うようご指導・ご助言くださいますよう求めるものです。

以上

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