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第二回『わたしのワンピース』

作絵 西巻茅子

【どんな絵本なの?】

1本の白いきれからワンピースを作ったうさぎ。
お出かけを繰り返しながらワンピースの模様が変化していく様子を楽しむことができます。

ワンピースの模様が変化していくことへのワクワクが止まりません!
次は何かな?と期待し目を輝かせる子どもたちの姿がとても印象に残っています。

【この絵本のいいところ】

『わたしのワンピース』に登場するのは、白いきれとミシンとうさぎ1匹
どのページにもうさぎさんは登場し、うさぎ中心に物語が展開していきます。
様々なキャラクターが出てくるよりも、お子さんが自分自身を重ねる対象を1つに絞る事ができるので、そのキャラクターになりきりやすく、気持ちを想像しやすくなります

自分と絵本のキャラクターを重ねる事は、お子さんがこれからいろんな相手と関わっていく中で、相手の気持ちを理解する第一歩となります。
楽しい展開と共にそんな貴重な体験をすることができる一冊です。

また、繰り返しの展開でストーリーがわかりやすいので、
『次はどんな模様になるのかな?』
と低年齢児でもわくわくドキドキしながら先の展開を想像する力を
身につけることのできる絵本だと思います。

【何歳から楽しめるの?】

この絵本は”まねっこ”が楽しくなってきたり、おままごとに興味が出てくる時期におすすめの絵本です。

年齢で言うと2歳~楽しめる絵本です。
物語っぽくなっているので難しいかな?と思いがちですが
取り入れ方によっては乳児さん~幼児さんまで幅広く楽しむことのできる絵本だと思います。

ページ数は多いものの、1ページの文章量はそこまで多くなく、繰り返しの展開なので飽きることなく楽しめると思います。


【どんな場面で読むといい?】

”登場するキャラクターと自身を重ねる体験を楽しんで欲しい
予測したり、想像する楽しさを感じてほしい”
と思うタイミング、活動の前に読むことが多かった一冊です。

例えば、自然を感じることを目的とするお散歩の前に読むことで
「うさぎちゃんの白いワンピースはどんな模様になるか探してみよう」
などと子どもがうさぎちゃんになりきって自然を楽しむことに繋がったり
普段関心を持たないような、草花・虫などの自然を身近に感じる体験ができきるきっかけになると取り入れました。

また、ハンドメイド作家さんなんかはお子さんにハンドメイドに触れてもらうきっかけとして導入で読んであげるのもいいきっかけになるかもしれませんね。


【最後に】

大きな展開があったりするわけではないので、単調に感じられやすい絵本ではありますが、多くの子の心を掴み、現在でも名作として読まれ続けています。
その理由は個人的には「絵本の世界への入り込み易さ」だと思います。

分かりやすい展開、登場キャラクターの少なさ、短い文章でストーリーに集中できる…
色々な要素から、聞いている人が絵本の世界に”ぐっ”と入り込めるそんな一冊なのではないかと思います。


 実際にに読んでみると、子どもたちのの反応が「うわ!星になった!」と驚いたり、「ルルルン ロロロン」と途中に出てくるうさぎの口ずさんでいる言葉を一緒に言ったりと、まるで自分事のように楽しんでいます。
多くの子が長く楽しめる買って後悔のない一冊です。

そして大人にも嬉しいポイントがあるのがこの絵本の魅力のもう一つです♪

『わたしのワンピース』はグッズが多いのも特徴です♪
お人形とセットで絵本も販売してるので、
絵本の世界をお子さんと一緒に楽しんで
絵本の読み聞かせだけでなく、ごっこ遊びも楽しむことができちゃいます☆

【絵本ナビ】
わたしのワンピースグッズ
https://www.ehonnavi.net/shopping/category.asp?n=1147


スタエフでも発信中 『いちごランド~絵本のおはなし~』

#2 絵本のおはなし 『わたしのワンピース』


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