見出し画像

追想:光くしゃみ反射

高く飛ぶこと、それ以外は中途半端だ、なぜか。
他愛も無いこと、咲く場所を描いてるんだと嘯く。

振り向くほど進めてはないから
浮薄だとて風の吹く方へと向かって

浅い自由にしらけた
酸素を吸って噴き出した

丈の足りない言葉でただ理想を追ってた
この空の続く先が何処かも知らずに

答えが無いこと、それが何の救いになるだろう? だとか。
笑ってみること、上辺でしか語れないと解ってる。

君に会うには今更すぎるかな
葉桜の騒ぐ堤に背を向けて

ちゃちな虚構に染まった
川面を蹴って走り出した

うまく動かない身体でただ光を追ってた
いずれ来る最後は何でかむず痒い気がして

2023年てのがもう嘘みたいなのに、3月が終わろうとしていて桜が散り始めています。だいぶおかしい。
ともあれかなり春なこの曲をこのタイミングで投稿できたのは良かったです。ちょうどよくボカコレもやってたし。


……


↑ここで止まったまま5か月も放置していました。季節は巡りちょっと信じられないような暑さの8月。今更な感じはありますが続きを書きます。だいぶおかしい!

「光くしゃみ反射」は完全なノリで仁科みしまさん(以降にしみしとします)と共作することになり、何の構想も無い段階から動画編集に至るまでかなり密に話し合いを重ねて制作しました。この制作フローは現在二人とも関わっている企画、Ōudonにも繋がっているような気がしてなかなか面白いのでざっくりとどういう流れでこの曲が生まれたかを纏めておきます。

何の脈絡もなく、ここから始まる

まず、どういうテーマにするかを考えました。春のボカコレに出そうということだけ決めていたので、めちゃくちゃ安直に「春」をテーマにすることにします。

協議の結果、にしみしがまず曲(コードとメロディー)をつくり、それをいちいいずが編曲し、二人で歌詞を乗せていく流れになりました。思ったより早くにしみしが曲のスケッチを送ってくれて焦りました。

この段階でコードとメロディーだけでなく調(キー)やテンポも決まる(決めてくれた)のでやっと曲の風景が見え始めます。

「入れ替える」という提案をしがちかもしれない

なんとなく見えてきたら、それを実際の音にしていきます。にしみしが春の暖かさや柔らかい風が吹く感じをいい感じに出してくれて、そういう情景は自分にもうまくハマるので、これは二人のいい所をうまくつなげられるぞ!と思いました。

そしてワンコーラスのオケが大体出来上がります。なぜかこの時点で二か月以上が経過し、年を跨いでいました。ボカコレが刻一刻と近づき焦ります(そのおかげで作業が進む)。この段階ではボーカルを可不にしていました。

にしみしが、口火を切る!

オケを受けてにしみしが歌詞を書いてくれました。ここまでくるとかなり方向性が定まります。「別れ」や「覚悟」といったキーワードを共有し、歌詞を書き進めていきました。

オケをフルコーラス分に広げつつ、歌詞を交互に出しあって作っていきました。結果的に1番も2番もAメロをにしみしが書き、それを受けていちいいずがBメロとサビを書くフローになりました。作曲もそうですが、全体的に0→1の骨組みを作る作業をにしみしが、1→100の肉付けをする作業をいちいいずがやったイメージです。いちいいずは音楽理論などがよく分からず、コードをつけたり(曲の色合いを決めて、全体の流れを作る作業)ボイシングしたり(全体的になんか良い感じにする作業)がすごく苦手なのでそこをにしみしがやってくれて助かりました。自分が比較的得意とする場所で勝負できたと思います。

こうして音源がほぼ完成しました。しかしこの段階では曲のタイトルと動画の考えが全くありません。少し話し合います。

この前にchatGPTを使って完全にふざけていたので「こんなことをしている場合じゃない」と言っています。

タイトルから翻って歌詞を修正したり、少しずつオケをブラッシュアップしていきました。

こうしてタイトルが決まり、歌詞やアレンジも固まってきました。ここで急にボーカルが初音ミクに変わっています。そういう気分だったため。(今までの名残で完成した音源でもコーラスは可不のままになっています)

さて、この時点でほぼ音源は完成しているのですが、動画に使用するイラストも必要でした。にしみしともいちいいずとも面識があり、また話の流れもありみずみずナマズ先生(以降みずなまとします)にお願いしたいね、ということになりました。みずなまは常に膨大な作業を抱えており傍目から見て新しいタスクを増やすべきではないように思えましたが、音源を送ったところ二つ返事で快諾してくれました。

にしみしと話したビジュアルのイメージを伝え、堤防と葉桜のある画でいこう、となりました。中央にいる女性二人はみずなまが実際に見た、めっちゃいい女子高生がモデルになっています。

かなりボカコレ期間ギリギリにも関わらず急ピッチで仕上げてもらい、ついにすべてのピースが揃いました。

クレジットの譲り合いも華麗に解決


こうして「光くしゃみ反射」は完成しました。バズるとかは無いものの、うれしいコメントをいくつもいただけて有難い限りです。個人的にも自分ひとりじゃ絶対作れなかったであろう曲が作れて、単純にめちゃくちゃ楽しかったです。にしみし、みずなま、ありがとう。

にしみし、みずなまよ、永遠に__。


(そんな私たちは今Ōudonという企画でより大きな規模でめちゃくちゃな共作をしています。今後も続けていきたいと思っているのでぜひご注目ください♪)