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大増殖天使のキス

「課長! エンジェルキスです!」
「またか!」

最近、巷を賑わしている連続殺人事件。被害者に共通するのは、A町のクラブ『エンジェルキス』の名刺を持っていることだった。
捜査を担当する二人は増えていく名刺の束を見下ろした。

「もう無視できん。聞き込みだ!」
「はい!」
二人がパトカーに乗り込むと、若手の署員が尋ねた。
「ところで、課長はやっぱりクラブってお詳しいんですか?」
「いや、さっぱりだ」
「え」
「一度もない。お前はこういう店、詳しいのだろ?」
「いや、私もさっぱり。どうしましょう。このまま何も知らない二人が行ってもなめられます!」
「よし、練習だ!」

二人はそれから捜査の一環として、夜の町を飲み歩いた。キャバクラ、スナック、ガールズバー。毎日増えていく名刺たち。二人は財布が名刺で溢れるほど、比例して充実感を覚えた。しかし、捜査費用はおりなかった。

そして一年の月日が過ぎた。

二人は念願の店を持つことができた。店の名前は『堕天』


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ううううう。ああああ。一応書いたけども!むずいいいいい

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