芯が動く感覚
2013年から2015年まではまだ平均化訓練は確固たるかたちにはなっていなかった。
ただ先生がひとりひとりに体操指導をしていくものだった。
当時の先生にとっても平均化訓練は謎の多いものであったということは、今になって先生の話を聞いて初めて知ることだ。
平均化訓練はいったい何か。
それはまったく曖昧で参加者がそれぞれに解釈して、それぞれの語彙で説明しようとしていた。
今は定番となった身体の連動性という説明もそんなひらめきの中から生まれてきた言葉だった。
「体操が出る」とか「体操を引き出す」とか、その頃によく使われた言葉たちはなんだか喚起的な言葉が多い。
そんな当時に僕が体操の感覚を表現する為に使っていたのは「身体の芯が動く感覚」という言葉だった。
今の理解から振り返ってみれば、それは背骨を中心とした身体の連動性を指した言葉だったのではないかと思う。
今でもこれがないと平均化体操が成立していないと感じる。
この感覚と共に動くと様々な動きが体操の鍛錬の為の型として運用できた。
まずは自分の身体の中に体操があって、それを前提として動くことが平均化訓練なんだろうなと思っていた。
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