夜明けまで強がらなくてもいい#1
○○ : はぁはぁ…なんなんだよあの怪物…
次の瞬間どこからか矢が飛んできて○○を追いかけていた怪物に命中する
? : ○○先輩大丈夫ですか?
○○ : 井上か…ごめん助かった
和 : なら良かったです
? : ごめん。耐えきれなくて囲まれちゃった
○○ : さくらのせいじゃない。俺がもたついたから…
さくら : お互い謝ってもしょうがないよ。今はこの状況をどうにかしよう
○○ : そうだな
かと言ってこの怪物は少ししたら復活してくるし今の状況はどんな馬鹿でも分かる絶体絶命と言う状況だろう
誰もが息を呑んだその時どこからか銃が連射され次々に怪物達が倒れていく
? : 着いてきて!
声が聞こえた方を見ると銃を持った女の子が道路の真ん中をこちらを見ながら走っておりすぐに助けてくれたのだと判断しその女の子の後を追った
? : ここまで来れば安心かな…
そして連れてこられたのはどこかの学校
さくら : 助けてくれてありがとうございました
? : 当たり前のことしただけだから
和 : あ、あの!
? : 何?
独特の雰囲気と言うかなんと言うか少女の目は冷たく少し怖かった
和 : あ、いや…
? : 用があるなら早く言って
和 : あなたの名前は?
? : 名前を聞く前に自分が名乗ったら?まぁこんな生きるか死ぬかの世界だから名前を聞いたところでだけど
和 : 私は井上和。そしてこっちにいるのが
さくら : 遠藤さくらです…
○○ : 齋藤○○です
和 : それであなたの名前は?
飛鳥 : 飛鳥…私の名前は齋藤飛鳥
○○ : それより飛鳥さんはなんで銃なんか持ってるんですか?
飛鳥 : …それを知ってどうするの?
○○ : いや、特に理由は…
飛鳥 : …この銃は政府がくれたの
○○ : 政府が?!
飛鳥 : 落として行ったの方が正しいかな…
○○ : ?
飛鳥 : …あなた達今の東京の状況分かってる?
○○ : 突然怪物が現れて何もかもがめちゃくちゃになった事しか…
飛鳥 : 何も分かってないみたいだね…
○○ : 分かってない?
さくら : 飛鳥さんは今の状況が分かるって言うんですか?
飛鳥 : 少なくともあなた達よりね
和 : なら教えてください!
飛鳥 : …
和 : ダメ…ですか?
飛鳥 : 大前提としてあれは怪物じゃなくてゾンビ
○○ : だから噛まれた人が次々に…
飛鳥 : 噛まれても半日は人間のままみたいだけどね
○○ : それで東京の状況と言うのは?
飛鳥 : 今の東京は政府によって閉ざされてる
○○ : 閉ざされてるって…
飛鳥 : そのまんまだよ。出入り不可
○○ : 俺たちは黙ってゾンビになってろってことですか?
飛鳥 : だとしたら物資を大量に詰め込んだコンテナをヘリやドローンで落としていかないと思うしそういうことじゃないと思う
○○ : ならなんで俺たちを閉じ込めるんだ…
飛鳥 : 逆にあなたならどうする?
○○ : え?
飛鳥 : 聞いた話によるとこの東京以外にゾンビは居ないみたい。そんな中でゾンビの可能性があるあなたを外の世界に出したいと思う?
○○ : それは…
飛鳥 : 国を守るという点では理にかなってると私は思うよ
さくら : なら私たちはゾンビから逃げながら生きるしか無いのかな…
飛鳥 : それか東京から全てのゾンビを消すかのどちらかだね
和 : どっかから外に逃げれたりしないのかな?
飛鳥 : 死にたくないなら辞めた方がいいよ
和 : なんで…?
飛鳥 : 私も何度も脱走を試みたけど無駄だった。人が登れるとは思えないほど高い壁が東京の周りには作られてた
さくら : 何とか壁は登れないんですか?
飛鳥 : 24時間365日で自衛隊が見張ってる。登ってこようとするもんなら容赦なく射殺してた
○○ : 空からは?
飛鳥 : 飛行機やヘリは見たよ。でも操縦の仕方が分からないしそもそも撃ち落とされる可能性が高い
和 : 海からは?
飛鳥 : 港に行ってみたけど船は1隻も無かったし泳いで逃げようにも無理だろうね…
○○ : 完全に閉鎖されてる…
飛鳥 : そんな事よりあなた達これからどうするの?
○○ : どうするって言われても別に生活する所なんて無いしな…
さくら : 強いて言えば学校に戻るぐらいだけど…
和 : でもあの辺はゾンビの数が多すぎる…
? : ならここに住んでもらったら?
飛鳥 : ちょっとまいやん!
? : 物資なら足りてるし仲間は多い方がいいでしょ?
飛鳥 : そうだけど…
? : でもあなたは少し眠っててね
一瞬の出来事で何が起きたのかは分からなかった俺は意識を手放した
〜To be continued〜
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