精製水を飲む
精製水というものを知っていますか?
ドラッグストアでコンタクトレンズ用品の横に陳列されてます。ボトル1本500mlで100円前後で購入できます。
この精製水、本に「飲める」健康法と載ってました。
精製水をつかって化粧水を手作りできますが、「飲める」とは聞いたことがありません。
本当に飲んで大丈夫なの??
結論をいうと、
「飲める。けれど、飲まないほうがいい。」
どういう意味か、見ていきましょう。
【精製水はどういったもの?】
まず、精製水とはなにか。
つまり、水道水から不純物を取り除きキレイにした水のこと。
・ミネラルは栄養・水の味をまろやかにする、飲料水としては必要なもの。ミネラルを取り除いた精製水は美味しくない。
・塩素による消毒で雑菌の繁殖を抑えているので、塩素を取り除いた精製水は雑菌が増えやすい。
なので、「飲める。けれど、飲まないほうがいい」
飲んでも問題はないけれど、
飲み水としては適さないのが精製水。
菌が繁殖した精製水を使用すると、
飲んでお腹を壊したり、
化粧水で肌が荒れたりする原因になります。
それくらい、菌が繁殖しやすいということです。
化粧水を精製水で手作りした場合、「冷蔵庫保存で1週間以内に使い切る」のがいいです。
【精製水の種類】
「医療用精製水」(第3類医薬品)
日本薬局方の基準を満たしたもの
・水道水・精製水・滅菌精製水・注射用水
(蒸留水・純水・超純水は第3類医薬品に分類されない)
「工業用精製水」
製造企業者の独自の基準で製造されたもの
・機器の洗浄
不純物が多い順に 、
水道水〉精製水〉蒸留水〉超純水
となります。
精製方法の違いを見ていきますね。
精製水と純水には明確な区別はなく、ほぼ同じものとして扱われます。
【精製水は飲料水ではない】
さきほどの医療用・工業用の言葉のとおり、
そもそも精製水は飲料水として作られていません。
なので、飲み水として購入するならナチュラルミネラルウォーターなどにするのが無難です。
ちなみに水には、
①ものを溶かす力があります。
掃除のときに濡れ布巾でこすると、乾いた布巾でこするより汚れが落ちますよね。
でも、水で溶かす力には限界があり、不純物が入っていると溶かす力は弱くなります。
不純物が少なければ、
・溶かす力が強く、洗剤の働きを妨げない
・不純物が入っていないので水垢が発生しにくい
この利点から、工業用機器や実験器具の洗浄に利用されています。
②純水は電気を通しにくい(電気抵抗率)です。
マンガや映画で、水に濡れた体に電気を通してビリビリになるシーンって、みたことありませんか?水は電気を通す、ってイメージがありますよね。
ですが水は本来、電気を通さないんです。不純物を含む水道水なら電気を通します。
不純物のない水だとあまり電気を通しません。
【利用するならこっち!】
水道水を沸騰させれば、不純物は除去出来るのでは??
こう考えるかたは多いと思います。
しかし、沸騰させただけではすべての不純物は除去できません。
塩素や細菌なら除去できるので、生水のまま飲むには危険な場合は、沸騰させて使用しましょう。
いずれも精製水とは利用目的が違います。
精製水の代用にはならないので注意してください。
【おわりに】
何年も前からスーパーのウォーターサーバーの無料の水を利用しています。
長年、飲料水として利用しているのでとくに考えることなく飲料水として利用してきました。
スーパーでウォーターサーバーの案内を確認したところ、
【ピュアウォーター、純水、逆浸透膜を利用、ミネラルは含みません】
の文字が並んでいました。
たしかに、水を飲んだときに味に物足りなさを感じることがありました。これって、水にミネラルが入ってなかったからなんですね。
こうしたスーパーの無料の水は、飲料水ではなく『料理』での利用を推奨しているようです。
案内には【ベースのお水です】とも書かれてありました(なにに対するベースかは、記述内容からは分かりませんでしたが…)
たかが水、ですが。
精製水のみでなく、水の世界は奥が深いです。
次はからだにベストな飲料用水を見つけだしたいです。
サポートは知識の更新や材料費にあてさせていただきます。そして、みなさまへのからだに関する情報共有が出来たらと思っています。